学生の進路において大きな岐路の一つである「文理選択」。最近では、STEM*分野と呼ばれる理系や技術系のフィールドで活躍する女性も、どんどん増えてきています。東京都では、さらなる女性活躍を推進するため、女子中高生向けオフィスツアーを開催。学生がSTEM分野で働く方々や現場に触れることで、自分がやりたいことや関心のあることを見つける機会を提供します。 *Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字をとった言葉

東京都主催中高生向けオフィスツアー

循環をデザインし、持続可能な社会の実現へ
謎解きで学ぶ、三菱マテリアルの仕事

銅を中心とした非鉄金属の製錬・加工に加え、半導体や自動車や家電などに使われる材料や部品、ものづくりに欠かせない工具などを製造・販売している三菱マテリアル株式会社。さらに、再生可能エネルギーにも取り組むとともに、使い終わった家電や銅製品などを回収して資源として生まれ変わらせ、新たな価値へとつなげています。創業から150年以上にわたり、社会の変化に合わせて事業を広げながら発展してきました。そんな三菱マテリアルの本社で、今回のオフィスツアーは開催されました。

“謎解きワークショップ”で交流を深めながら会社を知る

ツアーの冒頭では、「会社紹介の謎解きワークショップ」を実施しました。三菱マテリアルに関する資料を手掛かりにグループで謎解きに取り組むと、会社を象徴する重要なキーワードが導き出される仕掛けとなっています。

オフィスツアーの様子

社員にアドバイスをもらいながら、数字や図形を用いたパズルを解いていきます

参加者は、三菱マテリアルが大切にする価値観や「人と社会と地球のために、循環をデザインし、持続可能な社会を実現する」という目指す姿、リサイクル技術の強みやリサイクル金属ブランドなど、同社について理解を深めていました。
参加者同士、最初はよそよそしさもありましたが、一緒に謎を解いていくなかで、会話も自然と増えていきます。交流を深めながら、参加者一人ひとりが三菱マテリアルについて楽しく学びました。

オフィスツアーの様子

和気あいあいとした雰囲気でワークショップは進みました

謎解きが終わり、改めて会社説明が行われた後は、オフィス見学へ。総合受付には製品サンプルが飾られていたほか、受付机には同社の銅製品が使われていて、参加者は興味深そうに見ていました。その後、フリーアドレスの広い執務室やカフェが併設されている食堂を巡回。参加者たちは、東京都心が一望できる絶景を楽しんでいました。

オフィスツアーの様子

オフィス見学の様子

女性社員との座談会

最後は、4人の女性社員との座談会を実施。今回は、浅野さん、上田さん、菅沼さん、濵谷さんが参加者たちの質問に答えました。

オフィスツアーの様子

左から、浅野さん、上田さん、菅沼さん、濱谷さん

Q.

学生の頃、理系を選択した理由を教えてください。

A.

当時は「将来こういうことをやりたい!」など、具体的な夢があったわけではなかったのですが、理数系科目の勉強が楽しくて、より深く知りたいと思ったので選択しました。高校1年生の冬頃には、漠然と理系に進もうと考えていたと思います。(上田さん)

Q.

現在所属しているチームの男女比を教えてください。

A.

私はものづくり・R&D戦略部イノベーションセンターの大宮支所で働いているのですが、所属しているチームは管理職を除くと5人中3人が女性です。産休や育休、時短勤務などの制度があり、女性であってもライフステージが変わっても働きやすいと感じています。(菅沼さん)

Q.

就職活動のとき、どんな企業で働きたいと思っていましたか?

A.

学生時代にナノ粒子の研究をしていて、それを活かせるところで働きたいと思っていました。就職面接の時には、学生時代にやっていた研究内容をプレゼンしましたね。(浅野さん)

Q.

高校生のうちにやっておいたほうがいいことはありますか?

A.

やりたいと思ったことをやるのがいいかなと思います。社会人になってから、学生時代に培われたものがコミュニケーションでも役立つと感じる瞬間が多くて。私は高校生の時に空手部に所属していて黒帯だったのですが、その話をすると興味を持ってもらえて、顔を覚えてもらえることも多いです。好きなことをやっていたら、それが結果的に役立つのかもと思っています。(濵谷さん)

オフィスツアー参加者の感想

参加者

女性が少ないイメージのある業界・会社で実際に働いている方の様子を知りたくて、ツアーに参加しました。座談会でお話を聞いて、みなさん自分の好きなことを追求しながら、楽しく仕事に取り組んでいるんだなと感じました!学生時代はやりたいことをやったほうがいいという話も印象的で、将来の選択肢の視野がちょっと広がった気がします。

