学生の進路において大きな岐路のひとつである「文理選択」。最近では、STEM*分野と呼ばれる理系や技術系のフィールドで活躍する女性も、どんどん増えてきています。東京都では、さらなる女性活躍を推進するため、女子中高生向けのオフィスツアーを実施。STEM分野で働く方々や現場に触れることで、自分がやりたいことや関心のあることを見つける機会を提供します。 *Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字をとった言葉


お菓子のおいしさの秘密がわかる!?ロッテの中央研究所に潜入!
1948年に創業した株式会社ロッテは、ガム、チョコレート、キャンディ、ビスケット、アイスクリームなど、さまざまなカテゴリーの商品を扱う総合菓子メーカー。商品企画から研究開発、工場生産、広告宣伝、営業まで一貫して取り組んでいます。そんなロッテの商品の研究開発を行っている「ロッテ中央研究所」で、今回のオフィスツアーが開催されました。

ロッテ中央研究所の役割について解説する、司会の出田さん
開発研究・基礎研究・感性研究の現場をのぞいて、体験!
「すべての人においしさを届けたい」という思いのもと、ロッテ中央研究所では開発研究・基礎研究・感性研究の3つの分野において、おいしさに関する研究を行っています。今回のツアーでは、実際に研究員がどのようにおいしさを追求・分析・可視化しているのかを3つのグループに分かれて体験しました。

「『おいしさ』を細分化して研究している」という説明に参加者たちはワクワクを募らせていました
開発研究では、フリージング(凍結)前のアイスミックスと、フリージング後の滑らかな状態のアイスの比較を体験しました。基礎研究では、「香り」に焦点を当て、『ガーナミルク』を試食しながら、実際に感じる香りと、分析結果を比較しました。
感性研究では『クーリッシュバニラ』2種類を食べ比べ、「違いの評価」に挑戦。

評価ブースの中で2種類のクーリッシュを食べ比べて、違いを評価
食べ比べたアイスの違いは氷の大きさ。季節によって氷のサイズを変えていることを知り、参加者からは「えー!」と驚きの声が!どの分野においても本当に細かいところまで創意工夫することで、おいしさを生み出していることを実感したようでした。

「季節により氷の大きさを変えて、よりおいしく食べていただける工夫をしています」(須貝さん)
日々おいしさと向き合う女子研究員と座談会
研究所内を見学した後、実際にここで働く女性研究員との座談会が行われました。参加者は、キャンディ研究担当の谷口さん、アイス研究担当の徳澤さん、チョコレート研究担当の櫻井さん、フロンティア研究担当の疋田さんの4名。今回は櫻井さんへのQ&Aの一部を紹介します。

4名の研究員が、グループを順番に回ってさまざまな質問に答えました
- Q.
-
大学ではどんな研究をしていましたか?
- A.
-
生物資源学類という農学を中心に学べる大学に進学し、生物学や微生物学、食品化学、農業経済学等を学びました。いろんな授業を受けていくうちに食に興味を持つようになり、食品の研究室に進み、お茶のポリフェノール成分に関する研究をしていました。
- Q.
-
食品の研究をしていないと、食品メーカーの研究員にはなれませんか?
- A.
-
全然そんなことはありません。職場の研究員には、大学時代に微生物の研究をしていた方や、工学部卒業の方もいます。逆に、大学時代に食品の研究をしていた同期で、IT系に就職した人もいます。専門外でも意欲さえあれば研究員になれると思います。
- Q.
-
研究員になりたくてロッテに入社したのですか?
- A.
-
私は研究職を志望し、新卒でこの研究所のチョコレート部門に配属されました。ただ、研究職で入社してもそれだけしかできないということはなく、工場やマーケティングの部署に配属されることもあります。いろいろな働き方ができるのは総合メーカーの強みですね。
- Q.
-
チョコレートが好きなんですか?
- A.
-
はい!だから、チョコレートの研究を第一志望に選びました。開発もしますが、ロッテの工場で商品が安定して作られているか確認することも大事な仕事で、毎日、朝イチで工場のチョコレートを食べることから仕事が始まるんです。チョコレートと向き合う日々が本当に幸せです(笑)。
- Q.
-
学生時代にやっておくと良いことはありますか?
- A.
-
勉強はもちろんですが、大学時代が一番自由な時間が多くとれる時期です。いろんな国に行ったり、好きなことを追求したり、多くの経験を積んでおくと良いと思います。視野が広がって、自分のやりたいことが見つけやすくなるはずです。
オフィスツアー参加者の感想

