米NVIDIAは9月30日(現地時間)、米カリフォルニア州サンノゼで開催中のGPU Technology Conferenceで、新しいCUDA GPUアーキテクチャ「Fermi」(コードネーム)を発表した。現在GeForce、Quadro、Teslaなどで構成されている同社のGPUファミリーの次世代基盤となる。「Fermiアーキテクチャは、世界初のコンピューテーショナルGPUのための基盤であり、ゼロから設計された。グラフィックスおよびGPUコンピューティングの両方に飛躍的な進歩をもたらす」としている。

Fermiベースの動作するチップの存在をアピールするNVIDIA CEOのJen-Hsun Huang氏。通常は、この状態から数ヶ月で製品出荷にこぎ着けるという

Fermiは、浮動小数点演算標準IEEE 754-2008に準拠した最大512基のCUDAコアをサポートする。倍精度演算のピーク性能は、NVIDIAの最新世代のGPUの8倍になるという。オンチップの共有メモリを組み合わせたキャッシュ階層をサポート(Parallel DataCache)。複数のカーネルプログラムの並列実行が可能なGigaThreadエンジンが優れた効率性を実現する。C、Fortran, Java, Python, OpenCL、DirectComputeに加えてC++をサポート。ECCに対応する。

NVIDIAはまた、ヘテロジーニアスコンピューティング・アプリケーションの開発環境をMicrosoftのVisual Studioに統合した「Nexus」を発表した。

「GPUにスーパーコンピュータのソウル」- Fermiのダイ画像。トランジスタ数は30億個