PC-BSD is a free operating system with ease of use in mind.

PC-BSD開発チームおよびiXsystemsは1月13日(米国時間)、デスクトップOSの最新版となる「PC-BSD 9.0」を公開した。PC-BSDは、FreeBSDベースで開発されたデスクトップ / ワークステーション向けディストリビューション。64ビット版と32ビット版が用意されており、DVD/CDのISOイメージのほか、USBイメージ、VMwareディスクイメージ、VirtualBoxディスクイメージなどが提供されている。

PC-BSD 9.0の主な特徴は次のとおり。

  • FreeBSD 9.0-RELEASEベース
  • ZFSv28に対応
  • UFS+Soft-Updates Journalingにデフォルト対応
  • Mac OS X BootCampパーティションに対応
  • KDE、GNOME、LXDE、XFCE、Awesome、FVWM、IceWM、Openbox、ScrotWM、Window Makerなどさまざまなウィンドウプラットフォームに対応
  • バイナリ差分アップデート、ライブラリ共有、カスタムリポジトリ、電子署名に対応した新しいパッケージ管理システムPBIの導入
  • ゲストツールを含むVMware/VirtualBoxゲストディスクイメージの提供
  • Wi-Fiクイックコネクトを含むネットワークユーティリティの改善
  • システムアップデートGUIからfreebsd-updateを使ったシステムアップグレードに対応

PC-BSD 9.0インストール時にKDE、GNOME、LXDE、XFCEのどの統合ウィンドウ環境を使用するか選択可能

統合環境以外にもAwesome、FVWM、IceWM、Openbox、ScrotWM、Window Makerなどのウィンドウマネージャも選択できるところが大きな特徴と言える

KDEを選択してのシステム起動画面

KDEで動作しているPC-BSD 9.0

ログイン時にWindow Makerを指定するとWindow Makerが使用できるようになる。KDEよりも起動が速い

Openboxでログインした場合

主要なLinuxディストリビューションは、GNOMEまたはKDEをベースに特定のUIを持ったワークステーションを構築する傾向が強く、別の統合ウィンドウ環境をベースにする場合にはディストリビューションごと別の配布物として独立する傾向がある。

一方のPC-BSDは、単一ディストリビューションで各種ウィンドウ環境を網羅している点が特徴になっている。特にAwesome、FVWM、IceWM、Openbox、ScrotWM、Window Makerなど軽量ウィンドウ環境に最初から対応しているのは、最近の主要Linuxディストリビューションではあまりみられなく、軽量環境が必要とされるケースで活用しやすいといえる。

PC-BSDは、デフォルトのFreeBSDをインストールするためのGUIインストーラとしても使用できる。PC-BSDの開発者らはFreeBSD開発者らと関係が深く、実質的にFreeBSDベースのデスクトップ向けプラットフォームとしてデファクトスタンダードのポジションにある。