ソニー、3D機能などを強化したサイバーショット秋モデルを発売

ソニーは、コンパクトデジタルカメラ「サイバーショット(Cyber-shot)」の新製品として「DSC-WX5」「DSC-TX9」「DSC-T99」「DSC-T99D」を発表した。発売日はT99Dが8月20日、そのほかは8月7日を予定している。価格はいずれもオープンだが、市場推定価格はWX5が3万5000円前後、TX9が4万5000円前後、T99が2万7000円前後、T99Dが2万9000円前後。

裏面照射CMOSセンサーを採用した「WX5」と「TX9」

DSC-WX5とDSC-TX9は、ボディスタイルこそ異なるが、仕様はほぼ同じ。1/2.3型の「ExmorR」裏面照射CMOSセンサーを使用し、有効画素数は1220万画素となる。裏面照射CMOSセンサーとは、配線をフォトダイオードの背面に置くことで受光効率を向上させた撮像素子。ソニーは裏面照射CMOSモデルの拡大を今回のテーマのひとつに挙げている。

動画はハイビジョン(AVCHD、1080i)に対応。撮影も専用ボタンを押すだけで開始する。また高速連写した複数の画像を重ね合わせることで可能になる「手持ち夜景モード」「逆光補正HDR」「人物ぶれ軽減モード」が従来は別のモードとして用意されていたが、これを統合し、新たに「プレミアムおまかせオート」モードが設定された。

TransferJetに対応。そのほか新しい機能としては、「背景ぼかし」モードと「美肌」モードを搭載した。「背景ぼかし」モードはピントをずらした2枚を高速連写し、それを重ね合わせることで強く背景をぼかした写真が撮影できるもの。いままでコンパクトカメラでは実現できなかった印象的な写真が得られるとしている。「美肌」モードは画像処理によりしわやシミを抑える機能。この2つは同時に使用できる。

カメラを振るだけでパノラマ撮影が可能な「スイングパノラマ」も進化した。従来の「スイングパノラマ」、「3Dスイングパノラマ」に加え、「スイングマルチアングル」を搭載。これは自動的に右目用の画像と左目用の画像を自動的に生成するもので、「3Dスイングパノラマ」が3D再生には3Dテレビが必要だったのに対し、「スイングマルチアングル」はカメラ本体で3D風の画像が楽しめる。

DSC-WX5はスタンダードなスタイルのコンパクトデジタルカメラで、レンズは24～120mm相当の5倍ズームを搭載する。モニターサイズは2.8型。メモリーカードは、SD/SDHC/SDXCメモリーカードのほか、メモリースティック系も使用可能。サイズは91.7(W)×51.9(H)×21.5(D)mm。重さは146g(バッテリー、メモリースティックデュオ含む)。

DSC-TX9は薄型のスタイリッシュなスタイルが特徴。上面に最小限のボタンが用意されているだけで、設定などの操作はタッチパネルの液晶モニターで行なう。レンズは25～100mm相当の4倍ズーム。モニターサイズは3.5型ワイドを搭載する。対応メモリーカードはWX5に同じ。サイズは97.8(W)×59.5(H)×17.5(D)mm。重さは149g(バッテリー、メモリースティックデュオ含む)。

カジュアルなCCDモデル「T99」と「T99D」

DSC-T99はデザインを重視する女性ユーザー向けのモデル。「Metal×Skin」をコンセプトに、やわらかな曲線とソリッドな金属感を融合したデザインとしている。「DSC-T99D」はさらにデザイン性を重視したモデルで、クリスタルパールをちりばめたフロントパネル(ゴールド)や、革の編み込みをイメージしたパネル(ブラウン)が特徴。機能的にはT99と同じ。

シーンを自動で判別する「おまかせオート」やひと振りで風景をダイナミックに撮影する「スイングパノラマ」などの機能を搭載しているが、「WX5」「TX9」のような「プレミアムおまかせオート」や「スイングマルチアングル」の搭載は見送られた。操作系はタッチパネルを中心としたもの。なぞる方向で画像検索が行なえるなど、携帯電話的な操作を可能にしている。TransferJetに対応している。

搭載する撮像素子は1/2.3型の「Super HAD CCD」、有効画素数は1410万画素、レンズは25～100mm相当の4倍ズームとなる。液晶モニターは3.0型。メモリーカードはSD/SDHC/SDXCメモリーカードのほか、メモリースティック系も使用可能。T99のサイズは93.0(W)×55.6(H)×16.8(D)mmで、T99Dは厚さ(D)のみ17.0mmとなる。重さはどちらも121g(バッテリー、メモリースティックデュオ含む)。