学生の進路において大きな岐路のひとつである「文理選択」。最近では、STEM*分野と呼ばれる理系や技術系のフィールドで活躍する女性も、どんどん増えてきています。東京都では、さらなる女性活躍を推進するため、女子中高生向けオフィスツアーを開催。学生がSTEM分野で働く方々や現場に触れることで、自分がやりたいことや関心のあることを見つける機会を提供します。 *Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字をとった言葉

【目次】

IoT・AI・ロボティクス……京セラが誇る最先端技術の研究テーマを体感!
1959年に、セラミック部品からスタートした京都発祥の京セラ株式会社。創業より「ものづくりに懸ける熱い思い」と「挑戦する姿勢」を掲げて成長してきました。現在は「情報通信」「モビリティ」「環境・エネルギー」「医療・ヘルスケア」の4市場に重点を置き、人と技術が生み出す新たな価値を作っていくことにチャレンジし続けています。

窓からは海が見え、近未来なデザインの「みなとみらいリサーチセンター」のオープンスペース
今回、オフィスツアーで訪れたみなとみらいリサーチセンターは、京セラの研究開発部門が集結したシステム関連の基幹となる場所です。ソフトウェアや機器、システム関連の基礎研究および応用技術の研究開発に注力しています。
未来を切り拓く最先端技術の数々に、参加者は驚きの連続!
オフィスツアーでは、京セラが誇る最先端技術の研究テーマ展示を体感しました。例えば、実用化が期待される自動運転技術の一つである「マルチファンクション型ミリ波レーダー」。従来は、ミラーに映らない部分をとらえる「死角検知」や「駐車支援」、「出庫時衝突検知」などは、それぞれの目的に応じたセンサーを取り付ける必要がありました。それらを一台ですべて検知できるのが、ミリ波レーダーです。研究所ではテスト用のフィールドを1/32スケールジオラマで再現していて、自動車という身近なモノに関する最先端技術に参加者たちも興味津々でした。

1/32スケールのジオラマを用いて自動運転のテスト走行などを行います
ほかにも、押圧を検知し振動を発生させることで、本物のボタンを押したような感覚が味わえる京セラ独自の触覚伝達技術「HAPTIVITY」や、美しい歩行をAIがアドバイスする人間拡張技術など、驚きのテクノロジーの数々を見学。次々と紹介される新技術に、参加者たちは「次は何だろう?」とワクワクが止まらない様子でした。

初めて見聞きするテクノロジーに、参加者たちは興味津々です
モノづくりに携わる3名の社員が参加!パネルディスカッション&質問タイム
最後は、現役で活躍する社員たちとのパネルディスカッションが開催されました。登壇者は、エネルギーシステム研究開発部の近藤友美さん、メディカル開発センターの関七歩さん、フューチャーデザインラボ所属の山本恵子さんです。

左から、近藤さん、関さん、山本さん
- Q.
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今の仕事を目指したきっかけを教えてください
- A.
-
私は大学時代に運動生理学・認知神経科学を専攻し、人の体中の情報を可視化する研究をしていました。その研究が楽しかったので、仕事でも続けたいと思い目指しました。今、音声AIの研究をしていますが、それも人の聴覚に関係する分野なのでやりたかったことが実現できています。(山本さん)
- Q.
-
理系の仕事だからこその面白さはなんですか?
- A.
-
自分の経験や知識が作り上げた仮説が答えにたどり着いたとき、すごく達成感を得られます。今も医療ヘルスケアの部門で研究を進めていますが、自分が作ったものが、いつか世に出て、誰かの役に立てるかもしれないというワクワク感を味わえるのも魅力です。(関さん)
- Q.
-
逆に理系に進んで大変だったこと、苦労したことはなんですか?
- A.
-
思った通りの結果が出ないことですね。そういう日々が続くとしんどくなりますが、だからこそ、それがカタチになったときのやりがいは大きいと思います。(関さん)
- Q.
-
自分の好きなものと得意なものとどちらを大事にしたほうがいいですか?
- A.
-
私はどちらかというと国語の偏差値のほうが高く、物理や数学が苦手でした。でも、好きなのは理系分野でした。「継続は力なり」「失敗は成功のもと」と言うように、好きを優先して継続していくと、いつか得意になっていくと思います!(近藤さん)
オフィスツアー参加者の感想

