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洋式トイレの構造を徹底解説!基本から種類・トラブル対策までわかりやすく紹介

2025.05.14
2025.05.14
◆本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
洋式トイレ(座って使用する洋風タイプのトイレ)の構造を理解すると、日々の正しい使い方や万一のトラブル対処に役立ちます。

今回は、洋式トイレの基本構造とそこで使われている各部品の役割、そして実際に水が流れる給水から排水までの仕組みをわかりやすく解説します。

また、洋式トイレにはいくつか種類がありますので代表的な種類の特徴も紹介し、最後に構造上起こりやすいトラブル(つまり・水漏れ)と日頃できるメンテナンス方法についても説明します。
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目次 
伊藤 直樹
監修者

水道設備業者 トイレ・洗面・キッチン設備主任

伊藤 直樹 (株式会社プログレス)

株式会社プログレス 入社平成24年3月  暮らしの中で必要なレスキューサービスを提供する株式会社プログレスにてトイレ・洗面・キッチン周りの設備主任を担当。水回り業務に8年従事し、累計3000件のトイレ・洗面・キッチン関連のトラブルを解決。多くのお客様に信頼される「トイレ・洗面・キッチン」のスペシャリスト。

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洋式トイレの基本構造

洋式トイレは大きく大きく分けると以下のような要素から成り立っています。

洋式トイレの構造
  • 便器本体
  • タンク
  • 排水システム

便器本体とタンクは一体となっており、タンク内の水を流すことで便器内を洗浄し、汚水を排出する仕組みです。

それぞれの部分にさらに細かい部品がありますので、順番に見ていきましょう。

便器本体

便器本体は、皆さんが腰掛けて用を足す陶器製の器具です。内部にはS字型に湾曲した排水路(はいすいろ)が作られており、このカーブの一部に常に水が溜まるようになっています。

便器の排水口付近に溜まっているこの水を封水(ふうすい)と呼び、下水管との境目で水がフタの役割を果たして下水からの悪臭や虫の侵入を防ぐ働きをします。

この封水によってトイレ特有の嫌な臭いが室内に上がってこないようになっているのです。排水路は便器内部で徐々に細く上向きにカーブしており(これを「せき」と呼ぶこともあります)、そこから一気に下向きに繋がって床下の排水管へ続いています。

洋式トイレはこのような湾曲した通路(排水トラップ)を持つため、使用後に勢いよく水を流すことでサイフォン作用(※気圧差で水が引き込まれる現象)が起こり、汚物を吸い出すように排出しています。

その際に古い封水も押し出され、最後に新しい水が便器内に少し残って再び封水となります。

タンク

トイレタンク内の部品一覧

タンクは便器本体の後部に設置された、水をためておく容器です。レバー操作によってこのタンク内の水が一度に便器へ流れ出し、洗浄と排出を行います。

タンクの中には自動で給水・止水を行うための機械式の部品がいくつも収まっており、いわばトイレの心臓部です。タンク内部の主な部品には以下のようなものがあります。

タンクの主な部品
  • ボールタップ
  • 浮き球
  • フロートバルブ(ゴムフロート)
  • オーバーフロー管
  • レバー
  • 止水栓

ちなみにタンクに関しては詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

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ボールタップ

ボールタップ(給水弁)は、タンクに給水するためのバルブ装置です。

タンク側面から繋がる給水管から水を受け入れ、タンク内に所定の量の水が溜まると自動的に給水を止める働きをします。

先端に取り付けられた浮き球(後述)の浮力で動作し、水位が上がるとバルブを閉じ、下がると開く仕組みになっています。

簡単に言えば、水槽の中の自動給水ストッパーにあたる部品です。

浮き球

浮き球(うきだま)はボールタップの先端に繋がっている中空のボール状の部品で、水面に浮くことでタンク内の水位を感知します。

タンクの水位が上がると浮き球も上昇し、一定の高さでボールタップを閉じて給水を止めます。

逆に、水が流れてタンク内の水位が下がると浮き球も下降し、それに連動してボールタップのバルブが開き給水を開始します。

浮き球はプラスチック製で軽く作られており、タンク内の水位センサーの役割を果たしています。

フロートバルブ(ゴムフロート)

フロートバルブ(ゴムフロートとも呼ばれる)は、タンク底部の排水口を塞いでいるゴム製の弁です。

普段はタンク内の水を蓄えるように排水口を密閉していますが、レバー操作によってチェーンで引っ張られると持ち上がり、タンク内の水が一気に便器側へ流れ出るようになっています。