普段から食べているお菓子が作られている現場を見られて楽しかったし、驚くことも多かったです。基礎研究の現場では、香りがどういう味を生み出しているのかを知るために、分子レベルまで成分を解析していることにはビックリしました!私自身、実験が好きで理系に進学したいと思っているので、今回のツアーはもの凄くためになりました。

みんなでプログラミング体験!ユーザーの驚きを大切にする会社・MIXIを訪問!
株式会社MIXIは、「デジタルエンターテインメント」「ライフスタイル」「スポーツ」など幅広い分野で事業を運営している会社です。スマホゲーム『モンスターストライク』やSNS『mixi』、スポーツ観戦に特化した店舗の検索・予約サービス『Fansta』など、最先端のテクノロジーで、世界中の人に使ってもらえるような人と人をつなぐサービスを提供しています。

開始前からパソコンを開き、ワクワクした様子の参加者
今回のツアーは、「MIXIの仕事を実際に体験してみよう」という触れ込みで、各自が持参したパソコンを用いたプログラミング体験からスタート。「家に例えると、HTMLが骨組みで、CSSが壁の色や家具、Java Scriptが照明やドアベルの動きです」と説明を受け、各自CSSのコードを用いてそれぞれ自己紹介のページを作っていきます。中にはAIに質問してオリジナリティあふれるアレンジを加えている人も!

社員から説明を受けながら、各自制作を進めます
「mixi2」 を開発した女性エンジニアが登場! パネルディスカッションを開催
続いて、スマホアプリ「mixi2」を開発したエンジニア・久野文菜さんと、文系の学部からエンジニアを志し、新卒時代はエンジニアとしてWebサイトを開発していた川原友希さんによるパネルディスカッションが行われました。

左から川原さん、久野さん
- Q.
-
なぜ理系に進んだのですか?
- A.
-
小中学生の頃から数学が得意だったのと、ドラえもんが好きで、ドラえもんのようなロボットの仕組みを作りたいと思って情報系に進学しました。(久野さん)
- Q.
-
エンジニアという職業を意識したきっかけはなんですか?
- A.
-
大学時代にAIを組み込んだアプリを作った時に、ユーザーから反応が来て嬉しくなり、こういう仕事もいいなと思ったのがきっかけです。(久野さん)
元々パズルやブロックを作るのが好きでした。自分の思い描いたものを形作るのが楽しくて、エンジニアっていいなと思いました。(川原さん)
- Q.
-
MIXIで働いていて印象的だったことはありますか?
- A.
-
mixi2をリリースした時です。大学でも個人でアプリ開発はしていましたが、使ってもらうのは友人や家族くらいでした。ですが、mixi2はリリースした初日に100万人に使ってもらえたんです。会社の知名度と自分の頑張りが相まっていろんな人に使ってもらえるのはとても嬉しかったです。(久野さん)
たくさんの人に自分たちのサービスを使ってもらえているのを見ると嬉しいですよね。私は開発には関わっていませんが、電車でモンストをプレイしている人を見つけると、ついニヤニヤしちゃいます。(川原さん)
- Q.
-
理系に進んだほうが就職に有利でしょうか?
- A.
-
会社にもよりますが、IT業界では学歴はあまり関係ないと思います。今後はAIの発展によって、自ら学んでアプリケーションを開発できる人がどんどん増えていくと思います。どの大学に入るかよりも、そこで何をするかという明確な目標を立てられる人が求められるのではないでしょうか。(川原さん)
- Q.
-
大学で学んだことは、今の仕事でどのように役立っていますか?
- A.
-
物理演算をアニメーションの計算で使うなど、大学での学びが仕事に役立つということはあります。(久野さん)
高層ビルにあるオフィスの眺望と、おしゃれな社食に感激!
最後にMIXIのオフィスを案内してもらいました。エレベーターホールからエントランスに出るとパッと開けた明るい空間が広がり、奥には高層階から見下ろす副都心の街並み。まるで、テーマパークや映画館の入口のようなワクワク感が演出されていました。

四方の壁はいずれも天井から足元までガラス張りになっていて、その見晴らしの良さに参加者はびっくり!
すれ違う社員の方々も皆さん楽しそうな表情で仕事をしています。広々としたラウンジや、壁一面が大画面のモニターになる会議室、動画収録ができる撮影スタジオなど、参加者たちは興味深く見ていました。

