マンションリサーチは、「東京都湾岸タワーマンションマンションレポート 2025年1月」の結果を1月10日に発表した。
はじめに、東京都湾岸タワーマンション在庫推移について、2024年8月から上昇傾向にあることがわかった。需給関係を考えれば価格高騰にブレーキがかかるところだが、価格はいまだ高騰しており、成約坪単価は2024年6月に都心5区の成約坪単価を上回る結果となった。
在庫が増えているのに価格が高騰している理由について、FJリアルティの藤田祥吾氏は、データのみでこの現象を紐解こうとしても限界があり、湾岸タワーマンションの売主の心理を読み解く必要があると見解を述べた。湾岸タワーマンションの売主の多くが、売却に焦っておらず早く売りたいと思っている人が少ない中、データ上ではそのような物件もカウントされるため、在庫が多い=売れ残っているように見えているとのこと。
また、湾岸タワーマンションの平均募集坪単価と平均成約坪単価について、その差は徐々に拡大している。つまり高価格で売れるなら売却するというチャレンジ層が増えており、希望の価格で売却できないのならば、売却しないという強気の売主が多いという状況。見かけ上の在庫が増えており、経済学的な需給関係とは異なるものである為、在庫が増えていても価格が高騰しているという現象が起こっているようだ。