専門分野で長く活躍するためには、座学の知識だけでは不十分でしょう。現場の即戦力となる「技術」、そして複雑なプロジェクトを円滑に進めるための「コミュニケーション力」の両輪が欠かせません。
今回は、高い就職実績を誇る「夕陽丘高等職業技術専門校」の副校長兼訓練課長・中河原 英治さん、建築内装CAD科担当指導員・筱 欣也さんのお二方にインタビューを行いました。業界未経験から挑戦した訓練生たちが、なぜ経験者と同等に活躍できるまでに成長を遂げるのか、その秘密に迫ります。
【知識:実技=2:5】実践力を高める「図面を読む力」の徹底指導と長期的な活躍を支える「プレゼン発表」

複数の訓練科を持ち、実務に役立つスキルの育成を提供する夕陽丘高等職業技術専門校。今回のインタビューでは、「建築内装CAD科」をメインにたっぷりとお話いただきました。
1つ目は「図面を読む力」、そして2つ目は「相手に伝える力」の練習です。
まず1つ目「図面を読む力」についてお話します。もちろん「描く力」も養うのですが、描く際に製図のテキストや様々な資料集を見る中で「読む力」、つまり図面を読み解く力が非常に大事だと考えています。どのような建築の仕事に就く上でも、実際に図面を描かない仕事は多くありますが、図面を「読む」ことはほとんどの業務で必要になります。ですから、この「読む力」を半年の訓練の中でしっかり習得していただきたいと考え、手描き図面から始めてCAD製図へと進むカリキュラム構成にしています。
せっかく良い作品を作っても、相手に伝わらないと意味がありません。そのため、話し方、相手の反応を見ながら話すこと、大事なところは繰り返すこと、話すスピードや強弱など、実際の発表を通して習得していただきます。最後の「修了課題」としてのプレゼン発表では、訓練の中盤で行った発表での反省点を活かしながら、6ヶ月の集大成として発表することで、実践力をつけています。
大変さを乗り越え「一生続けたい仕事」へ。多様な世代が協力し合う訓練体制が生む達成感
「建築内装CAD科」では、20代から50代、時には60代までという幅広い年齢層が共に学ぶ中で、習得スピードの差を埋めるため、訓練生同士の助け合いが自然に生まれるようです。実際の訓練の雰囲気や、教える側・教わる側の両方を経験することの大切さについて伺いました。
就職した後、初めは教わる立場ですが、1~2年経てば自分が教える立場になります。その「教える立場」も、この半年間でぜひ経験してほしいのです。このように協力体制を学ぶことも職業訓練の一環だと私は思っています。
建築業界は広いようで狭いもので、修了後に違う会社へ就職しても、仕事で繋がることもあります。この半年間一緒に訓練した仲間ですから、気軽に色々な相談をし合える関係性が続いているようです。
「人生100年時代」を見据えたキャリアチェンジ:55歳以上も活躍する訓練生のリアル

55歳以上の方々を優先的に受け入れている点も、夕陽丘高等職業技術専門校の大きな特徴です。人生100年時代を迎え、今なおエネルギッシュに新しい業界へのキャリアチェンジを志す方々が、異業種からの未経験ながらも多数入校しています。
人生100年時代と言われる中で、今の55歳以上の方は本当に若いですし、現役でお仕事をされる方々です。当校には、「新しい業界で頑張るぞ」という思いで来られるエネルギッシュな方々が多いので、我々もそのような方々を応援したいと思っています。
関連資格を持っていると、単に知識を持っている証明になるだけでなく、「これだけ努力して取得しました」という、仕事に対する情熱や前向きな姿勢として企業側に伝わりやすくなります。そのため、訓練生が色々な資格を取得できるよう、カリキュラムの中に組み込んでいます。
就職率90%超の秘密:個人の特性とライフバランスを見極め、長く働ける「ベストな雇用形態」を紹介

継続的に維持している高い就職率は、単なる企業紹介の結果だけではありません。年齢層が高い訓練生たちの多様な働き方の希望を詳細に把握し、個々のライフバランスを考慮した徹底的なサポートの秘密に迫ります。
担任は訓練生一人ひとりと面談し、希望を聞き出します。その方にとってベストなところを紹介するために、じっくりと時間をかけ、全力でサポートしています。
まずは現場を体感し、半年後の自分をイメージする。受講検討者へのメッセージ

受講を検討されている方にとって、訓練風景や熱気を体感することは、新しい一歩を踏み出す上で不可欠です。これから夕陽丘高等職業技術専門校へ通いたいと考えている方に向け、メッセージをいただきました。
お越しいただければ訓練風景もご覧いただけますし、実際にどのような形で半年間生活するのかもイメージが湧くと思います。
