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体中に毒素が回って不調を引き起こす、近年増加の「リーキーガット症候群」とは

AUG. 11, 2025 11:00
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体の「サビ」=活性酸素は、がん、動脈硬化、白内障、糖尿病、うつ、認知症など、実に9割の病気と関連しているといわれています。特に60代は、抗酸化力の低下や自律神経の不調、生活環境の変化などによってサビの害が一気に広がってしまう時期。ここで対策を打てるかどうかで、一気に老け込んでしまうのか、いつまでも若々しく過ごすことができるのか決まるといっても過言ではありません。

この記事では、新刊『60代からは体の「サビ」を落としなさい』から一部を抜粋してご紹介。名医・小林弘幸氏が、腸の専門家だからこそたどり着いた「サビない腸活」について解説します。

もう腸内細菌は“臓器”だと考えたほうがいい

よく知られるように、わたしたちの腸内には約400兆個以上の腸内細菌が棲んでいて「腸内フローラ」を形成しています

腸内細菌は非常に多岐にわたる仕事をこなしています。ただ食べたものを分解したり消化したりするだけではありません。ビタミンを産生したり、腸が動くエネルギー源をつくり出したり、腸を病原菌から守ったりする役目も果たしています。本当に、その多方面にわたる働きぶりは、他の臓器も顔負けなくらいです。

このため、私は「腸内細菌は人間に備えられた"ひとつの臓器"である」と考えたほうがいいと思っています。

すなわち、腸内細菌という"臓器"をいかに調子よく動かしているかで、わたしたちの日々の健康コンディションは大きく変わってくるのです。腸内細菌たちのご機嫌がよければ心身のコンディションが向上し、腸内細菌たちのご機嫌が悪ければ心身のコンディションが悪くなっていく。また、そのご機嫌を大きく左右しているのが腸内細菌たちの"住環境"、つまり腸内環境であるわけです。

そして、腸内細菌たちの"住環境"をもっとも荒らしてしまう元凶こそ、活性酸素だと言っていいでしょう。

先にも述べたように、活性酸素という厄介者は数が増えてくるとたむろして悪さを働き出します。腸壁の細胞を攻撃して破壊したり、腸内細菌そのものを攻撃したりして、腸内細菌たちの棲む"町"でさまざまな狼藉を働くのです。実際、腸内に活性酸素が跋扈し始めると腸壁のバリア機能が低下してしまいますし、腸内細菌の全体数もグッと減ってしまいます。

とにかく、腸という"町"も、腸内細菌という"住人"も、活性酸素の攻撃には非常に弱いんですね。だから活性酸素がはびこると、町の建物は壊され、住人は減り、環境がどんどん悪化して、町全体の活力がガタ落ちに低下していってしまうことになるのです。

とりわけ、腸壁のバリア機能の低下は、深刻な疾患のリスクを拡大してしまいます。みなさんは、近年、「リーキーガット症候群」という腸の疾患が増えているのをご存じでしょうか。

これは、腸壁の粘膜細胞が弱体化して細胞と細胞の間にすき間ができてしまい、そのすき間の穴から腸の内容物が漏れ出してしまう疾患です。「腸もれ」などと呼ばれることもあります。

このリーキーガット症候群になると、腸内から血液中へと毒素や細菌が漏れ出して、それらが全身に回ってさまざまな不調や病気を招き寄せてしまうようになります

胃腸や肌のトラブル、疲労感、息切れ、ぜんそく、食物アレルギー、過敏性腸症候群、肝機能障害、糖尿病、動脈硬化、認知症、うつ病......。ここでは項数の都合上あまり詳しいことは述べられませんが、リーキーガット症候群は、こういった多くの不調や病気との関係性が疑われているのです。

リーキーガット症候群が起きる最大の原因は活性酸素だとされています。 つまり、常日頃から腸内に活性酸素を充満させていると、腸のバリア機能が弱り、リーキーガット症候群を起こしてさまざまな不調や病気に陥りかねないということ。

みなさん、活性酸素による腸内環境の悪化は、万病を呼び寄せる大きなきっかけになるということをしっかり覚えておくようにしてください。

『60代からは体の「サビ」を落としなさい』(小林弘幸/飛鳥新社)

体の「サビ」=活性酸素は、がん、動脈硬化、白内障、糖尿病、うつ、認知症など、実に9割の病気と関連しているといわれています。特に60代は、抗酸化力の低下や自律神経の不調、生活環境の変化などによってサビの害が一気に広がってしまう時期。ここで対策を打てるかどうかで、一気に老け込んでしまうのか、いつまでも若々しく過ごすことができるのか決まるといっても過言ではありません。本書では、名医・小林弘幸が、腸の専門家だからこそたどり着いた「サビない腸活」を紹介。今日から実践できる、60代からの人生を輝かせていくための秘訣が満載の一冊です。【内容一例/腸から老化を防ぐ!「サビない腸活」/水素水よりも「牛乳」が効果的!?/60代からの食事は食物繊維+お酢を摂れ!/1日5分でできるストレスケア/体も心も整える「ゆる運動」】


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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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