「ヴァンテージ」や「ヴァンキッシュ」などのスポーツカーを手掛ける英国の名門ブランド「アストンマーティン」が日本で高級住宅を建てた? そんな情報が届いたので、同プロジェクトを進めた高級不動産開発のVIBROAに問い合わせてみた。
地下のベッドルームが超豪華!
VIBROAは7月3日、東京・南青山でアジア初となるウルトララグジュアリー邸宅「N°001 Minami Aoyama」を完成させたと発表した。同プロジェクトはVIBROAとアストンマーティンのパートナーシップにより実現したものだという。
この新しい邸宅は、アストンマーティンの特別住宅開発プログラムの一環として建設。マイアミの「Aston Martin Residences」やラス・アル=ハイマの「The Astera, Interiors by Aston Martin」に続くものだという。VIBROAとアストンマーティンのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマン氏が率いるデザインチームが緊密に連携し、クラフトマンシップ、革新性、そして美しいデザインへの情熱を住空間に反映させた、とのことだ。
「N°001 Minami Aoyama」はアストンマーティンのラグジュアリースポーツカーに通じる素材への誠実さを、完璧なプロポーションと優美な美しさを持つ住まいとして体現しているとのこと。延床面積は724平方メートル(7,793平方フィート)で地上3階・地下1階の構成となっている。
外観は縦ルーバーで構成。時間帯によって光の反射が変化し、建物に動きとプライバシーをもたらす仕組みだ。2階のスパテラスには波打つ鏡天井と植栽を施し、内と外が緩やかに溶け合う設計とした。
ライヒマン氏は次のように述べている。
「設計・建設を通して、東京の文化、歴史、スタイルへの敬意を表現すべく、VIBROAと密に連携しました。東京は当社のデザインスタジオにおける重要なインスピレーション源であり、日本およびアジアにおける存在感の拡大は、創造とコラボレーションの土壌を育んでいます。アストンマーティンにとって、デザインとは単なる自動車を超えた概念です。 ファッション、建築、料理の世界からのインスピレーションがチームの創造性に影響を与えています」
VIBROAの代表取締役CEOである吉田利行氏は次のように述べている。
「VIBROAは、アストンマーティンというアイコニックなウルトラ・ラグジュアリーブランドとコラボレーションできることを大変光栄に思います。彼らの卓越したデザイン哲学と専門性は、この邸宅にとどまらず、日本の不動産の世界全体に新たな次元をもたらしてくれます」
「N°001 Minami Aoyama」は東京・南青山の特別な敷地に合わせて設計した邸宅だ。敷地の傾斜をいかすため、VIBROAは大規模な地下空間を掘削。これにより、ジム、ワインセラー、ゴルフシミュレーター、プライベートスパのための専用スペースと3つのバスルームが一体化したベッドルームを確保することが可能となったそうだ。
クルマを「彫刻」のように展示可能
設計の中でも特に象徴的なのが「オートモーティブ・ギャラリー」だ。地上階に設けたこの展示空間には、希少な屋内駐車スペース2台分を設定。車両をまるで彫刻作品のように演出できる。アダプティブ照明と波形テクスチャーのメタル天井を備え、車両は外部からは遮られつつも、内部からはガラスのビジョンパネルを通じて、ラウンジや会議室から眺めることができる。
同プロジェクトについてVIBROAに問い合わせてみたところ、この邸宅は賃貸ではなく戸建てで、すでに購入者は決まっているという。価格については「施主様のプライバシーにも関わることですので」ということで、知ることはかなわなかった。
もし「私もアストンマーティンのおうちが建てたい!」と思ったらどうすればいいのか? VIBROAによれば、「アストンマーティンが手掛ける物件をこれから購入したい」という人は問い合わせてほしい、とのことだった。