受講を検討されている方は、ぜひ当校の見学会へご参加ください。
転職ガイド運営チーム後記
今回のインタビューを通じて、夕陽丘高等職業技術専門校(特に建築内装CAD科)は、業界で長く活躍するための確固たる「キャリアの土台」を提供していることが分かりました。建築内装CAD科では実践的なスキルと、チームワークに必要なコミュニケーション力を養い、訓練の中で業界の「ハードさ」や自身の特性を見極めることで、訓練生がライフスタイルに合った「一生涯続けられる仕事」と出会うための確実な道筋が用意されています。新たなキャリアへの一歩を踏み出すために、まずは見学会に参加し、訓練の雰囲気を体感してみましょう。
夕陽丘高等職業技術専門校の詳細
要項
| 対応職種 | ビル管理、清掃業、CADオペレーター、インテリアコーディネーター など |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府大阪市 |
| 定員 | 建築内装CAD科:25名(年間50名) ビル設備管理科:25名(年間50名) ビルクリーニング管理科:25名(年間50名) キャリアスキルアップ科:5名 ジョブスキルアップ科:5名 ワークアシスト科:20名 |
| 訓練期間 | 建築内装CAD科:6か月 ビル設備管理科:6か月 ビルクリーニング管理科:6か月 キャリアスキルアップ科:1年 ジョブスキルアップ科:1年 ワークアシスト科:1年 |
| 訓練時間帯 | 9時から16時10分 ※一部異なる科目有り |
| 受講形式 | 通校 |
| 開講頻度・募集時期 | 4月開講(建築内装CAD科、ビル設備管理科、ビルクリーニング管理科、キャリアスキルアップ科、ジョブスキルアップ科(精神障がいのある方を対象とした科目) 募集時期:11月~3月 10月開講(建築内装CAD科、ビル設備管理科、ビルクリーニング管理科、ワークアシスト科) 募集時期:6月~9月 |
| 受講費用 | 授業料は無料。 その他に教科書、作業服、工具等の購入代金が必要(下記参照) 建築内装CAD科:25,000円程度 ビル設備管理科:23,500円程度 ビルクリーニング管理科:24,000円程度 キャリアスキルアップ科:15,000円程度 ジョブスキルアップ科:15,000円程度 ワークアシスト科:20,000円程度 |
| 受講生に対する支援 | ・訓練期間が1年以上の科目の通校費については、交通機関の学割が適用される場合あり。 ・ハローワーク所長の受講指示を受けている方は、雇用保険が延長して給付されるなどの援護措置が適用される場合あり。 ・ハローワーク所長の支援指示を受けている方は、職業訓練受講給付金や求職者支援資金融資を受けることができる場合あり。 ・ひとり親家庭の親の方で援護措置が適用されない場合、母子・父子寡婦福祉資金の貸付制度を利用できる場合あり。 |
カリキュラム詳細
訓練カリキュラムの概要
【建築内装CAD科】
建築物の基礎知識や、建築製図の基礎技術、インテリアコーディネート、プレゼンテーションの手法及びCAD操作、積算(見積り)方法などを学びます。未経験の方でも、建築業界の幅広い職種で働くことができる能力が身に付きます。
【ビルクリーニング管理科】
ビルクリーニング技能士の実技検定に対応できるよう、検定と同じ4m四方の訓練枠内で床洗浄一連(ダストクロス、ポリッシャー、バキューム、モップ、ワックス)を中心に学びます。廊下、階段、ガラス、エアコン、カーペット、トイレなどを利用して、ポリッシャーなどの機材を用いた実務訓練も実施しています。また、責任者になることを想定し、報告書などを作成できるよう、ワープロ、表計算などのパソコン実習も行っている。
【ビル設備管理科】
街中には様々な用途の建物があり、それぞれに電気・空調・給排水・ボイラーなど様々な設備が備わっています。それらの運用及び管理・保守に必要な知識や技術を基礎から学びます。未経験の方でも、ビル管理業界で働く為の能力が身に付きます。
【キャリアスキルアップ科】
事務系の訓練(PC操作、事務補助、軽作業)に加え、情報活用系の訓練(マクロやVBA等)を学び、事務の効率化ができる人材を養成します。訓練と並行して「得意・不得意、障がい特性や必要な配慮、自分に合った働き方や環境」などを整理し、自己理解を促進することで、就職決定後の安定就労を目指します。
【ジョブスキルアップ科】
事務系の訓練(PC操作、事務補助、軽作業)に加え、情報活用系の訓練(マクロやVBA等)を学び、事務の効率化ができる人材を養成します。精神障がい者の就労定着に重要なSST(社会生活スキルトレーニング)等の就労準備訓練を行い、安定した就労を目指します。
