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中国のBYDが新たな電気自動車(EV)「シーライオン7」(SEALION 7)を日本に導入する。クロスオーバーSUVタイプのEVで発売は2025年4月の予定だ。BYDが日本に導入するEVはこれが4車種目。シーライオン7はどんなEVなのか。フル充電で何km走るのか。実車を確認してきた。

( Car )

BYDの新型EV「シーライオン7」を実車確認! 日本で4月に発売予定、航続距離は?

JAN. 24, 2025 15:23
Text : 藤田真吾
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中国のBYDが新たな電気自動車(EV)「シーライオン7」(SEALION 7)を日本に導入する。クロスオーバーSUVタイプのEVで発売は2025年4月の予定だ。BYDが日本に導入するEVはこれが4車種目。シーライオン7はどんなEVなのか。フル充電で何km走るのか。実車を確認してきた。

  • BYD「シーライオン7」

    BYD Auto Japanが「シティサーキット東京ベイ」(東京都江東区)で開催した「BYD 事業方針説明会2025」で「シーライオン7」を確認してきた

シーライオンってどんなクルマ?

シーライオン7は日本でも発売済みのセダンタイプのEV「シール」(SEAL)とプラットフォームを共有するクロスオーバーSUV。「スタイリッシュでエレガンスさを備えた」クルマであるというのがBYD Auto Japan代表取締役社長を務める東福寺厚樹さんの説明だ。インテリアはBYDらしいハイテク感を踏襲しながら上質感も追求したという。ちなみに「シーライオン」は「アシカ」、「シール」は「アザラシ」の意味。これら2台はBYDの乗用車「海洋シリーズ」に属する兄弟車だ。

  • BYD「シーライオン7」
  • BYD「シーライオン7」
  • BYD「シーライオン7」
  • 「シーライオン7」のボディサイズは全長4,830mm、全幅1,925mm、全高1,620mm

  • BYD「シーライオン7」

    こちらが「シール」。「シーライオン7」とはプラットフォームを共有する

日本で販売するシーライオン7は後輪駆動モデル(RWD)と全輪駆動モデル(AWD)の2種類となる。バッテリーの総電力量は82.5kWh。フル充電での走行可能距離(WLTCモード)はRWDが590km、AWDが540kmだ。ちなみに、海外ではバッテリー容量が大きいシーライオン7(91.3kWh)も売っているらしいが、現時点で日本に導入する予定はないとのこと。ただ、市場からの要望があればラインアップを拡充する可能性はあるそうだ。

  • BYD「シーライオン7」
  • BYD「シーライオン7」
  • BYD「シーライオン7」
  • ハイテクで上質感のあるインテリア。天井は大きなパノラミックガラスルーフになっている

RWDはリアに1つ、AWDは前後に1つずつで計2つのモーターを搭載する。リアモーターの動力性能は最高出力308PS、最大トルク380Nm。AWDのみが搭載するフロントモーターは215PS/310Nmだ。停止状態から100km/hへの加速に要する時間(ゼロヒャク加速)はRWDが6.7秒、AWDが4.5秒。

「シーライオン7」のデモ走行

プラグインハイブリッド車の日本導入を決定!

BYDは日本で乗用車事業をさらに強化していく。今回の事業説明会では日本へのプラグインハイブリッド車(PHEV)導入計画が明かされた。現時点でどんなモデルが入ってくるのかは不明だが、2025年中には発表し、可能であれば発売も目指すとのこと。日本に入れるPHEVについてはEVとの住み分けも考慮しながらモデル選定を行う。

乗用車事業では毎年1車種以上の新型車を日本に導入し、2027年ごろまでにはEVとPHEVを合わせて7~8モデルの品ぞろえを目指すそうだ。

  • BYD「シーライオン7」

    BYDが日本に導入済みの3車種。左から「シール」「ATTO3」「ドルフィン」

BYDの新エネルギー車(NEV)販売は破竹の勢い

BYDが生産・販売している乗用車はEVとPHEVのみ。同社ではこれら2車種を「新エネルギー車」(NEV)と総称している。

2024年にBYDがグローバルで販売したNEV(乗用車)の台数は約425万台。NEVでは世界トップの販売台数となった。2023年に比べ41.26%の台数増であり、まさに破竹の勢いと言える。販売の内訳はEVが41.5%(176万4,992台)、PHEVが58.5%(248万5,378台)だ。日本での2024年における乗用車販売台数は2,223台で前年比58%の増加となった。

日本で販売台数を伸ばし続けるBYDだが、EVを販売する上では充電インフラの不足や走行可能距離などに不安を抱く消費者が多いことがネックとなっていたという。PHEVを導入すれば、少なくとも航続距離への不安という課題はクリアできる。NEVとしてはEVよりも敷居の低いPHEVの登場により、BYDの日本事業に更なる勢いがつきそうだ。


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