テクノロジーとファッションが融合!ZOZOのオフィスで体感した、最先端のファッションテックの世界

ファッションEC「ZOZOTOWN」や、ファッションコーディネートアプリ「WEAR by ZOZO」など、画期的なファッション事業を展開している株式会社ZOZO。「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」という企業理念のもと、ファッションの可能性を広げ続けています。デジタル技術を駆使したユニークな事業を、従業員数の約3割を占めるエンジニアが支えています。今回のオフィスツアーでは、アート作品に囲まれた西千葉オフィスを訪れました。

100点以上のアート作品が迎えてくれる、遊び心いっぱいのオフィスを見学

会社概要を聞いた後、ZOZOらしい遊び心とこだわりが随所に光るオフィスを案内してもらいました。

オフィスツアーの様子

左:エントランス 右:会議室が並んでいるエリアの廊下

オフィスのいたるところに100点以上のアート作品が並び、布をイメージした格子状のデザインの壁、屋外にはZOZOTOWNからの商品発送時に使用する箱を模したブロンズ製のオブジェ、別棟には切り株のモニュメントなどが展示されています。「アートからさまざまな刺激を受けて、新しいアイデアを仕事に活かしてほしい」というZOZOの想いが、オフィス全体に込められているそうです。参加者からは「こんなオフィスなら楽しく働けそう」という声が挙がっていました。

オフィスツアーの様子

左:別棟の切り株のモニュメント、右:壁一面に絵画が飾られている会議室

スマホ1台で体験できる!ファッションテックの最前線

続いて行われたのは、ZOZOが誇るファッションテックの体験&技術解説です。参加者一人ひとりにスマートフォンが配布され、「ARメイク」「ZOZOGLASS」「ファッションジャンル診断」の3つを体験しました。

ARメイクでは画面に自分の顔が映し出され、好みのリップカラーを選ぶだけでバーチャルメイクが楽しめます。顔の動きを自動で追いかけるフェイストラッキング技術やAR技術、AIを駆使した色の再現技術がこの体験を支えています。
最先端の技術を駆使したZOZOGLASSは、肌の色の計測結果から、自分の肌の色に近いベースメイクカラーを提案してくれるツール。
ファッションジャンル診断は、好みのコーディネートを5つ以上選ぶだけで、全144パターンから「ガーリー」「きれいめ」「シンプル」など自分のジャンルを診断できるサービス。診断結果に合わせて社内デザイナーが手がけたオリジナルステッカーがプレゼントされました。

オフィスツアーの様子

左:「ZOZOGLASS」の体験の様子 右:ファッションジャンル診断体験の様子

「学生時代に学ぶ理科や数学などの知識を活用し、フェイストラッキング技術やAI技術を使って楽しいことができます。それぞれが得意なことを分担しているので、苦手な科目があっても大丈夫ですよ」という社員からのメッセージに、参加者たちは目を輝かせていました。

女性社員とのパネルディスカッション・座談会

ツアー最後は、女性エンジニア3名によるパネルディスカッションと座談会が行われました。「ZOZOTOWN」の検索精度の改善を担当するのんちゃんさん、「WEAR by ZOZO」のAndroidアプリ開発を担当するゆっきーさん、アメリカ等で展開する3Dボディースキャンサービス「ZOZOFIT」のAndroidアプリ開発を担当するりちゃこさんの3名が登壇しました。

オフィスツアーの様子

左から、のんちゃんさん、ゆっきーさん、りちゃこさん

Q.

エンジニアを目指したきっかけを教えてください。

A.

小学校の時、レゴをプログラミングで動かすロボットプログラミングにハマったのがきっかけです。あの頃の熱中が今につながっていると思うと、子どもの頃の経験って大事だなと感じます。(りちゃこさん)

Q.

学生の頃、得意な科目と苦手な科目はありましたか?

A.

高校時代は化学と物理が苦手でした。はじめは数学も得意ではなかったのですが、勉強するうちに決まった答えにたどり着くプロセスが性に合っていると気づいて、理系の道へ進みました。“合っている”という感覚や興味があるかどうかを大切にしたらいいと思います。(ゆっきーさん)

Q.

文理選択や進路選択で迷いましたか?

A.

大学の学部選択で、とても迷いましたね。何にでも興味があるタイプだったので、化学や物理、生物系などを幅広く学べる理工学部を選びました。大学に入ってからもいろんな選択肢があるので、今の時点で決めきれなくても大丈夫です。(のんちゃんさん)

Q.

