クローズドベータで高い評価を得ていたオンラインストレージサービス「Dropbox」が公開された。容量2GBのサービスを無料提供している。

Dropboxは、オンラインストレージを中心に、Windows(Vista/ XP)、Mac(Tiger/ Leopard)、Linux(Ubuntu 7.10以降、Fedora Core 9以降)などで動作するPC間のデータ同期を可能にする。ユーザーが意識することなく、自動的にデータの同期やバックアップが行われる簡単・手軽なサービスであるのが特徴。

Windows、Mac、Linux間でのデータ同期を実現するオンラインストレージサービス

Dropboxソフトウエアをインストールすると、各PCにDropboxのフォルダが作成され、それをローカルストレージ内のフォルダと同様に扱うだけで、保存や修正したデータが自動的にオンラインストレージ、そしてオンラインストレージ経由で他のPCにも反映される。オフライン作業も可能で、オンラインになった際にアップデートが更新される。Webインターフェイスも用意されており、DropboxソフトをインストールしていないPCではWebブラウザを通じてDropboxにアクセスできる。データ転送には、AES-256による暗号化が用いられる。

リビジョン機能

iPhone用Webインターフェイス

Webインターフェイスではリビジョン管理機能を利用できる。ファイルを選択し、「Revisions」を選択すると、過去のバージョンの一覧が表示される。コラボレーション/ 共有機能も用意されている。複数のDropboxユーザー同士で、指定フォルダ内のファイルを共有し、共同で作業を進められる。いずれかのメンバーが行った変更は、すぐに全てのメンバーのローカル共有フォルダに反映される。またパブリックフォルダ内のファイルを、「Copy public link」で生成されるURLを通じて幅広く共有できる。

DropboxはAmazonのSimple Storage Service (S3)を利用している。Webブラウザ経由ではアップロードできるファイルサイズが1つ350MBまで、クライアントソフト経由ではファイルサイズの上限はない。モバイル用ソフトウエアは開発中だというが、Web版がiPhoneに最適化されており、iPhoneでDropboxにアクセスすると自動的にiPhone向けのインターフェイスになる。

Dropboxによると、現在の無料サービスに加えて来週には50GBの有料サービス(9.99ドル/月または99.99ドル/年)を開始する。