日夜、孤軍奮闘するひとり情シスを応援するメディアとして開設した「ひとり情シスチャンネル」。本連載はその特集の一つとして「ひとり情シスTips」と題し、全4回に渡ってWindows Server 2008移行についてのコラムをお届けします。

第3回の今回は、前回説明した「拡張セキュリティ更新プログラム(Extendes Security Updates:ESU)」の後にやるべきことについて解説します。

優先順位をつけながら、まずは再ホストを考える

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前回説明した「拡張セキュリティ更新プログラム(Extendes Security Updates:ESU)」を利用すれば、Azureのクラウドでも、オンプレミスでも、サポート終了(End of Support:EOS)が迫る現在のWindows Server 2008/2008 R2やSQL Server 2008/2008 R2に基づく業務アプリケーションを、最大3年間維持することができます。しかし、レガシーな業務システムは、ハードウェアもまた古くなっていることが多く、リース切れやハードウェア故障で使用できなくなるリスクが残ります。まずは再ホストを考えましょう。

仮想化技術が普及した現在は、最新の高性能な物理サーバーに、さまざまなOS環境を実行する複数のサーバーを集約することが簡単になりました。Windows Server 2016/2019には、OSの標準機能と検証済みハードウェアで構築されたHCI(Hyper-Converged Infrastructure)製品もあります。

レガシーな業務システムを実行する物理サーバーが特殊な周辺機器に依存しないのであれば、Hyper-Vの仮想マシンに変換して再ホストすることができます。Hyper-VとAzure IaaSは共通技術に基づいているため、Hyper-VからAzure IaaSに移行することも可能です。

いずれの場合も、現在のシステム構成をまったく変更せずに、あるいはネットワーク回りなど最小限の設定変更だけで移行できます。Windows Server 2008/2008 R2を実行する物理サーバーから仮想マシンへの変換は、Windows SysinternalsのDisk2vhdツール(無料)を利用することで簡単に実施できますし、Azureの場合は、物理サーバーまたはHyper-V/VMware仮想マシンの移行に対応したAzure Site Recoveryサービスを利用できます。(Azure Site Recoveryサービスは有料ですが、移行目的であれば短期間の一時的なコストで済むでしょう)

Hyper-VまたはAzureに簡単に移行できるものは、再ホストの方法でとりあえずそのまま移行し、別の課題を優先させるべきです。

オンプレミスの場合はネットワークインフラも刷新

Active Directory、DNS、DHCP、Windows Server Update Services(WSUS)、ファイルサーバーといった、Windows Serverの標準的なサーバーの役割が提供するネットワークインフラストラクチャサーバーは、インプレースアップグレード以外の方法でも、最新環境に役割レベルで移行する方法が用意されています。そのための手順書やツールは充実していますし、インプレースアップグレードではないため、ダウンタイムなしでこれらの役割サービスを最新環境に移行できるという利点もあります。

Azureまたはオンプレミスへの再ホスト、オンプレミスのネットワークインフラストラクチャサーバーの移行までは、比較的簡単かつ短時間で実施できるはずです。ネットワークインフラストラクチャサーバーを最新環境に刷新することで、今後、最新の基盤技術に基づき、長期運用を見据えた、本来の移行に取り組みやすくもなるでしょう。

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