役割としてはまさにタンクの「栓」であり、水を流したり止めたりする弁として機能します。

この部品は常に水に浸かっているためゴムが劣化しやすく、長年使用すると弾力がなくなって隙間が生じ、水漏れの原因にもなります。

オーバーフロー管

オーバーフロー管(あふれ管)は、タンク内中央に立っている筒状のパイプです。

万一ボールタップの故障などで給水が止まらなくなった場合、タンクから水が溢れて床にこぼれるのを防ぐために、余分な水を便器側に逃がす通路の役割をします。

通常時はただ立っているだけの部品ですが、緊急時にはタンクの安全装置となります。

オーバーフロー管の根元には先述のフロートバルブが取り付けられており、またボールタップからの細いホースが接続されている場合もあります(このホースから少量の水が管内に流れ、フラッシュ後の便器に適切な封水を張る役割があります)。

レバー

レバー(洗浄レバー)は、タンクの外側についている操作ハンドルです。

手でレバーを回す(押す)ことで内部のフロートバルブに繋がった鎖が引っ張られ、フロートバルブが持ち上がってタンク内の水が便器へと放出されます。

和式トイレのように直接水道圧で流すのではなく、一度タンクに溜めた水をレバー操作で一気に流すことで、少ない水量でも効率よく汚物を押し出す工夫になっています。

レバーには大小の表示があり、水量を調節できるタイプも一般的です。

止水栓

止水栓(しすいせん)は、トイレへの給水を開閉・調節するための小さなバルブです。

多くはタンクの近く(床や壁際)にあり、水道管からタンクへの支流に設置されています。

止水栓の場所

平常時は全開にして水を供給しますが、トイレ修理やタンク内部品の交換時にはここを閉めて給水を止めます。

止水栓を閉めるとタンクへの水の流入が止まり、開けば再び水が流れます。また止水栓は内部のねじでタンクへの流量を微調整する機能も持っています。

例えばボールタップからの給水量が多すぎてオーバーフロー管へ流れてしまう場合、止水栓で水量を絞って調節します。

ちなみにトイレの止水栓に関してはこちらの記事でも詳しくご紹介していますので参考にしてください。

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排水システム

洋式トイレの排水システムは、便器から下水管まで汚水を流す経路のことです。

便器本体から床下に続く排水管は通常直径10cm前後の塩ビ管で、住宅の排水設備を通じて下水道または浄化槽へ繋がっています。

便器と床下排水管の接合部には封水が常に存在し、さらに防臭パッキン(ワックスリング)が取り付けられて、臭いや水漏れが起こらないよう密閉されています。

水を流すと、タンクから出た水が便器内部の封水を押し込み、排水路のカーブを越えて下方へ流れ落ちていきます。

その際に封水ごと引き込む強い流れ(サイフォン作用)が発生し、便器内の汚物や紙が一気に下水管へ吸い出されます。

排水後、便器内には新しい水が少し残り、再び封水となります。この一連の流れによって、使用後は常に一定量のきれいな水が溜まった状態に戻るのです。

洋式トイレの給水~排水の構造

洋式トイレでは、レバーを回してから水が流れ、また止まるまでに一連のメカニズムが働きます。

ここではタンクへの給水から排水に至る流れを順を追って説明します。

給水から排水までの流れ
  1. 洗浄開始(放水):レバーをひねると鎖で繋がれたフロートバルブが持ち上がり、タンク内の水が一気に便器内へ流れ込みます。勢いよく流れ出た水は便器内で渦を巻きながら汚物を洗い流し、排水路を通って下水管へ押し出します。同時にタンク内の水位は急激に下がっていきます。
  2. 排水と封水復元:便器内に流れ込んだ水が排水路を通過するとき、空気圧の変化でサイフォン作用が起き、残りの水も引き込まれて排出されます。汚物と汚水が下水管へ流れ去ると、水流は徐々に止まり、便器内には必要最低限の水だけが残って新たな封水となります。これで洗浄と排出が完了です。
  3. 自動給水(タンク復旧):タンクの水が減ったことで浮き球が下がり、ボールタップの給水弁が開きます。水道管からの水がタンク内に勢いよく注がれ、タンクの中では再び水位が上昇していきます。ボールタップに繋がる浮き球は水位の上昇とともに浮いていき、所定の高さに達するとボールタップの弁を閉じて給水をストップさせます。これによってタンク内の水量が元通りになり、次の使用に備えた状態になります。
  4. 次回使用の準備:タンクへの給水が完了すると、洋式トイレはまた使用前の待機状態に戻ります。機種によっては、給水過程で一部の水がオーバーフロー管を通じて便器に送られ、封水の水位を適正に保つようになっています。いずれにせよ、レバーをひねる前と同じ水位・水量がタンクと便器に確保され、次の「溜め→放水」に備える仕組みです。

