インバウンドマーケティングとは?特徴やメリット、具体的な実践方法をわかりやすく解説

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インバウンドマーケティングとは、企業がWebサイトなどで顧客にとって有益な情報を発信し、顧客を獲得するマーケティング手法です。リード(見込み顧客)に対して効果的なタイミングで情報を提供できるため、インバウンドマーケティングで獲得したリードは成約率が高い傾向があると言われています。この記事では、インバウンドマーケティングが広まった背景やアウトバウンドマーケティングとの違い、実際の手法などを解説します。

インバウンドマーケティングとは?

インバウンドマーケティングとは、オンライン上で優良なコンテンツを提供し、顧客に自社を見つけてもらうマーケティング手法を指します。テレビCMや新聞広告などを用いた従来のマーケティング手法とは異なり、顧客からのアクセスがきっかけとなるため顧客が求めているタイミングで適切な情報を提供できる点が特徴です。

インバウンドマーケティングは、2009年にHubspot社のブライアン・ハリガン氏とダーメッシュ・シャア氏によって提唱されました。インバウンドマーケティングが生まれた背景には、それまでの主流であった売り手本位の一方的な営業に対する批判の高まりやインターネットの普及による顧客の購買活動の変化があると言われています。

インバウンドマーケティングの台頭にともない、現在BtoBマーケティングでは高いLTV(顧客生涯価値)を見込める顧客にターゲットを絞って営業を行うABMというマーケティング手法も注目されています。

参考記事:ABMとは?手法とメリット、おすすめツールなどを解説

アウトバウンドマーケティングが衰退した理由と背景

アウトバウンドマーケティングは、売り手が主体となって不特定多数の顧客に商品を宣伝するマーケティング手法で、現在は衰退しつつあるといわれています。ここからはアウトバウンドマーケティングが衰退した理由について見ていきましょう。

「インタラプションマーケティング」の限界

インタラプションマーケティングとは、消費者の意向を無視した売り手主体のマーケティングを意味します。主に新聞や雑誌の広告、テレビCMなどのマスコミュニケーションを利用したアウトバウンドマーケティングを指すのが一般的です。

インタラプションマーケティングは広く訴求できる分、不必要な情報により時間を奪われることに嫌悪感を覚える顧客も多くいることや、費用対効果が見えにくい点が課題でした。

一方で、インバウンドマーケティングはオウンドメディアやソーシャルメディアを活用し、自社の商材に興味を持つ可能性の高い顧客に集中的にアピールできます。リード獲得の効率化や営業コストの削減に効果的といわれており、現在増加傾向にあります。

インターネットで情報過多になり行動が変化

インターネットやモバイルデバイスの普及によって、顧客の購買行動は広告や売り込みを頼りに商品を認知する形から、自ら商品の情報収集を行い検討した上で購入する形へと変化しています。トライベック・ブランド戦略研究所の調査によると、BtoBにおいて製品・サービスを購入する際に企業ホームページを参考にする顧客の割合は2016年度時点では51.3%でしたが、2021年度時点では66.7%まで増加しています。

それにともないアウトバウンドマーケティングよりも、オンライン施策を用いたインバウンドマーケティングが注目されるようになりました。2021年に総務省が雇用者100人以上の企業に対して行った調査では、2020年の時点で90%以上の企業が自社ホームページを用いて情報を発信しているという結果が出ています。今後もインバウンドマーケティングは増えると予想されます。

参照:総務省 令和3年版情報通信白書 インターネットの利用状況

参照:トライベック・ブランド戦略研究所 BtoBサイト調査 2016

参照:トライベック・ブランド戦略研究所 BtoBサイト調査 2021

アウトバウンドが意味がないということではない

商品やサービスを広く認知してもらいたい場合には、多くの人の目に留まるアウトバウンドマーケティングは有効な手法です。テレビCMから自社のWebサイトに誘導するなど、アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの連携によりそれぞれの施策の効果を高められる場合もあります。自社の商材やターゲット層に合わせ、適切なマーケティング方法を選びましょう。

アウトバウンドマーケティングとの違い

ここからはアウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの具体的な違いについてご説明します。

 アウトバウンドマーケティングインバウンドマーケティング
コスト高い低い
効果が出るまでの期間即効性があり素早く認知される成果が出るまでに時間がかかる
資産価値投資終了後には何も残らない

作成したコンテンツなどは資産となって残る

ターゲットターゲットは絞りこまず、広くアピール商材に興味を持っているリード
商材BtoC製品や新製品BtoB製品や長期にわたって利用してもらうサービス

 

