ファクタリングを利用する企業や個人事業主の方も増えてきていますが、一般的なファクタリングとして認識されている「請求書ファクタリング」の他に「注文書ファクタリング」があるのをご存じですか?
「注文書ファクタリング」とは、その名の通り、受注時に取引先が発行する注文書や発注書をファクタリング会社に売却することで資金調達するファクタリングの方法を指します。請求書が出る前に資金が必要になった時などに利用する企業や個人事業主の方が多いです。
この記事では注文書ファクタリングのサービスの比較をはじめ、注文書ファクタリングのFAQなどを紹介しますので是非ご参考下さい。
注文書ファクタリング対応会社【おすすめ一覧】
まずは注文書ファクタリングを行っているサービスをいくつかご紹介します。
ビートレーディング
「ビートレーディング」は、業界トップクラスの取引件数で、スピーディーな対応が好評の注文書ファクタリング可能な会社です。東京、仙台、大阪、福岡と全国展開しており、累計取扱高900億円以上の実績を誇り信頼度は抜群。注文書・発注書・受注書など、すでに売掛先から発行されている注文内容が分かるものであれば買い取りできます。
また、ビートレーディングの注文書ファクタリングは、まだまだ数少ない個人事業主も利用可能なため、資金繰りの改善に役立ちます。さらに、注文書ファクタリングを利用する際には、何かと面倒な債権譲渡登記は不要。そのため、売掛先へ知られることなく今後の取引への影響も心配ありません。
ペイブリッジ
「ペイブリッジ」は、広告・IT業界関連に特化したファクタリングで、審査から買取まですべてオンラインで完結できる注文書ファクタリングが可能な会社です。
特徴は、広告・IT業界に精通した審査スタッフが在籍していることです。そのため、他社に比べて専門性を生かしたスピーディな手続きを可能にしています。
また、ペイブリッジは申し込んでから入金までスピーディーな対応が魅力的。最短2時間で振込を完了します。さらに、必要書類も簡素化を実現。申込書と通帳のコピー、そしてお手元の請求書や注文書の取り引きが分かる書類の3点のみで済みます。
その他、取引先が法人の場合に一定の条件をクリアできれば、請求書だけではなく、注文書や受注書、見積書での現金化が可能です。
BESTPAY
「BESTPAY」は、個人事業者・法人問わずあらゆる業者の方が利用している注文書ファクタリングが可能な会社です。注文書買取を24時間オンライン受付で審査可能。最短で翌日振込ができます。また、通常のファクタリングに比べて審査に時間がかかる注文書も、売掛先の倒産リスクがなければ、基本的に審査が通りやすいのも特徴です。
さらに、必要書類も注文書もしくは発注書と通帳3ヶ月分、本査定申込書の3点のみ。そのため、準備書類に手間がかかりません。その他、資金調達の範囲も100万円〜3億円程度と幅広く、事業拡大を目指している事業者にとってビジネスチャンスを逃すことなく、ファクタリングを利用できます。
ネクストスタイル
「ネクストスタイル」は、ファクタリングの使いやすさを追求したサービスが魅力的な注文書ファクタリングが可能な会社です。注文書ファクタリングは、契約書、注文書、発注書、受注書など売掛先と交わした書類があればどれでも買取OK。また、注文が済んでいて資料がまだ手元にない場合でも、メールやLINEなど契約の一連の流れを確認できれば、ファクタリングが利用できます。
さらに、2社間ファクタリングでの契約のため、売掛先に通知は不要。その他、対象債権が法人であれば、個人事業者も注文書ファクタリングが使えます。ネクストスタイルは、さまざまな中小企業の業者がファクタリングを活用しており、特に介護報酬や診療報酬など医療や介護関係の会社におすすめです。
GMO BtoB 早払い
「GMO BtoB 早払い」は、様々な業種・様々な事業規模の方が利用している注文書ファクタリングが可能な会社です。GMO BtoB 早払いは安心の信頼度が自慢。東証プライム上場企業によるサービス提供で、ネームバリューも抜群の会社です。
また、ファイナンス業務専任の担当者が申し込みから契約まで万全サポート。スムーズな取り引きができるため、最短2営業日で振込が可能です。