以上のように、洋式トイレではレバー操作に始まり、タンク内の機構が連動して働くことで自動的に元の状態へ復帰します。

特に難しい操作をしなくても、一度のレバー操作で洗浄から補水まで完結するよう設計されているのです。

洋式トイレの種類

一口に洋式トイレと言っても、その形状や構造にはいくつかの種類があります。主な違いはタンクと便器の一体性や有無です。

ここでは代表的な以下の3種類について紹介します。

洋式トイレの種類
  • 組み合わせトイレ
  • 一体型トイレ
  • タンクレストイレ

組み合わせトイレ

組み合わせトイレ

組み合わせトイレ(分離型トイレ)は、便器本体とタンクが別々のパーツとして作られており、設置時に接合して使用する一般的なタイプの洋式トイレです。

便器の上にタンクが載った構造で、比較的安価で部品交換などのメンテナンスもしやすい利点があります。

多くの家庭で普及している従来型のトイレで、タンク上部に手洗い器(洗浄後の水が出る小さな蛇口)が付いた製品もよく見られます。

タンクと便器の接合部にはゴムパッキンが挟まれており、水漏れしないよう密閉されています。

組み合わせトイレは構造がオーソドックスで安定感があり、万一部品が故障してもタンク部分だけ取り替えるなど部分的な対応が可能です。

ただし、タンクと便器の継ぎ目や凹凸が多いため掃除の際にやや手間がかかる点や、デザイン的にまとまりが少ない点はデメリットとも言えます。

一体型トイレ

一体型トイレ

一体型トイレ(タンク一体型トイレ)は、便器とタンクが最初から一体化しているタイプの洋式トイレです。

便器本体からタンクまで継ぎ目なく繋がった構造で、見た目がすっきりとして掃除がしやすいのが特徴です。

組み合わせ型に比べて段差や溝が少ないため、ホコリや汚れも溜まりにくく衛生的と言えます。

一体型トイレはメーカーごとに様々なデザイン・機能の製品があり、近年では温水洗浄便座(いわゆるウォシュレット)が最初から組み込まれたモデルも多く出ています。

価格は組み合わせ型より高めですが、タンクレスよりは手頃なものが多いです。

構造上一体化しているため、どこか一部が故障するとまるごと交換が必要になるケースもありますが、基本的な内部機構(ボールタップやフロートバルブなど)は組み合わせトイレとほぼ共通で、修理用部品も供給されています。

タンクレストイレ

タンクレストイレ

タンクレストイレは、その名の通りタンクがない洋式トイレです。

便器の後ろに貯水タンクを持たず、水道本管に直接つないで水道の水圧で一気に洗浄・排水を行います。

見た目が非常にコンパクトでスタイリッシュなため、トイレ空間を広く使えるメリットがあります。

また、タンクに水を貯める時間が不要なので連続して何度でも流せる利点もあります。タンクレストイレでは水圧を利用して洗浄するため、設置には十分な水圧が必要です。

住宅環境によっては水圧不足で設置できない場合もあります。

また、電力で加圧ポンプや制御装置を動かす機種も多く、停電時や断水時には使用できなくなることがあります(対策として非常用手動レバーや水を直接流す方法が取れる製品もあります)。

価格は3種類の中では高価な部類ですが、最新の清掃機能や快適機能を搭載した最上位モデルが多い傾向です。

ちなみにタンクレストイレに関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

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洋式トイレの構造上起こり得るトラブル

洋式トイレは便利な反面、その構造ゆえに起こりやすいトラブルも存在します。

洋式トイレで起こりやすいトラブル
  • トイレつまり
  • トイレの水漏れ

それぞれどのような原因で起こりやすいのか、構造面から見たポイントを解説します。

トイレつまり

和式トイレに比べて、洋式トイレは内部に封水を保持するためのカーブやくぼみ(せき)がある分、異物が引っかかりやすく詰まり(つまり)が発生しやすい構造と言われます。

例えば大量のトイレットペーパーを一度に流した場合や、水に溶けない異物を誤って流してしまった場合、排水路の途中で流れが滞って詰まってしまうことがあります。

特に排水路の上り坂になっている部分(せき)はつまりの起こりやすい箇所です。

また、長年使っているうちに排水路の内側に尿石(尿の成分が固まった石灰状の汚れ)や水垢が蓄積すると、通路が狭くなってちょっとした紙でも詰まりやすくなることがあります。これは日頃の清掃不足が原因となるケースです。