IT分野に興味があるので、さまざまな技術を体感して、よりモノづくりの楽しさを実感できました。私も理系科目より文系科目のほうが得意ですが、どちらかというと理系分野に興味があり、社員さんのお話を聞いてとても参考になりました。

Hondaの研究所を訪問!バイクのシミュレータや寒冷テスト走行体験に大興奮!
総合モビリティカンパニーとして、幅広いモビリティやサービスを世界中に届けている本田技研工業株式会社。
グローバルブランドスローガンとして「The Power of Dreams」を掲げ、独創的な技術とアイデアでチャレンジを続けています。今回のオフィスツアーでは、朝霞事業所を訪れて、その技術を体験してきました!

会場では、人気アパレルブランドとのコラボバイクがずらりと並んで参加者をお出迎え
「Hondaは、技術で人の夢を叶える会社です。製品としてはバイクが有名ですが、カーナビやエアバッグを世界で初めて開発したのもHondaなんです。最近では再使用型ロケット実験機の離着陸実験に成功するなど、分野を絞らずにチャレンジを続けています」との人材開発課の大須麻衣子さんの説明に、参加者たちは真剣に耳を傾けていました。
続いて、二輪事業統括部大型FUNカテゴリージェネラルマネージャー坂本順一さんが登壇。「年間2千万人がHondaのオートバイを買ってくれる。大きい仕事という責任感を持ちながらやっています」と、オートバイの企画開発について説明してくれました。

どのような流れでオートバイが作られるのかを説明する坂本さん
安全を追求する開発現場を見学!初めてまたがるバイクに感激
続いては工場内の施設見学と体験へ!ライディングシミュレーター用の部屋に入ると、巨大モニターの前に実際の部品を使用したバイクの試作機が置かれていました。シミュレーターをスタートさせると、モニターに映し出されたコースが試作機の動きに合わせて動きます。「このシミュレーションプログラムには、中学で習う「力の運動の法則」や高校で習う「三角関数」など、学校で教わった知識が活用されているんです」とシステム開発3課の田中健一さんが教えてくれました。

社員がライダーとして装置にまたがり、ハンドルなどを操って画面上の道路を走ります
続いて真冬の北海道が再現された冷温室で、原付バイクの寒冷テスト走行を体験。本物のバイクにまたがるのはこれが初めてという参加者も多く、その迫力に目を輝かせていました。さらに、デザインセンターに移動してVR体験を行いました。仮想空間にCGで出てくるバイクに接近し、そのまま顔をうずめると、内部の構造を見ることができます。参加者たちは最初「え、突っ込むの!?」と戸惑いながらも、実際にやってみると「すごい!こうやって見えるんだ……!」と興奮した様子でした。

左:前方からの冷風を受けながらテスト走行を体験している様子 右:VRでバイクの内部をのぞき込む様子
女性社員と座談会!チームで働く魅力と、コミュニケーションの大切さ
最後は、本田技研工業で働く西野沙也佳さん、紺谷知代さん、尾辻美紅さん、楡井実里さんが登場。各グループに分かれて参加者と座談会を行いました。

左から、西野さん、紺谷さん、尾辻さん、楡井さん
- Q.
-
理系を選んだきっかけはなんですか?
- A.
-
高校受験のときまでは、特に文系、理系と意識していませんでした。将来を考えたときに、できるだけ早く自分に合ったスキルを身に着けたいと思って高等専門学校に進学することにしたんです。高等専門学校は初めから専攻を決めないといけないので、映像やコンピューターに興味があったことから、情報系を選択しました。(尾辻さん)
- Q.
-
理科全般が苦手です。得意な文系を選ぶべきでしょうか?
- A.
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私も学生時代、実は理科が苦手でした。でもやりたいことがあるなら、得意不得意は関係なく、続けられるものを選んだほうがいいと思います。一度文系に行ってからの理系転向は大変だと思うので。(楡井さん)
- Q.
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今の職場で、理系の女性ならではの経験が活きた場面はありますか?
- A.
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女性が少ないからこそ、みんな覚えてくれて助けてくれるところかな。他部署と繋がりがつくりやすかったり、意見をちゃんと聞いてもらえたりすることも多いです。(紺谷さん)
- Q.
-
中学、高校時代にやっておいて良かったことは?
- A.
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いろんな人とコミュニケーションをとっていたことです。多様な人の話を聞いていたことで、仕事のときに「このお客さんは中学時代のあの子に似ているから、きっとこう考えるかな」と役立ちます。(西野さん)
オフィスツアー参加者の感想