さらに、注文書ファクタリングのサービスとしては珍しい、2回以上利用の際に使える継続タイプのプランがありおすすめです。なお、継続タイプでは2回目以降の注文書買取は証憑類の提出のみに省略できるため、よりスピーディな資金調達が実現します。
うんそうくん
「うんそうくん」は、運送業で資金調達に悩む方にとって、強い味方になる運送業専門のファクタリング会社です。うんそうくんは、注文書ファクタリングが可能。法人・個人事業者問わず運送業の方ならどなたでも利用できます。
また、うんそうくんは、運送業界経験のある専門スタッフが常駐。そのため、運送業特有の車両のメンテナンスや故障、あるいは突発的な事故で費用が必要な場合でも安心して相談ができます。
さらに、開業して間もない方や個人事業主の方でも少額から注文書ファクタリングが利用できるため、キャッシュフローの改善に大変便利です。他にも、契約スピードにも定評があり、審査開始から最短2時間振込の業界最速を実現しています。
注文書ファクタリングに関するFAQ
「注文書ファクタリング」とは、上記にも書きましたが、取引先が発行する注文書や発注書をファクタリング会社に売却することで資金調達をする方法です。ここでは、請求書ファクタリングと比較した場合の注文書ファクタリングのメリットなど、「注文書ファクタリングのFAQ」を紹介していきます。
注文書ファクタリングのメリットは?
注文書ファクタリングの最大のメリットといえば、早い段階で資金調達ができるということでしょう。
請求書ファクタリングの場合と注文書ファクタリングを比較すると、一般的に請求書よりまず先に注文書が発行されることから、注文書ファクタリングの方が請求書ファクタリングよりスピーディーに資金調達が可能です。注文書ファクタリングは契約してすぐに発行される注文書を売掛債権として資金調達ができるというのが大きな特徴・メリットです。
注文書ファクタリングを利用すれば、入金サイトを大幅に短縮することができるため、今まで取引先からの入金が長く資金繰りに困っていた方の大きな味方になってくれます。安心して資金繰りが可能になるため、長期的に安定した経営が目指せます。また、事業拡大を積極的に目指している中小企業にとっても、支払いサイトを大幅に短縮できる注文書ファクタリングは理想的なサービスと言えるでしょう。
注文書ファクタリングは取引先に知られない?
どの事業者も取引きに信用問題を大切にしていることは共通している点であり、ファクタリング利用の際も同様です。もし、ファクタリング利用を売掛先が知ることで、今後の継続契約に影響が及ぶ可能性が考えられます。
注文書ファクタリングは利用者とファクタリング会社の間のみで行われる2社間契約を採用しているため、売掛先に知られることなく、安心してファクタリングが利用できます。
償還請求権とは?
償還請求権がない点も注文書ファクタリングにとって、大きなメリットです。
償還請求権とは、商品やサービスを納品した後、売掛先の倒産や経営悪化などの理由で入金がされなかった場合(売掛先が支払い日に支払いできなかった場合)、ファクタリング利用者はファクタリング会社への弁済義務が免除になります。なお、通常のファクタリングも償還請求権がない点では同様です。
どんな注文書でもファクタリングを利用できる?
注文書ファクタリングは、基本的にどのような注文書であってもファクタリングは可能です。
また、注文書だけではなく、発注書や受注書などすでに売掛先から発行されている注文内容が分かる書類があれば、利用できる場合があります。
さらに、最近では電子保存の要件が緩和されつつあることを背景に、電子化に取り組む企業が増えてきました。そのため、ファクタリング会社のなかでも、注文書の代わりとして電子発注書でも問題ない場合もあります。他にも注文書が手元にまだない場合でも、受注が証明できるメールなどがあれば、使える場面も増えてきています。
注文書の範囲が緩和されることは、これからもますます注文書ファクタリングの需要が増えるでしょう。
注文書ファクタリングの手数料の相場は?
