ただでさえ車高が低いのに、屋根が車体後部に向かって大胆に降下していく。異色の存在感を放つプロポーションだ。ホンダの新型「プレリュード」に乗れば、街で目立てることは間違いないだろう。エクステリアデザインについて担当者に話を聞いた。
エクステリアを詳細チェック
横から見ると、とにかくシルエットがすごい。街を歩いていても、めったに見かけないタイプのクルマだ。ホンダが目指したのは、「グライダーのように伸びやかで軽快な」プロポーション。全高が1,355mmと極めて低い一方、装着するタイヤは19インチの大径タイヤであり、「全高に占めるタイヤの割合」はほぼ50%に達する。
ボディサイドには2本のラインが入る。フロントノーズからフロントフェンダーを経て、リアに向かって駆け上がっていくキャラクターラインと、リアタイヤからフロントに向かって駆け上がっていくボリュームラインだ。これら2本のラインを人の乗る位置で交差させることで、ダイナミックかつ軽快なメリハリを作っているそうだ。
フロントノーズは低くてシャープ。この低さを実現するため、フロント開口部の開き具合を可能な限り小さく抑えたという。
フロントの開口部は、ボンネットの下にあるエンジンを冷やすために大事な部分。デザインとしては小さくしたくても、機能的に難しいということもあると思うのだが……。エクステリアデザインを担当した大沼紀人さんはこう話す。
「(デザインと設計の葛藤は)もちろん、ありますよ(笑)。ただ、この開口部は中に『導風』のための形状を取り入れて、冷却性能もしっかりと保てるように工夫しています」
前から見た姿はワイド&ローそのもの。フェンダーがしっかりと張り出していて迫力がある。翼のような形をしたデイタイムランニングライト(DRL)が「グライダー」のモチーフを想起させる。
リアビューは「このクルマの見せどころのひとつ」だと大沼さん。絞られたキャビンと張り出したワイドなフェンダーで「スポーツカーらしいスタンス」を表現した。一文字に通ったリアコンビネーションランプがワイドさを強調している。
最初から「6代目プレリュード」ではなかった?
大沼さんによると、このクルマは最初から「プレリュードの後継モデル」として作ると決まっていたわけではなく、ハイブリッドのスポーツカーとはどんなものなのかを突き詰めていく過程で「6代目プレリュード」という形に行き着いた、という経緯があったらしい。
ハイブリッドのスポーツカーには、「エンジンでぐいぐい走っていく」タイプのクルマとは少し違ったスポーティーさがある。そのあたりを一言でまとめると「グライダー」ということになるそうだ。強力なパワーを持ち、空を切り裂いて飛んでいく「戦闘機」が純エンジン車のスポーツカーだとしたら、ハイブリッドのプレリュードは、自然の力も借りながら遠くまで滑空していく「グライダー」のイメージ、ということなのだろう。もちろんグライダーも、操縦次第ではヒラリヒラリと曲芸的な飛び方ができる乗り物なので、軽快で俊敏なスポーツカーのイメージとも矛盾していない。
減りつつある2ドアクーペの世界に久しぶりに表れた大型新人、プレリュード。街で見かけるのが待ち遠しいクルマだ。

