親の影響でバイクに興味があって、開発の現場を見てみたくて参加したのですが、すごく面白かったし楽しかったです!今日の体験を通じて、理系やモノづくりに興味があったことに気づきました。成績的には文系のほうがいいけど、理系にチャレンジしてみてもいいかなと思いました。

60カ国以上で人々の仕事探しを支えるグローバル企業を見学!
Indeed Japan株式会社は世界No.1*の求人サイト「Indeed」の日本法人です。(*Comscore2025年3月総訪問数)。Indeedは2004年にアメリカで創業し、日本では2009年にサービスを開始。現在60ヵ国以上で展開しており、約6億1000万件の求職者プロフィールを有しています。日本でも、ガールズグループを起用した広告などで幅広い世代に認知・利用されている求人サイトです。

Agency Sales Teamのリナさんが、会社概要を説明してくれました
東京タワーを臨むカフェテリアと遊び心の効いた設備を見学
Indeedの東京オフィスはエンジニアが集まる田町のテックオフィスと営業やCS(クライアントサクセス)などが集まる六本木のビジネスオフィスに分かれています。求職者に向き合うエンジニアと企業や顧客に向き合うセールスパーソンが、それぞれの業務に専念できるよう配慮された結果だそうです。今回は企業や顧客対応をしている六本木オフィスでツアーが開催されました。

窓のすぐ向こうには東京タワーがそびえ立っています!晴れた日には富士山まで見えるそうです
他にも休憩中にテレビゲームなどで遊べるゲームルームや、卓球台とビリヤード台が置かれた部屋、自由に無料で食べられるスナックや豊富なドリンクが揃うキッチンなどもあり、社員同士のコミュニケーションが活発になるような設備がそろっていることも、紹介されました。会議室の名前も「タージマハル」や「モン・サン・ミシェル」などユニークで、世界遺産や惑星の名前などから名付けられているそうです。
社員との座談会!学生時代の勉強のことから現在の仕事の様子まで
社内ツアーにつづき、参加者はふたつのグループに分かれ先輩たちの話を聞きました。ここではサニーさん、ユウコさん、リナさんが加わったグループの様子を紹介します。

ファーストネームで呼び合う社員の気さくな様子から、リラックスした雰囲気に
- Q.
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勉強して良かった科目は何ですか?
- A.
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英語です。英語が理解できれば情報源が多くなり、世界が広がります。先進的な技術は英語で書かれていて、エンジニアはみんな英語で会話しています。理系に進んでも文系を選んでもこのスキルは重要だと思います。AIを使うときも英語ができたほうが便利です。(サニーさん)
- Q.
-
リモートワークはどれくらいしていますか?
- A.
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私のチームはほぼリモートで働いていて、私も年一回程度しかオフィスに来ません。(サニーさん)
サニーさんとは4年間slackでミーティングしていましたが、対面で会うのは今日が初めてです(笑)。出社の状況は部署ごと、人ごとにさまざまです。海外とのやり取りが多いと、時差の関係があるため出社の意味がない場合も出てきます。(ユウコさん)
- Q.
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文理選択で迷っています。学部や志望校の決め方について教えてください。
- A.
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AIのdeep researchという機能を使って、興味がある分野をどんどん調べていくのがおすすめです。情報が多ければ多いほど、好きなことが探しやすくなります。自分の興味のあることと将来の仕事がつながってくるので、新たな発見もできて面白いですよ。ぜひ試してみてください。(サニーさん)
- Q.
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社会に出てからも学び続けていることはありますか?
- A.
-
技術もツールもどんどん変化しているので、新しいものが出てくる度に一から勉強しています。既存のものと比較してどれが良いかを常に選んで、案件ごとに一番合う技術を選ばなければなりません。でも、学生の頃よりもやりたいことが選べるようになったので、勉強の種類は若干変わっているかな。(リナさん)
オフィスツアー参加者の感想