参考記事:インサイドセールスとは?役割やメリット、効率的な体制・目標設計・向いている人材から事例までわかりやすく解説

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

コスト比較

アウトバウンドマーケティングは広い層に商品をアピールできる分、制作費や掲載料などのコストが高額になりやすいといわれています。

インバウンドマーケティングの場合は、自社サイト上や無料のSNS上での展開が主となるため基本的には低コストで行えます。MAツールなどを活用すれば細かいターゲティングや顧客分析も可能なため、費用対効果が高い点も特徴です。ただし、運用にはノウハウが必要で、手間や時間もかかります。また、デジタルツールを導入する場合は初期費用が高額になるケースもあります。

効果が出るまでの期間

アウトバウンドマーケティングはコンテンツが顧客の目に触れる機会が多いため、即効性が高い方法です。

一方、インバウンドマーケティングは顧客主体のプル型のマーケティング手法であり、コンテンツを作成しても顧客に見てもらえるとは限らないため、効果が出るまでには時間がかかる傾向があります。インバウンドマーケティングで成果を出すには、SEO(検索エンジン最適化)や定期的な効果分析によってコンテンツをアップデートし続ける必要があります。

資産価値

アウトバウンドマーケティングでは、多くの場合コンテンツの掲載期間が限られており、プロモーションが終了した時点で投資した資産は無くなります。そのため長期的な宣伝効果はあまり望めません。

一方、インバウンドマーケティングの場合、過去に作成し提供したコンテンツ(Webサイト、メール、SNS、ホワイトペーパーなど)は資産として残ります。

ターゲットと商材

アウトバウンドマーケティングは企業や商品の認知の向上を主な目的とし、不特定多数の人をターゲットに情報発信します。新商品や期間限定商品など、短期間で認知を広めたい商品を売り込むのに適している方法です。

インバウンドマーケティングの場合は顧客からサイトにアクセスしてくるため、購買につながる可能性の高いホットリードに効率的にアピールできます。特定の場所で使用される限定

的な商材や高額な商材など、顧客が購買前に能動的に情報収集を行う傾向が高いBtoBの商材に向いています。

コンテンツマーケティングとの違い

インバウンドマーケティングは、優良なコンテンツを提供して顧客に自社を見つけてもらうマーケティング手法のため、コンテンツマーケティングと混同している人も多くいます。

しかし、インバウンドマーケティングはコンテンツマーケティングよりも広義であり、コンテンツSEOや無料トライアル、インタラクティブコンテンツなど顧客を自社サイトに誘導するための一連の施策すべてを指します。コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングと同義ではなく、あくまでもインバウンドマーケティングで用いられる手法の1つと考えるのが一般的です。

ただし、インバウンドマーケティングにより自社サイトにリードを誘導できても、コンテンツの中身が充実していなければ顧客化にはつながりません。そのためコンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングの根幹とも言えるでしょう。

参考記事:コンテンツマーケティングとは? 必要とされる理由と実践手順をわかりやすく解説(図解あり)

インバウンドマーケティングのメリット 

インバウンドマーケティングは営業コストの削減や効率的なホットリードの獲得に効果的なマーケティング方法です。ここからは、インバウンドマーケティングのメリットを6つご紹介します。

資産として残すことができる

先述したように、インバウンドマーケティングでは自社のサイト上に掲載したブログや動画、ホワイトペーパーなどは残り続けるため、一度作成すれば長期的にリードを獲得できます。

精度の高いマーケティング戦略を立てられる

インバウンドマーケティングでは、MAツールなどのデジタルツールを活用すれば自社のサイトにアクセスしたリードの特定や分析が可能です。成約率の高いリードの特徴や傾向がわかれば、より精度の高いマーケティング戦略を立てることが可能です。

コストの削減につながる

インバウンドマーケティングはコンテンツの制作コストが安価であるのに加え、掲載料や広告料も基本的にはかかりません。無料で始められる施策も多くあり、コストを抑えてリードを獲得できます。

顧客との信頼関係の向上が期待できる

インバウンドマーケティングでは顧客が求めているタイミングで適切な情報を提供できるため、顧客からの好感を得やすい点がメリットです。継続的なアプローチにより顧客との信頼関係を構築できれば、LTVの向上も狙えます。

構成書にはメリット・デメリットの記載と指示がありましたが、項目のタイトルがインバウンドマーケティングのメリットのため、ここではメリットだけ記載しました。デメリットに関しては「アウトバウンドマーケティングとの違い」の項目の中で触れています。

質・確度の高いリードが獲得できる

インバウンドマーケティングで接触する顧客は、自社の商材に関連したキーワードの検索などで自社のコンテンツにたどり着いています。そのため質と確度の高いリードが多い傾向があり、成約率の向上や売上の増加が期待できます。

SNSとの相性が良い

インバウンドマーケティングはSNSとの相性が良いのもメリットです。SNSは拡散力が高く低コストで始められるため、マーケティングにSNSを導入する企業が増えています。さらにSNSは顧客との双方向のやり取りが可能で企業ブランディングにも効果的なので、SNSによって自社のファンを増やし自社サイトへと誘導できれば、購買意欲の高いリードの獲得につながるでしょう。ハッシュタグや検索機能を活用すれば、ターゲット層に効率的にアピールできます。

