テレビ放送局の技術者に対して、いまテレビ放送局で求められている映像配信の本音を伺う本企画。前回の座談会では、技術者がお茶の間に安定した映像を届けるために、大きく分けて3つの課題が判明した。1つ目は、映像機器での「切替」「分配」「変換」「延長」に関する問題。2つ目は、その機器配置や構成、技術的な知識といったメーカーや販売代理店業務への要望。そして3つ目は、保守運用を支えるアフターサポートへの希望だ。

また、4K対応といったこれからのテレビ放送を見据えた取り組みや展望について、3人の技術者それぞれに話を聞いたところ、やはり安定稼動・安定配信は自社だけの力で実現できるわけではなく、メーカーや販売代理店の強い支え、強い絆が重要であるという本質が見えてきた。

そもそもなぜシステム構築に販売代理店を介するのか

映像ソリューションを含むシステム構築は、それを実現するための製品が欠かせない。しかし、メーカーからの直接販売を受ける場合、製品はあるメーカー1社に縛られてしまい、細かい要件に対応できる柔軟性が損なわれてしまう可能性がある。また、環境設計から販売後のサポートまで、膨大な量の案件をメーカーだけで行うのはリソース的にも困難だ。そのため、あらゆるシステム導入には販売代理店の力が必要不可欠といえる。

また、販売代理店も各社さまざまな強みをもっており、ネットワークやクラウド環境構築に多くの知見があるといった各用途的な視点から、流通小売業や製造業、中小企業の顧客が多いといった、各業界に特化して特色を出しているケースも見受けられる。

長年にわたってプロフェッショナル向けの映像ソリューションやテレビ会議システムの販売を行っているプリンストンも、そのような販売代理店のうちの1社だ。そして同社が扱うさまざまな映像ソリューションの中でも、テレビ放送局との親和性が高いメーカーを挙げるならば、PCをはじめ映像機器を長年にわたり提供している「ATEN(エイテン)」だろう。まずはこのATENについて詳しく紹介したい。

映像ソリューションの中核となる「ATEN」の強み

ATENはもともとKVM(Keyboard, Video and Mouse)スイッチで有名なメーカーであり、PCに詳しい方であればその名をご存じの方も多いだろう。ATENはKVMスイッチやサーバー管理ソリューションを手掛けているメーカーだ。より大規模で信頼性が求められる環境においても高い信頼を得てきた。このKVMスイッチの中から"V"(ビデオ)をピックアップすれば、「高い映像品質を求められる分野にも良い製品が提供できるのでは?」という発想から生まれたのが、ATENの「VanCrystプロフェッショナルAVソリューション」だ。

テレビ放送局の技術者が挙げた課題である、映像機器での「切替」「分配」「変換」「延長」に関する問題を克服するために、ATENは次のような取り組みを行っている。

KVMスイッチで培ったノウハウを活かしたATEN映像ソリューション

PC向けKVMスイッチで求められるニーズと、テレビ放送局のような映像分野で求められるニーズは大きく異なる。ATENはこのニーズに対応するために、映像ソリューション専門の開発チームを設けており、映像業界で求められる品質水準を熟知している。

さらに、海外メーカーならではのコストメリットもATENの強みの1つだ。コストパフォーマンスの秘密は、台湾(本社)とカナダで開発を行い、台湾と中国で製造することで、人的コストと製造コストを抑えている。

映像ソリューションを手掛けるメーカーとして、ATENが後発であることも価格的なメリットを備えている理由だろう。現状の映像業界をしっかりと調査したうえで参入しているため、これまでにないコストパフォーマンスの高さを実現している。

ATENはテレビ放送局が考える性能面の課題を解決できるのか?

