この記事では、マネジメント、コミュニケーション研修講師として、階層別教育、プレゼンテーション、話し方などの分野で年間120回以上の講演を行っている濱田秀彦氏の新著『仕事で伝えることになったら読む本』(アルク刊)より、一部を抜粋して紹介します。今回のテーマは「デキると思わせる相談のカギ」。
デキると思わせる相談のカギ
「相談の仕方で、上司からより大きな信頼が得られる」は、本当のことです。 次に挙げるのは、そのイメージ作りのためのクイズです。
【三流の相談】「どうしましょう」だけ
【二流の相談】自分なりの解決策をつける。
【一流の相談】自分なりの解決策に〔 ? 〕をつける〔 ? 〕に入る言葉を考えましよう。
自分なりの解決策をつけていれば二流とは言えませんが、そこは流していただいて。さて、みなさんはどんな答えをイメージしたでしょうか。正解は「選択肢」です。
相談とは、問題解决のためのアドバイスを求める活動でした。ただ、ここで言う一流の相談は、問題解決は自分で行い、判断だけを求めるやり方です。それは上司の負担を減らすことにつながります。上司も解決策を考えるのは負担なのです。そこで、次のような相談で上司の労力を減らして差し上げます。
今、T社の商談でさらなる値引きを要請されています。対応しないと他社に取られる可能性大です。対応として、「値引きを受け入れる代わりに、発注ロットを増やしてもらう提案」、「商品を値引きせず、在庫の保管を弊社でする提案」のどちらかだと思うのですが、どちらでいきましょうか。
選択肢が選択可能なものになっていれば、上司は選ぶだけでよくなります。選択肢の組み合わせは2つとは限りません。投資とリターンの関係を大・中・小で組み合わせた松竹梅ラインナップのような提示方法もあります。選択肢がいずれも現実的なものならば、上司はその部下を高く評価し、信頼するようになります。
『仕事で伝えることになったら読む本』(濱田 秀彦/アルク)
「伝わらない…」には、誰もがハマる原因(ワケ)がある! 5万人を教えた人気研修講師が、「仕事で伝える」ときのコミュニケーション方法を、6大シーン別に解説。一方通行から卒業する「伝え方」の必読書が登場です!