米Googleと米MySpaceは11月1日 (現地時間)、共同で「OpenSocial」を推進すると発表した。OpenSocialは"Web全体で動作するソーシャルアプリケーションの実現"を目指してGoogleが開発した共通APIセットであり、ソーシャルネットワーキングサービス (SNS)最大手のMySpaceの参加は、さらなるSNSやWebサービスの対応を促しそうだ。

今年5月に米Facebookが「Facebook Platform」を発表して以来、ソーシャルネットワーク向けのWebアプリケーションが大きな注目を集めている。SNSユーザーのページ上にWebアプリケーションを展開できるようにすることで、人のつながりを利用した新たな機能やサービスの提供が可能になる。広告配信という点でも、ターゲットを効果的にしぼり込める。ソーシャルアプリケーションの増加はユーザー獲得にもつながっており、現在Facebookはユーザーの伸び率でライバルを圧倒している。米国時間の10月24日には米MicrosoftがFacebookに対して2億4000万ドル相当を出資する計画を発表した。

新たな収益機会をもたらすと期待されているSNS向けアプリケーションだが、現状ではサービスごとにプログラミングモデルが異なるため、開発したWebアプリケーションが特定のサービスでしか動作しない。Webユーザー全体に対応するには、複数のサービスやWebサイト向けにアプリケーションを用意する必要があり、それが開発者の負担となっている。OpenSocialは、このサービス間の壁を取り払うオープンな試みだ。OpenSocialに従って構築されたWebアプリケーションは、OpenSocialに対応する複数のWebサイトで動作し、サイト間の連携も可能になる。その取り組みの成否は幅広い参加の実現にかかっているが、すでにEngage.com、Friendster、hi5、Hyves、imeem、LinkedIn、Ning、Oracle、orkut、Plaxo、Salesforce.com、Six Apart、Tianji、Viadeo、XINGなどがOpenSocialコミュニティのグローバルメンバーに名を連ねている。今回提携が発表されたMySpaceは、MySpace Platformのローンチ時からOpenSocialをサポートする計画だという。