【ワークアシスト科】
パソコン操作実習、電卓実習、物流実習(ピッキング作業、丁合作業など)、清掃実習、ものづくり実習など、事務や物流の補助作業を想定した訓練を行っています。また、生活管理から、コミュニケーション、ストレス管理など社会生活を送っていくための基礎を学びます。併せて、毎日実施する体育授業を通じて体力向上及びチームワークの大切さを学ぶ。また、職業基礎による職業理解、ビジネスマナーの習得に取り組むことによって、個々の障がい特性に応じた、幅広い業種への就職を目指します。
提供しているコース・訓練内容
- ビル設備管理科
- ビルクリーニング管理科
- 建築内装CAD科
- キャリアスキルアップ科(発達障がいのある方を対象とした科目)
- ジョブスキルアップ科(精神障がいのある方を対象とした科目)
- ワークアシスト科(知的障がいのある方を対象とした科目)
使用する教材・機材
テキストや実習機材は各科訓練内容に沿ったものを使用。
実習機材は、厚労省の能開校施設設備整備補助金の活用により毎年度適切な調達・更新が行われており、数量・品質は十分な水準となっている。
取得可能な資格
- 建築内装CAD技術科:建築CAD検定試験3級、建築積算士補
- ビルクリーニング管理科:ビルクリーニング技能検定3級
- ビル設備管理科:第二種電気工事士、二級ボイラー技士、危険物取扱者乙種4類、消防設備士乙種4類、第三種冷凍機械責任者
- キャリアスキルアップ科:コンピュータサービス技能評価試験(ワープロ部門)、コンピュータサービス技能評価試験(表計算部門)、コンピュータサービス技能評価試験(情報セキュリティ部門)
- ジョブスキルアップ科:コンピュータサービス技能評価試験(ワープロ部門)、コンピュータサービス技能評価試験(表計算部門)、コンピュータサービス技能評価試験(情報セキュリティ部門)
- ワークアシスト科:コンピュータサービス技能評価試験(ワープロ部門)
実習の有無
キャリアスキルアップ科、ジョブスキルアップ科、ワークアシスト科の3科目では、企業実習をカリキュラムとして実施している。
訓練施設の設備
各科に専用の実習場があり、訓練設備は適宜更新されているため、実際の現場に近い環境で技術を磨くことができる。
他の訓練校と比較した強み
全科授業料無料
科目によって、55歳以上の優先枠あり、ひとり親家庭の親の方優先枠あり
大阪市内にある為、広範囲から通うことが可能
教育方針・カリキュラム作成の方針
未経験でも学べる基礎から実践まで、段階的な訓練内容をはじめ、専門家による就職支援、業界が求める資格取得支援、仕事に必要な対応力の習得など、訓練生個人のスキルを向上させる。
PRポイント
55歳以上の優先枠やひとり親家庭の親優先枠を設けており、幅広い求職者の方が訓練を通じ就職されている実績があります。
また、バリアフリーなどの設備面をはじめ、障がいを持たれている方が通いやすい環境整備に努めています。
受講を検討している人へのメッセージ
基礎から実践まで段階的に学ぶため、未経験の方でも安心です。就職後に即戦力として活躍できるよう、実習重視の訓練を行っています。
また、校見学会を募集時期は毎週実施しております。校ホームページよりご確認ください。
実績
| 過去の受講生の属性 | 科目によってバラツキはあるが、20~60歳代の幅広い年代の方が受講(大半が未経験の方) |
|---|---|
| 企業との連携の有無 | 授業の中で訓練科ごとの企業説明会(企業ガイダンス)を行っている。 無料職業紹介事業を行っている。 合同企業面接会(ビルクリーニング管理科・ビル設備管理科)を行っている。 |
| 連携している企業・業界 | 大阪労働局及び府内ハローワーク、地域連携の一環で開催している連絡会構成団体やビルメンテナンス協会等 |
| 求職者支援の有無 | 就職支援の専任スタッフが、求人票の見方、履歴書等の応募書類の書き方、面接の受け方など具体的な就職活動の”いろは”について、親身に支援を行う。 |
| 就職・転職成功事例 | 訓練生のほとんどが業界未経験の方であるが、経験者として技術・技能職の正社員として就職している。 |
キャンパス
| 所在地 | 〒543-0002 大阪府大阪市天王寺区上汐4-4-1 |
|---|---|
| 設立年 | 1949年 |
| 電話番号 | 06-6776-9900 |
| メールアドレス | yuhigaokagisen@sbox.pref.osaka.lg.jp |
| 学校HP | https://www.pref.osaka.lg.jp/o110160/tc-yuhi/top-page/index.html |

