ステランティスジャパンはジープ「ラングラー」の新型モデルを発売した。このクルマは日本で累計2.5万台、2023年だけで4,000台弱が売れた人気モデル。新型にはラングラーのアイコンともいうべきフロントグリルのデザインなど、いくつかの変更点がある。新モデル発表会で実車を確認してきた。
見た目はどう変わった?
現行型ラングラーの日本導入は2018年。リニューアルは6年ぶりということになる。新型とはいってもマイナーチェンジモデルなので、何かがガラリと変わったわけではないものの、いくつかの新機能が追加となったりデザインが変更になったりしている。
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新型「ラングラー」は「Unlimited Sport」(スポーツ、799万円)、「Unlimited Sahara」(サハラ、839万円)、「Unlimited Rubicon」(ルビコン、889万円)の3グレード展開。写真は日本10台限定(抽選販売)の特別なボディカラー「ハイベロシティ」のルビコンだ(写真はサハラ)
まず見た目からいくと、フロントグリルのデザインが変わった。縦長の7つの長方形が並ぶ「7スロットグリル」をよく見ると、スロットの縦の長さが短くなっている。
従来のマスト型アンテナは廃止に。アンテナはフロントウィンドシールドに統合した。マスト型だと「オフロードを走行しているとき、小枝が引っかかる」というユーザーからの声を受けての変更だという。
ホイールのデザインも変更。見た目は全体的に「スタイリッシュに」なったというのがステランティスの説明だ。
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スポーツはグレーアクセント入り17インチアルミホイールにオールテレインタイヤ、サハラは18インチアルミホイールにオールシーズンタイヤ、ルビコンは専用の17インチアルミホイールにマッド&テレインタイヤを装着
車内はどう変わった?
インテリアでは「12ウェイパワーアジャスタブルシート」をラングラーとして初めて採用。細かくドライビングポジションの調整ができるので、オンロードでもオフロードでも重要な視認性の向上にも一役買う設備だ。
全グレードで標準装備となる12.3インチのタッチスクリーンも刷新。プロセッサの処理速度はこれまでの5倍に高速化しているという。
走りはどう変わった?
ルビコンのみで新採用となるのが「フル・フロート・リアアクスル」という装備だ。従来のセミフロート構造と比べ、より強固で堅牢な構造となっていて、最大牽引能力が向上している。
これまでより買いやすくなった?
変更点として大きいのは、エントリーグレード(ラングラーで最も価格の安いグレード)の「Unlimited Sport」(スポーツ)が新型で追加となっていることだ。ほかの2グレードについても、モノの値段が上がり続ける昨今の状況に反して価格が下がっている。ラングラーが従来よりも買いやすいクルマになったことは間違いない。