注文書ファクタリングは、一般のファクタリングよりもさらに速く資金調達が可能です。しかし、迅速な資金調達を可能にしている反面、ファクタリング会社は支払日まで回収する期間が長くなります。そのため、売掛先の倒産などリスクも通常のファクタリングより上がるため、手数料も高くなる傾向です。他にも、ファクタリングの利用金額が少なければ少ないほど、契約時の手数料も高くなる可能性があります。
注文書ファクタリングの手数料相場は業者によって違いますが、請求書買取が約1〜10%の会社だとしたら、注文書買取の場合は約2〜12%ほどになります。目安としては、ファクタリング会社が提示する請求書買取手数料の1〜3%ほど上乗せした数字が、注文書ファクタリング手数料の相場と考えて良いでしょう。
注文書ファクタリングのデメリットは?
注文書ファクタリングのデメリットはいくつかありますが、手数料が比較的高いという点は挙げられるでしょう。
注文書ファクタリングは、基本的に2社間ファクタリングの形態をとっています。2社間ファクタリングとは、売掛先を通すことなく、利用者とファクタリング会社のみで契約が完結します。2社間はスピード面ではメリットがありますが、3社間ファクタリングより手数料の設定は高めです。
ファクタリング会社にとって注文書の場合、売掛金が振り込まれるまで長い時間がかかるため、売掛金が回収できなくなるリスクが高くなります。そのため、手数料が割高になるのです。
注文書ファクタリングは個人事業主でも利用できる?
注文書ファクタリングは、比較的新しいサービスになるため、提供しているファクタリング会社は、まだまだ少ないのが現状です。特に、個人事業主が使えるファクタリング会社は少ないです。
さらに、たとえ法人の契約だとしても、売掛先が個人事業主だと審査に通りにくいなど、融通が効かない面もあります。そのため、売掛先が個人事業主やフリーランスの個人事業主には、利用しづらい点がデメリットです。
少ない業者の中から、ようやく個人事業主対応のファクタリング会社を見つけたとしても、悪徳業者が紛れ込んでいる場合も考えられるため、警戒が必要です。
注文書ファクタリングは審査が厳しい?
一般的にファクタリングは融資とは違って、審査に利用者の財務状況を問わないため、比較的審査に通りやすい傾向にあります。
注文書ファクタリングの場合の審査も、通常のファクタリングの審査内容とさほど大きくは変わりません。しかし、注文書ファクタリングは通常よりも未回収リスクが高いことから、審査基準が厳しくなります。
審査が厳しい理由として挙げられるのが、注文書ファクタリングでは、原則利用者とファクタリング会社の2社間契約だからです。2社間では、万が一の持ち逃げや倒産リスクを考慮しなければならなくなります。さらに、売掛先の信用度によっては審査に通らない可能性もでてきます。
注文書ファクタリングで審査に通りやすくなるためには、安定した経営状態の売掛先を選ぶことが必要です。
注文書ファクタリングはどういうタイミングで活用すべき?