参加者へひとことアドバイスをお願いします!

A.

是非、自分の好きなことや気になることの「裏側」を覗いてみてください。なぜ自分はそれが好きなんだろう?と深掘りするうちに、新しい知識や自分への気づきがどんどん生まれてくるはずです。(りちゃこさん)

オフィスツアー参加者の感想

参加者

ZOZOTOWNをよく使っているので、その裏側を見られるのが楽しみで参加しました。若い人が多くて働きやすそうな環境だなと感じましたし、将来働くイメージが具体的に持てました。社員の方と直接お話して、学歴や文理の区別に縛られることなく、働くって楽しいんだなと感じられました。

“くすりはどう生まれる?”を探る、日本製薬工業協会主催の体験ワークショップ

日本製薬工業協会(以下:製薬協)は、薬を研究して創る企業、約70社が加盟する団体です。企業同士で協力しながら、国や社会と対話し、新しい薬を人々に届けると同時に、その安全性と品質を守る役割を果たしています。1つの薬が出来るまでには、10年以上の研究開発期間と、多くの人の協力が必要不可欠です。日本は世界でもトップクラスの新薬を生み出す創薬力を持ち、革新的な医薬品の研究開発を通じて、世界の医療の発展に貢献し続けています。

分子模型の組み立てや”創薬かるた”に挑戦!奥深すぎるくすりの世界を深掘り

今回のツアーは、製薬協が「くすりの部屋 - クスリウム」という常設展示室の出展協力を行っている科学技術館とのコラボで実現しました。最初に、2つのワークショップが実施されました。
1つめは、分子模型で薬を創るというもの。薬は、鍵のような役割をしていて、鍵穴の役割を果たすたんぱく質にカチッとはまったときに効果を発揮します。その薬は、水素、炭素、酸素などの原子がたくさん組み合わさった分子構造で出来ています。参加者たちは、様々な原子に見立てた色と形の異なるパーツとストローを用いて、分子模型の組み立てを行いました。

オフィスツアーの様子

分子の構造を確認しながら、一つひとつパーツを組み合わせます

2つめは、薬に関するキーワードを用いて読み札を考える「創薬かるた」。取り札の絵柄の意味やキーワードの説明を受けながら、参加者一人ひとりが読み札を考えました。「創薬力 長い年月 かけている」「タンパク質 くすりをうけとめる 鍵穴だ」など、みんなで世界に一つの創薬かるたを完成させました。

オフィスツアーの様子

完成したかるたはボードに貼って、みんなで共有しました

女性社員との座談会

最後は、製薬協に加盟している製薬会社で働く女性研究者や開発担当者との座談会を開催しました。登壇したのは、エーザイの大渕由貴さん、藤田理愛さん、第一三共の谷津彩香さん、武田薬品工業の青山友紀さん、古園井彩さん、田辺ファーマの山本真美さん、中外製薬の伊藤亜実さんの7名です。

オフィスツアーの様子

座談会の様子

Q.

薬学部に興味があるのですが、理系科目が苦手で困っています。

A.

私も学生のときは数学が嫌いで、自分は文系だと思っていました。それでも、当時から薬に興味があり、薬学部に入学しました。もちろん受験には理系科目もありますが、入学してしまえば割と暗記系の勉強が多く、理系科目が苦手でも意外となんとかなるので、心配しなくていいと思います。(大渕さん)

Q.

理系の学部は、4年制や6年制などがあると思うのですが、その違いを教えてください。

A.

薬学部でいうと、6年制に行けば薬剤師の国家試験を受けられます。4年制は国家試験は受けられませんが、教育・研究・開発など専門分野に特化した学習を早い段階から学べます。4年制、6年制大学はもちろん、大学院を卒業した方など、様々な学歴を持った方が製薬会社の研究員として活躍しています。年数に関わらず、自分がどんな研究をしたいか、何をやりたいかを明確にして、進学先を選ぶと良いと思います。(藤田さん)

Q.

薬を創る研究の面白いところはなんですか?

A.