インバウンドマーケティングの実践方法

ここからは、インバウンドマーケティングの具体的な実践方法をご紹介します。       

Attract:潜在層に向けた認知の拡大

リードを獲得するには潜在層からの認知の拡大が重要です。SNSやオウンドメディアを用いて、潜在リードの興味を引けるようなコンテンツを発信しましょう。

コンテンツを作成・発信する際は、まずはペルソナを設定する必要があります。ペルソナとはターゲットの設定をより詳しく具体的にしたものです。過去のデータなどを参考に、自社の商品やサービスに適したペルソナを考えましょう。ペルソナを設定しターゲットの企業規模やターゲットが抱えている課題を明確にできれば、ターゲットの目に留まりやすいコンテンツ内容や掲載メディアを選択できます。

Convert:見込み顧客への転換

顧客が自社のコンテンツに興味を示していても、潜在リードの状態では継続的なアプローチができないため、潜在リードを特定し個人情報を獲得する必要があります。サイト内に優良なコンテンツを用意してメールマガジンへの登録やホワイトペーパーのダウンロードを促し、リード情報を獲得しましょう。コンテンツの内容だけではなく、ダウンロード資料の設置場所やダウンロード方法の工夫も重要です。

オウンドメディアなどの自社サイトを用いる場合は、MAツールを活用すればリードの追跡やサイト内でのリードの行動の分析も可能です。

参考記事:リードジェネレーションとは?意味・定義とリード獲得の手法・目標の考え方

Close:見込み顧客から顧客化する

見込み顧客となった企業には継続的に連絡をとりながら、商品やサービスに対する興味や関心を引き上げていきます。このプロセスにおけるリスクは購買意欲の高まっていない状態で無理なアプローチを行ってしまうと、購買につながらないどころか悪い印象を与える可能性がある点です。リードの購買意欲を見極め、注意を払って適切なアプローチをする必要があります。

参考記事:リードナーチャリングとは?基礎知識、リード獲得手法から営業プロセスまで図解でわかりやすく解説

Delight:リピーター・ファン化させる

自社商品やサービスへの満足度を高め、ファンやリピーターになってもらえればLTVの向上を狙えます。また、実際に商品を利用した顧客の口コミを参考にする顧客は多くいるため、口コミで高評価が得られれば新たな顧客を生むきっかけにもなるでしょう。顧客にリピーターやファンになってもらうためには購買後も継続的なサポートを行い、サービスの有用性を高める必要があります。

BtoBでインバウンドマーケティングを成功事例とポイント

ここからは、実際にインバウンドマーケティングを導入しリードの獲得に成功した事例を2つご紹介します。

事例1.エスオーテクノロジーズ株式会社の「LISKUL」

エスオーテクノロジーズ株式会社は中小企業向けのマーケティングテクノロジーのサービスを提供している会社です。自社Webサイト「LISKUL」上で、主にBtoBのWebマーケティングに関する豊富な記事と無料ダウンロード資料を提供し、商品の認知度の向上と大量のリードの獲得に成功しています。SEOに力を入れており、1か月のサイトアクセス数は80万ページビュー、1か月の資料ダウンロード数は1,000件を超えています。

事例2.freee株式会社の「経営ハッカー」

freee株式会社は、バックオフィス関連のソリューションを提供している企業です。自社の顧客層である中小企業や個人事業主に向けて、会計や経理、経営関連のコンテンツを発信する「経営ハッカー」というオウンドメディアを運営しています。社内外の専門家(会計士、税理士など)が執筆した詳しくてわかりやすい記事を無料で発信しており、その良質なコンテンツにより顧客やファンを獲得しています。

まとめ

インターネットの普及により顧客が能動的に商品の情報収集を行うようになり、インバウンドマーケティングが注目されるようになりました。インバウンドマーケティングではオウンドメディアやホワイトペーパー、MAツールなどを活用することで購買意欲の高い顧客に効率的にアプローチできます。

ただしインバウンドマーケティングは成果が出るまでの期間が長い傾向があり、定期的なコンテンツの更新や効果分析が不可欠なため多くの手間がかかります。インバウンドマーケティングを実施するのはハードルが高いと感じている方は、代行委託を利用するのもおすすめです。

株式会社マイナビとF-CODEが提供する「TECH+ Lead-Gen Category (LGC)」では、ドメインパワーの高いTECH+(マイナビニュース)上で、オウンドメディアを運用できます。LGCを利用すればSEOやCTA設計、コンテンツの設計、分析など、専門知識が必要な工程はすべて任せられるので、工数を減らしてオウンドメディアを導入したい方はぜひご検討ください。

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著者

TECH+ セールスプロモーション事務局

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