いざ詰まってしまうと汚水が流れず逆流して大変不衛生な状態になるため、普段から詰まりを予防することが大切です。

トイレつまりの主な原因
  • トイレットペーパーの大量使用(紙詰まり)
  • おもちゃ・携帯電話など誤って流した固形物による詰まり
  • 生理用品や掃除シートなど水に溶けない異物の流入
  • 尿石や水垢の蓄積による排水路の狭窄化

万一トイレが詰まってしまった場合、軽度であればラバーカップ(いわゆるスッポン)で圧力をかけて押し流すことができます。

それでも流れない場合は、無理に何度も水を流さず専門の水道業者に相談するのが安全です。

詰まりは原因によって対処法が異なるため、洋式トイレの構造を理解しておくことで「紙が原因かな?」「異物を落としたかも?」と当たりをつけやすくなり、適切な対応につながります。

ちなみにトイレの詰まりに関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください。

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トイレの水漏れ

水漏れも洋式トイレでよくあるトラブルの一つです。

洋式トイレはタンク内に複数の部品と、タンク〜便器間や給水管接続部など継ぎ目も多い構造のため、部品の不具合やパッキン劣化によって様々な箇所で水漏れが発生します。

特に多いのは、タンク内のゴム部品の劣化による水漏れです。

例えばフロートバルブ(ゴムフロート)が古くなって硬化・変形すると、タンクの栓がきちんと閉まらずにチョロチョロと水が便器内に漏れ続けることがあります。

この症状は一見気付きにくいですが、水道代がかさんだり常にタンクに給水音がすることで発覚します。

またボールタップの故障で給水が止まらなくなると、常にオーバーフロー管から便器へ水が流れ出し続け、これも大きな水のムダ遣いになります。

さらに、タンクと便器の接合部や給水管と止水栓の接続部などナットで締めてある箇所も、水漏れのポイントです。

これらはゴムパッキンで密閉されていますが、経年でパッキンが劣化したりナットが緩んだりすると、接合部からポタポタと水が漏れて床を濡らす原因になります。

陶器タンク自体にヒビが入ってしまうケースもまれにあります。

トイレの水漏れが起こる主な箇所
  • フロートバルブ(ゴムフロート)の劣化によりタンクから便器へ漏水
  • ボールタップの不具合で給水が止まらずオーバーフロー管から漏水
  • 給水管や止水栓の接続ナットの緩み・パッキン劣化による漏水
  • 便器とタンク接合部や便器と床の密結部(封水部)のパッキン劣化

洋式トイレの水漏れトラブルは、このように多岐にわたります。

まずは漏れている場所を特定し、タンク内なのか、給水管まわりなのか、便器と床の境目なのか確認することが重要です。

タンク内の部品交換で直る軽微な漏れもあれば、床下配管の破損など専門業者でないと修理が難しい重大な漏れもあります。

いずれにせよ被害を最小限に食い止めるため、トラブル時はまず止水栓を閉めて水を止めること、そして早めに適切な対処を行うことが大切です。

ちなみにトイレの水漏れに関してはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

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洋式トイレのメンテナンス

洋式トイレを長く快適に使い続けるには、日頃のメンテナンスも欠かせません。

定期的にお手入れをしておくことで、前述したつまりや水漏れの予防にもつながります。

ここでは日常的な清掃と、時折行いたい部品の点検・交換についてポイントをまとめます。

洋式トイレのメンテナンス
  • 定期的な清掃
  • 部品の点検・交換

定期的な清掃

洋式トイレは常に水を扱う設備とはいえ、放置すると汚れが蓄積して不衛生になるだけでなく、トラブルの原因にもなりかねませんので、定期的な清掃を習慣づけて、トイレを清潔に保ちましょう。