「仕事を受けたタイミングで資金が必要な場合」は活用すべきでしょう。
受注件数が多く、資金繰りができていることは、会社の安全性経営には理想的な形です。しかし、受注が多くて帳簿上は黒字状態であっても、仕事を受けたタイミングで資金が一時的にでも不足してしまえば、経営が悪化する原因にもなります。
固定費である従業員の給与の支払いや外注費、仕入れ代などが払えなくなるなど、一時的なショートとして考えられる材料はたくさんあります。もし、継続的に資金繰りに悩むことになれば、倒産の危機にも直面してしまいます。また、黒字状態でも一時的なショートは懸念材料が多いなか、赤字経営の場合ではなおさら資金繰りに注意する必要があります。
そのため、仕事を受けた時点ですぐに手元に資金化できる注文書ファクタリングは、会社存続にとってとても効率的なサービスと言えるでしょう。
また「創業したばかりの会社で運転資金をあまり持っていない」という場合も活用のメリットがあるでしょう。創業する際に真っ先に資金調達する方法として思い浮かぶのが、銀行など金融機関からの融資でしょう。また、国や地方自治体の補助金、助成金を検討する方もいるかも知れません。しかし銀行からの融資や補助金などを受ける場合は多くの審査項目をクリアする必要があり、提出書類も多く、融資まで時間がかかってしまいます。さらに、いざ融資がおりて手元に資金が入ったとしても、今度は運転資金が必要です。運転資金の準備が事前にできていたとしても最初からスムーズな経営は難しいケースも多く、増資も検討するでしょう。そういう場合は、融資よりもスピーディーに運転資金に充当できるのが、注文書ファクタリングを検討してもいいでしょう。
注文書ファクタリング利用が多い業界は?
例えば建設業は、長期にわたる工事を受注することが多くあり、下請け会社が工事に携わることが一般的です。工事の最中に下請け会社のなかで倒産や業績悪化が起こり、途中で離れることがあるかも知れません。そうなると、工事完成に想定外の人員確保が必要になり、従業員に毎月支払う給料も増えてしまいます。
そこで、想定外の危機的状況が起こっても注文書ファクタリングを利用することで、工事費用を素早く資金化して、従業員の給料に充てることが可能です。
また、建設業は機材の故障による修理費が発生することも少なくありません。注文書ファクタリングなら長い工事期間のなかで起こり得る修理費やメンテナンスなどの費用にも余裕を持って対応できます。
製造業も、建設業同様に注文書ファクタリングの利用が多い業種です。仕事前に材料費や人件費などまとまった資金が必要になることがたくさんあります。また、取引先によっては入金サイトにばらつきがあったり、入金サイトが長いところが多かったりするため、資金繰りが厳しくなる要素が増える傾向があります。さらに、製造業には大型案件を受注する場面も多いため、資金繰りが悪化しやすい原因は数多くあります。
そのため、入金サイトを短縮できる注文書ファクタリングは、製造業に適した資金調達の方法と言えるでしょう。注文書ファクタリングを利用して手もとに残る資金に余裕ができると、大型案件を始め、今まで消極的に考えていた新規案件の受注も前向きに検討できます。
注文書ファクタリングと請求書ファクタリングの使い分けはどうすべき?
注文書ファクタリングは、仕事を受注した段階で資金調達をしたい場合に、一方、請求書ファクタリングは、納品後の資金調達の資金繰りに使われます。
そのため、請求書ファクタリングは支払いサイトを短くして資金繰りを改善するため、次の仕事に必要な資金を準備しておきたい場合に効果的です。一方、注文書ファクタリングは、注文の段階で資金調達ができるため、受注した仕事に必要な人件費や材料費などの経費としておすすめです。
なお、両者とも利用には手数料負担も生じるため、日常的に依存してしまうと資金繰りの悪化を招いてしまう可能性が生じます。そのため、急ぎで資金繰りを改善する必要がある場合や、事業拡大のためにスピードが求められる場合など計画的にファクタリングを使用していきましょう。
注文書ファクタリングを検討中の方へ
注文書ファクタリングの目的は、一時的な資金繰りを解消するためだけではありません。売上増や今よりも取引数を拡大したい場合など、事業展開のプラス面を増やしていくためにも適しています。
注文書ファクタリングを利用してキャッシュフローを早めることで、事業を軌道に乗せてきた企業も多いです。是非上記で紹介した注文書ファクタリングサービスで一度見積もりをとってみませんか?