日本の電気自動車(BEV)市場でBYDの存在感が高まってきている。2025年5月には単月での登録台数が過去最高の416台に到達。日本自動車輸入組合(JAIA)の「輸入車ブランド別登録台数ランキング」で初のトップ10入りを果たした。
SUV「シーライオン7」が販売を牽引
BYD Japan Groupで乗用車部門を担当するBYD Auto Japan(BAJ)の2025年5月の登録実績が416台となり、2024年3月に記録した単月での登録台数記録を更新した。初の単月400台超えで、「単月登録台数」および「過去最高登録台数」の双方を更新した格好だ。
BYDの台数増を牽引したのは、日本で2025年4月に発売した「シーライオン7」(SEALION 7)だ。5月の登録台数は240台超、累計登録台数は約350台となった。シーライオン7の販売構成は後輪駆動タイプが79%、四輪駆動タイプが21%。ボディカラーの販売構成は「オーロラホワイト」48%、「シャークグレー」22%、「コスモスブラック」20%、「アトランティスグレー」10%。
BAJは5月の実績について以下のように分析している。
「発売間もない『シーライオン7』のデビューインパクトおよび、これによるブランドリフトによるものと分析しています。『シーライオン7』は当初予想を大きく上回る反響を集め、お客様の予想を大きく上回る品質、装備、価格などが評価され、BYDブランドへの関心を高めたことに加え、販売店へのお客様の来場にも大きく貢献しました」
BAJは2023年1月にSUVタイプのBEV「ATTO 3」(5月の販売台数は対前月比で150%増)を日本で発売。同年9月には小型ハッチバックタイプのBEV「ドルフィン」(DOLPHIN、同200%増)、翌2024年6月にはセダンタイプのBEV「シール」(SEAL、同190%増)、2025年4月にはクロスオーバーSUVの「シーライオン7」(同318%増)の販売を開始した。現在、日本では小型ハッチバック、中型セダン、大型SUVまでの全4モデルのBEVを販売している。