清掃の基本は便器内の洗浄です。

市販のトイレ用洗剤と専用ブラシを使って、便器の内側全体を擦り洗いします。

特に排水口付近のくぼみ(封水が溜まるあたり)や、便器のフチ裏(洗浄水の出てくる穴がある部分)は汚れが残りやすいので丁寧に洗ってください。

これにより尿石や黒ずみの発生を防ぎ、排水路の狭窄も予防できます。また、便器まわり外側や床の清掃も重要です。

飛び散った尿やホコリが溜まると悪臭やカビの原因になりますので、トイレ用の除菌クリーナーなどで便座・便器の外側、タンク表面、床を拭き掃除しましょう。

タンクと便器の接合部、止水栓まわりなども埃が溜まりやすいので忘れずに拭き取ります。週に1~2回程度のこまめな清掃で、美観と衛生を維持できます。

トイレ清掃のポイント
  • 便器内は洗剤+ブラシで隅々まで磨く(排水口付近・フチ裏を重点的に)
  • 便座やフタ、便器の外側も中性洗剤や除菌シートで拭き上げる
  • タンク表面やレバー、止水栓まわり、床も忘れずに清掃する
  • 月1回程度はタンク内も点検し、汚れがあれば拭き取る

タンク内の水にも時間とともに水垢が付くことがあります。

タンク上部のフタは簡単に外せるので、数か月に一度は開けて中を確認し、黒ずみやヌメリがあれば布やスポンジで軽く拭き取りましょう(※必ず止水栓を閉めてから行います)。

ただしタンク内は部品がデリケートなので、強力な洗剤を入れたりブラシでゴシゴシ磨いたりはしないでください。市販のタンク内洗浄剤を利用するのも一つの方法です。

ちなみにトイレの掃除に関してはこちらでもご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

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部品の点検・交換

洋式トイレの寿命は一般に約10~15年と言われますが、その間にもタンク内外の部品は経年劣化します。

不具合を未然に防ぐため、定期的な部品点検も行いましょう。

特に以下の部品は消耗しやすいため、5~10年程度を目安に交換を検討すると安心です。

定期点検が必要な主な部品
  • フロートバルブ(ゴムフロート):ゴムが劣化しヒビ割れや変形がないか確認。隙間がある場合は交換。
  • ボールタップ:浮き球に破損や水漏れがないか、給水が途中で止まる・止まらない等の不具合がないか点検。
  • パッキン類:タンクと便器の接合パッキン、止水栓や給水管のパッキンに硬化や亀裂がないか確認。
  • 止水栓:スムーズに開閉できるか、根元からの水漏れがないかチェック。

例えば、タンク内のフロートバルブは消耗すると弾力が無くなり水漏れしやすくなるため、7~10年ほど使用したら新品に交換するのが望ましいです。

ボールタップも10年前後で内部のゴムや樹脂部品が劣化し、水が止まらなくなるトラブルが増えます。

これらの交換部品はホームセンターやメーカー公式通販で購入可能で、工具があればDIYで交換できる場合もあります(不安な場合は無理せず業者に依頼してください)。

日頃からタンクの中を時々覗いて異常がないか確認し、レバーの手応えや水の流れ方に変化がないか注意しておくと、部品劣化による症状の早期発見につながります。

洋式トイレは構造を理解して適切にメンテナンスすれば、長期間にわたり快適に使い続けることができるのです。

まとめ

洋式トイレの構造について、基本的な仕組みから各部品の役割、そして種類や起こりやすいトラブルとメンテナンス方法まで解説しました。

普段何気なく使っているトイレですが、その内部ではタンク内の機械部品と便器の形状が巧みに連携して働き、効率よく汚物を処理する仕組みが備わっています。

今回紹介したように、止水栓・ボールタップ・フロートバルブなどの部品がそれぞれの役目を果たすことで、一度の操作でスムーズに「水をためて流す」サイクルが成り立っているのです。

洋式トイレの構造を理解すると、「なぜ詰まってしまったのか」「どうして水漏れするのか」がイメージしやすくなり、いざという時に落ち着いて対処しやすくなります。

加えて、日頃から適切に掃除や点検を行うことでトラブルを未然に防ぐこともできます。部品の劣化は避けられませんが、早めに気付いて交換すれば大事に至らずに済みますし、水漏れによる水道代の無駄も防げます。

洋式トイレは正しく使ってケアすれば何十年も使える住宅設備です。今回の解説で得た知識を活かし、ご家庭のトイレをぜひ長く大切に使ってください。

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