ATENの魅力は、ミドルレンジからハイレンジを中心とした約500種類の幅広い製品ラインナップを組み合わせて利用できることにある。「切替」「分配」「変換」「延長」に関する問題、映像規格や映像端子の問題などは、この豊富な製品の組み合わせによって解決可能だ。 例えば「ATENコントロールシステム VK2100」を利用すれば、ATENだけでなく、他社のシステムも統合してiPadでコントロールが可能となる。いわば巨大な学習型リモコンのようなものだ。テレビ放送局のような特殊な環境であっても、その環境に合わせた構成の提案とインテグレートによって要望を解決できる。こういった柔軟性は高く評価できそうだ。

ATENの映像ソリューションは、まさにこれから花開こうとしている。しかし、ATENを扱っている販売代理店は、必ずしもプリンストンに限らない。では、あえて同社から製品を購入する意味は、どのような点にあるのだろうか。

プリンストン 営業統括本部 コーポレート業務チーム 係長の石井祐介氏と、業務推進統括部 テクニカル部 データソリューション課 課長の和田彰久氏に直接話を聞いてみよう。

販売代理店としての強みは「したい」をかなえる構成提案力

テレビ放送局では、新旧さまざまな機材が必要とされる。例えば4K解像度への対応やスマートフォン、VRなどへの対応、世界中から送られてくる映像への対応、CG映像への対応などだ。テレビ放送局の業務は多岐にわたり、機器に関する知識は専門家といえど網羅するのは難しい。そんな時に必要とされるのが、販売代理店の力だ。そこで、テレビ放送局技術者の要望にもあった、機器配置や構成、技術的な知識に関する取り組みについて伺いたい。

──プリンストンが販売代理店として営業や提案を行うにあたり、他社にはない特徴やエンドユーザーが得られるメリットを教えてください。

石井氏:一般的に販売代理店というと、メーカーに変わって営業活動を担当するというイメージが強いと思います。ですが弊社で取り扱うATENに関しましては営業だけでなく、マーケティングやシステムインテグレーション領域まで対応しているというのが大きな特徴です。また、「こういうことをしたい」「この問題を解決したい」というご要望でも、豊富な取扱製品を組み合わせ、私どもでお客さまの「したい」をかなえるために最適な構成を提案できます。

  • プリンストン 石井様画像

    プリンストン 営業統括本部
    コーポレート業務チーム 係長 石井祐介 氏

──エンドユーザーの中には、技術面、知識面のサポートを必要とされる方もいらっしゃると思いますが、そのようなユーザーに対してはどのような対応を行っているのでしょうか?

和田氏:当社ではATEN専任の技術担当者を常駐させております。主な役割は営業活動での技術的な説明や、製品トラブル時のサポートなどです。さらに、場合によっては現地調査に立ち会わせていただくこともあり、そのうえで構成の提案を行うこともあります。例えば、テレビ放送局では新しい機器は基本的に古い機器のリプレースとなり、機器設置スペースには限りがあるそうです。当社では技術的な知識を持った担当者が営業に同行し、直接お話を伺うことで、そのような環境であっても的確な構成提案を行うことができるのです。

──ATEN専任技術者が常駐していることによってエンドユーザーにはどのようなサポートの違いが生まれますか?

和田氏:機器の設置で問題が発生した際、原因が機器の故障ならばすぐに代替品などで対応できるのですが、実際にはケーブルの延長によるノイズだったり、機器の相性だったり、電源の品質だったりと、経験がないとわからないことが多いのです。このような問題を発見するためには、ノウハウを蓄積したATEN専任技術者による現地調査と把握が欠かせません。とくにテレビ放送局のような映像業界では、映像をきれいに確実に伝達しなければいけないでしょうから、この違いは大きな“差”になるのではないかと思います。

  • プリンストン 和田様画像

    プリンストン 業務推進統括部
    テクニカル部 データソリューション課 課長 和田彰久 氏

専門的な機材を中心とした構成では、一般的な環境では珍しいトラブルが発生することもある。そんな時に頼りになるのは、豊富な知見に支えられた専任技術者だ。販売代理店が構成提案から設置まで、責任をもって一括サポートしてくれる点は非常に心強いだろう。

なお、販売代理店であるプリンストンでは、基本的に直接販売を行っていない。つまり、エンドユーザーと直接触れ合うのは販売店となる。そこでプリンストンでは、「ATENとはどういうものなのか」「どういうラインナップがあるのか」「どういったことができるのか」を伝えるセミナーや勉強会を販売店向けに開催している。場合によっては製品の使い方を技術者が直接レクチャーし、問題解決のために必要な設定・構築方法を技術者視点から伝えることもあるそうだ。このように、販売店がATENを安心して提案できる地盤づくりも、販売代理店としての大切なミッションというわけだ。