私は、抗体医薬品の製造方法の検討や、新しい創薬アイデアの提案などを行っています。新しい疾患に対して、どういう薬が必要で、どう治すか、最先端の研究をベースにしながら、みんなであれこれ議論する時間がとても楽しいです。それが人の役に立つ仕事になっていることも、誇りに思います。(伊藤さん)

オフィスツアー参加者の感想

参加者

製薬会社に入社するのが夢で、薬について学びたいと思い応募しました。ワークショップも楽しくて、とても貴重な時間を過ごせました。座談会では、実際に女性研究者の方とお話をして、性別に関係なく第一線で活躍できることを知り、製薬会社で働きたいという気持ちがより強まりました。

AIとテクノロジーで“お店の困った”を解決
STORESの仕事に潜入

STORES株式会社は、店舗運営のデジタル化を総合支援するIT企業で、小売、飲食、サービス業を中心とした中小事業者を支える幅広いプロダクトを提供しています。具体的には、ネットショップ開設・POSレジ・キャッシュレス決済・オンライン予約システム・アプリ作成などのサービスを展開し、店舗運営の成長とデジタル化を支援しています。

オフィスツアーは、エンジニアとのトークセッションからスタート。キャッシュレス決済アプリ『STORES 決済』のAndroidアプリ開発を担当する袴田結女さんと、社内ツールの改修やAIを使った自動化でスムーズに仕事ができる環境づくりを行う、うっちーさんが登壇。学生時代の話からエンジニアとして働くやりがいについて語りました。

オフィスツアーの様子

自身の経験やエピソードについて語るうっちーさん。袴田さんは、オンラインでの登壇でした

Q.

学生の時からエンジニアを目指していたのですか?

A.

大学時代はプログラミングが苦手で、エンジニアは絶対に無理だと思っていました。そんな時に、先輩がモバイルアプリを開発していることを知り、自分もアプリ開発に初挑戦したんです。そうしたら、とにかく楽しくて、自分が作ったものが手元で動くことに感動しました。それから、自分が作ったものを誰かに届けられるような存在になれればと思うようになりました。“自分のありたい姿”が定まり、エンジニアになることを決めました。(袴田さん)

Q.

学生時代にやっていて良かったことはなんですか?

A.

好奇心旺盛な性格なので、興味の赴くままに様々なアルバイトをしました。例えば、居酒屋の接客、金融系のコールセンター、倉庫内で商品の仕分け、ティッシュ配りなどです。その多くのアルバイト経験が、会社入って様々な部署に異動しても、すぐに環境の変化に柔軟に適応できる能力の土台になっています。(うっちーさん)

Q.

プログラミングの楽しさに目覚めたきっかけは?

A.

私がプログラミングの楽しさを知ったのはつい最近で、ChatGPTを使い始めたのがきっかけでした。AIの力を借りて、社内の配送システムや審査システムの仕組みを作ったところ、社員たちに喜んでいただけて大成功。現在もAIをどんどん取り入れながら、“もっとこうだったらいいのに”というシステムを自分なりに考えています。それが多くの人を支えることに繋がり、理想の形として実現できた時に大きなやりがいを感じます。(うっちーさん)

Q.

自分のありたい姿へ近づくために具体的にしたことは?

A.

とにかく思いを全部書き出すこと!どういう時に自分は楽しいのか、頑張れるのか、逆に足りないことは何か…。自分の想いを可視化したら、将来のありたい姿に近づくために必要なことが見えてきたんです。その整理が、進路や環境を選ぶ時に自分の軸になりました。(袴田さん)

社員と交流しながら楽しいランチタイム STORESが提供するプロダクトを体験!

トークセッションの後は、社員と一緒に美味しいお弁当を食べながらランチタイム。様々なキャリアやスキルを活かして日々仕事に向き合っている社員たちに、参加者たちは素朴な疑問を次々とぶつけていました。文理選択や今後の進路・就職についての悩みから、学生生活、勉強の苦労話、恋愛やファッション、メイクに関する話題まで!会話も弾み、どのテーブルも大いに盛り上がっていました。

オフィスツアーの様子

どのテーブルでも、打ち解けた様子で交流する姿が見られました

ランチ後は、会場に設置されたSTORESのサービスなどを体験できる「おたのしみブース」を巡りました。キャッシュレス決済の端末をはじめとしたSTORESのプロダクトを触ったり、非エンジニアがAIを活用して作ったゲームで遊んだりして、AIやテクノロジーを活用しながら働く楽しさを味わいました。

オフィスツアーの様子

おたのしみブースでの様子

オフィスツアー参加者の感想

参加者

STORESのサービスを利用したことがあり、興味があってツアーに参加しました。就活など、将来のキャリア形成について漠然と不安を持っていたのですが、トークセッションで、「ありたい姿に近づくためにとにかく自分の思いを書き出して、自分が大切にしたい軸を基に就職先を考えた」という話がすごく刺さりました。ランチタイム中も進路や就活などのお話を詳しく聞けて、とても参考になりました。

[PR]提供:東京都