ソニー損害保険は、夏のボーナス&お小遣い事情に関する調査結果を6月26日に発表した。調査は2025年5月27日〜6月2日の期間、20代〜50代の全国の持ち家家庭でお小遣い制の800名を対象に行われた。
はじめに、一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結⽔準調査によると、全産業114社の平均金額は「86万2,928円」と、 2024年同期と比較して3.8%増加していることが分かった。
2025年(1月~5月)のお小遣い調査によると、2024年と比較して「変わらない」人は75.1%、「減った」人は12.4%となり、ボーナスが過去最高水準を記録しているにもかかわらず、お小遣いが増えていない人が9割弱(87.5%)いることが明らかとなった。
2025年のお小遣いの全体平均額は「28,969円」。お小遣い額の男性平均は「32,897円」、女性平均は「25,040円」と男性の方が高い傾向に。また、お小遣いが増えたと回答した人の平均増加額は「11,669円」に対して、お小遣いが減ったと回答した人の平均減少額は「12,948円」と、減少額の方が上回る結果となった。
お小遣いが減った人(99人)に、その要因について聞いたところ、約半数(48.5%)が「物価高などによる家計の生活費増加」を挙げた。次いで「本業の収入(給料や賞与)の減少」(35.4%)、「家の購入、住み替え、子供の教育費等、ライフステージの変化による支出増加」(30.3%)が挙げられている。お小遣いへの充足度については、「(とても+やや)不足している」と回答した人が32.6%であった一方、「(とても+やや)満足している」人は30.4%となり、「どちらとも言えない」が37.1%と最も多い結果だった。
値上げを実感している項目について聞いたところ、最も多くの回答を集めたのは近年値上がりが話題となっている「お米」で、7割以上(77.6%)が値上げを実感していることが分かった。
次いで多かった回答は「ガソリン」(60.9%)、「卵」(59.1%)、「お菓子・スイーツ」(53.3%)、「電気」(50.1%)という結果となり、日々の食卓に欠かせない主食であるお米や、食卓の定番である卵の値上がりを強く実感していることがわかった。また、自動車利用や生活に不可欠なガソリン・電気といったエネルギー価格の高騰も、家計に大きな影響を与えていることがうかがえる。
最も多かったボーナスの使い道の回答は「預金」(41.3%)となり、次いで「生活費の補填」(30.0%)、「国内旅行」(22.0%)、「趣味・娯楽費」(18.1%)、 「ローン等の返済」(16.4%)が続いた。「国内旅行」や「趣味・娯楽費」といったレジャー関連の項目も上位に入ったものの、「預金」「生活費の補填」「ローン等の返済」といった“堅実な用途”が多く選ばれる結果に。物価高などによる生活費の増加を背景に、将来への備えや日々の生活費の工面、負債の解消に充てる傾向が強いことが示唆される。
こうした堅実な意識は、日々の生活におけるお小遣いのやりくりにも現れている。また、お小遣いを増やすための行動として、6割以上(64.9%)が「ポイ活」を行っていることが明らかに。次いで、「食料品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど)」(33.4%)、「日用品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど)」(28.6% )、「外食を控えて内食(自炊)を増やす」(25.9%)といった、日々の生活における節約行動が上位に挙げられた。一方で、各種保険などの固定費の見直しに取組んでいる人はそれぞれ1割未満にとどまり、特に火災保険はあまり意識されていないことが分かった。