メーカーと連携して迅速なアフターサポートを実現

テレビ放送局にとって、放送の中断はあってはならない問題だ。そんなミッションクリティカルな業務ゆえに、アフターサポートは機器の性能以上に大切な要素となる。例えば、テレビ放送局ではシステム全体で共通して使える予備系統をいくつか作っておくのが一般的だ。また、親身にサポートしてくれるコールセンターや技術者は心強い存在となる。今回テレビ放送局の技術者がもっとも重要な点として挙げた要望である、保守運用を支えるアフターサポートについて聞いていきたい。

──まずプリンストンのサポート体制で注力していることを教えてください。

石井氏:当社ではWebと電話でサポート窓口を設けております。もっとも重視しているのはつながりやすさです。「困っているのに電話がなかなかつながらない」という状況は一番避けたいので、内部的な規模の拡張は今も続けています。また、保守/保証サービスとして、ATENジャパン提供の延長保証サービスに加え、特定の製品に関しましてはプリンストンオリジナルの「オンサイト保守プラン」を用意しています。こちらはATENや他の販売代理店では行っていないサービスで、事前に代替品を届ける「先出しセンドバック」では足りない方にご愛顧いただいております。面倒な現地での取り外し・設置作業、修理完了から代替機取り外しまでを行うフィールドサポートも行っておりますので、安心してご利用いただける体制を整えています。

──テレビ放送局などの専門的な分野からの問い合わせに応えるためには、技術的な知識が欠かせないと思います。このようなサポートにはどのように応えていますか?

和田氏:サポート窓口ですぐにお答えできないご相談につきましては、当社に常駐しているATEN専任技術者に情報が共有され、問題の解決にあたります。それでも解決できないお問い合わせの場合は、ATENとプリンストンで連携して対応しています。ですが実際には、当社の技術者がお答えできることがほとんどです。2001年よりATENを取り扱っているのですが、そのぶんノウハウも蓄積されておりますので、一般的なお問い合わせの大部分はATENにエスカレーションすることなく、迅速なご返答が可能です。

──テレビ放送局技術者さんとの座談会では「代替品が用意できることが重要」「到着は早ければ早いほど良い」というコメントがありました。こういったアフターサポートに対応することは可能なのでしょうか。

石井氏:プリンストンでもATENの多数の貸出機・代替品を取り揃えております。ですので、なにかトラブルがあればすぐにお出しすることが可能です。そういった対応によってダウンタイムを少しでも短縮できるようにしています。また貸し出しも無償で行っています。製品をご検討であれば、まずは貸出機でしっかりと検証していただき、納得してご購入いただければと思います。

テレビ局技術者が求めるような業務環境では、アフターサポートが非常に重要だ。さらに、プリンストンが提供する充実のサポート内容、そしてATEN とのサポートシップにより、こうした環境でも安心して業務が行えるというのが分かった。

プリンストンという選択肢

テレビ放送局技術者との座談会では、映像のプロならではのきびしい要望が大きく3つ寄せられた。だがここまでの話で、プリンストンはその3つの要望に応えられる販売代理店であることが分かった。

ATENの映像ソリューションを取り扱うにあたり、プリンストンは「メーカーでは巻き取れない細やかな要望にどれだけ対応できるか」を常に考えているという。先に説明された、オンサイト保証サービスや先出しセンドバックサービスなど、保守/保証サービスについてもユーザーからの要望をもとにさらなる拡充を計画中だという。

今回の連載では、テレビ放送局のような環境において、「ただ性能の高い機器を購入すれば良い」というわけではないことが十分に理解できた。それが安定して運用されること、より良い構成提案を受けられること、そして緊急時に迅速に対応してくれることが非常に大切なのだ。

その点、プリンストン経由でATEN製品を購入すれば、モノだけに留まらないさまざまなプラスアルファのサービスを受けられることがわかった。放送業界だけに留まらず、映像機器やソリューションで悩みや課題を抱えている方々は、ぜひATEN製品を検討いただき、プリンストンに相談してみてはいかがだろうか。

[PR]提供: プリンストン