社員が休憩や打ち合わせなどで利用できるコラボレーションエリアは、開放的な空間でした
オフィスツアー参加者の感想

HTMLやCSSを用いた体験ができたのがすごく楽しかったです!現在中学2年生で、小学5年生の頃からプログラミングに興味を持ち、実際の仕事について深く知りたいと思って参加しました。女性社員の対談を通じて、エンジニアとして働くことの楽しさをリアルに知れたのが良かったです。

社内公用語は英語!70を超えるサービスを展開するグローバルイノベーションカンパニー・楽天を訪問!
楽天グループ株式会社は、世界30カ国・地域を拠点に、楽天市場や楽天トラベル、楽天モバイルなど70を超えるサービスを展開するグローバルな企業です。働く人も多種多様で従業員の出身国・地域数は100を超え、社内公用語は英語が使われています。そんな楽天のオフィスツアーを、本社の『楽天クリムゾンハウス』で実施。楽天のサービスや多国籍な雰囲気を存分に感じられたツアーの様子を紹介します!
「楽天市場」で一番高価なモノとは……!?
最初に、参加者は4~5人のグループに分かれて「『楽天市場』で売られている最も高額な商品探し」に挑戦しました。

パソコンやスマートフォンを用いて、「楽天市場」の高額商品を調べています
「高い順に並び替えられるよ」「ブランド名も入れたほうがいいかな?」など相談しながら候補を決めていきます。参加者たちが探した中で最も高額な商品は、なんと7,978万円の時計!金額が発表されると歓声が上がりました。
ネイルサロン、フィットネスジム……会社の中で何でもできる、まさに「ハウス」のようなオフィス
続いて『楽天クリムゾンハウス』のさまざまなエリアを見学しました。エントランスにはお買いものパンダがお出迎えしてくれ、東北楽天ゴールデンイーグルスのユニフォームや楽天が開発したドローンが展示されていました。

参加者から人気だった楽天のお買いものパンダがお出迎え
また、「楽天市場」で実際に販売されている家具が導入された会議室や、約2,000人を収容できる「朝会」(週に一度行う全社員参加の会議)会場のホールなど、驚くようなこだわりがたくさんありました。中でも参加者の目を引いたのは、ネイルサロンやフィットネスジム!「誰でも使えるんですか?」「何時からやっているんですか?」と、驚きの設備に質問が飛び交っていました。
見学の終点は広大なカフェテリアです。世界各地の本格的な料理のラインナップも豊富で、国際色豊かな楽天ならでは。たくさんの従業員に囲まれながら、ランチタイムを過ごしました。

各々好きなメニューを選択。一番人気はパスタでした
理系×多国籍、その仕事の実態は?女性エンジニアのパネルディスカッションを開催
最後に楽天で働く女性エンジニア3名によるパネルディスカッションを実施。セキュリティエンジニアのY.Iさん、データサイエンティストのA.Uさん、アプリケーションエンジニアのM.Iさんに、参加者からさまざまな質問が寄せられました。

パネルディスカッションに参加いただいた3名
- Q.
-
英語力はどうやって身につければ良いですか?
- A.
-
私は留学経験がなく、英語とは無縁な状態で入社しました。入社の条件にTOEICの点数基準があったので勉強しながら読み書きを身に付け、入社後は拙くても自分から話す機会を増やすために、積極的にコミュニケーションを取っています。(Y.Iさん)
- Q.
-
楽天グループに入社した決め手は何ですか?
- A.
-
他社でインターンに参加した時と比べて、楽天はエンジニアの女性比率が高いと感じたためです。結婚や出産といったライフイベントがあっても、職場に戻ってきて第一線でバリバリ活躍していらっしゃる方もいます。ロールモデルの先輩を見つけて働くことができるのが心強いですね。(A.Uさん)
- Q.
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もしタイムマシンで中高生の自分に会ってアドバイスできるなら、何を伝えたいですか?
- A.
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迷ってもいいから、自分が決めた道を進んでほしい。「今見えている範囲で選択していいのかな」と迷うかもしれませんが、いったん進んでみて、その先にまた選択肢があった時は、そこでベストな選択をしていけば良いと思います。(M.Iさん)
オフィスツアー参加者の感想

カフェテリアに行った時に日常会話も英語で話しているのを聞いて、社内公用語が英語であることを実感しました。英語を使ってさまざまな人とコミュニケーションを取りたいので文系を選択しようかと思っていましたが、ただ英語を学ぶだけでなく、専門的な知識もしっかり学べて、就職後に活かせる理系分野もいいなと思いました。
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