大人が働いている現場に来たのは初めてでした。パソコンしかない殺風景な空間を想像していたのですが、お菓子やアイスも用意されているし、窓から見える景色もキレイ。想像以上に楽しそうな雰囲気で、こういう企業で働いてみたいなと感じました。今後はもっと英語を頑張ろうと思います。

さまざまな企業や社会の課題を解決 - SCSKオフィスツアーで見たITの可能性
製造・流通・金融・通信業をはじめ、幅広い業界に向けてITサービスを提供しているSCSK株式会社。同社は、最先端のITの力で企業や社会の課題解決に向けた新たな挑戦に取り組んでいます。そんなSCSKのグループブランディング拠点「SCSK LINK SQUARE」で、今回のオフィスツアーは開催されました。
「同じものを見ても、気になること・興味を持つことは人それぞれ」
まずはSCSKグループで取り組んでいる事業や、働き方についての説明が行われました。DEIB・Well-Being推進課 課長の酒井さんから「私たちは、ビジネスに必要なITサービスを幅広く提供して、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援し、課題解決や新たな価値の創出をサポートしています」と説明があり、ツアー参加者は興味深く聞き入っていました。

会社概要の説明をする酒井さん
会社説明が終わると、産業・製造事業グループ統括本部 共創IT推進部 地域共創課 課長の遠藤さんによるキャリアトークが行われました。遠藤さんは、自身がどのような幼少期・学生時代を過ごしたか、進路を決めた理由について話してくれました。「例えば野菜のオクラを見たときに、“なんでこんな形なんだろう?”と思う人もいれば、“なんでオクラっていう名前なんだろう?”と思う人もいますよね。これと同じように、みんな違う“好きや興味”を持っていて、それを活かせる道がどこかにあるんです」そして「自分が見えている以上に、さまざまな選択肢がある。その選択肢を増やすためにいろいろな人の話を聞いてほしい」と参加者に語りかけました。
まるでアトラクション!?SCSKの技術を体験
キャリアトークが終わると、社内見学ツアーへ出発。2024年6月に開設された「SCSK LINK SQUARE」では、SCSKの最新ソリューションや先端的のデジタル技術を体験できます。
特に、視覚的に社会課題を映し出すジオラマエリア、360度の映像体験ができるシアタールーム、サステナブルを意識して廃材を使った机などが置かれている打ち合わせエリア、フリーアドレスで実際に社員が働いているオフィスエリアなどは、SCSKならでは。まるでアトラクションのようなオフィスを参加者も興味深く見ていました。

左:ジオラマエリアの様子、右:シアタールームの様子
また、社長と実際に喋っているかのような体験ができる「AI社長」の見学コーナーでは、参加者が質問するとそれに応じた答えをAI社長がしっかりと返して、参加者一同は「おぉ!」と驚きを隠せない様子でした。

AI社長に質問。会社のことはもちろん、天気についても最新情報をもとに的確に教えてくれました
学生時代に将来のことは考えていた?先輩社員との座談会
その後は、先輩社員との座談会を開催。エンジニアの重川さん、甲山さん、寒河江さん、菅野さんの4人が参加者のテーブルに加わる形で入社したきっかけなどを話しつつ、参加者たちの質問に答えました。

少人数のグループに分かれて、各テーブルで社員たちから話を聞きました
- Q.
-
学生の頃は将来のことについてどんな風に考えていましたか?
- A.
-
小さい頃は、犬を飼ったことをきっかけに獣医になりたいと思っていました。大学進学を考える際にも生物への興味は変わらずありましたが、違う形で関わりたいと思って生物学系の学部にいきました。(重川さん)
- Q.
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入社してから良かったと感じたことは?
- A.
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まずは福利厚生がしっかりしていることです。あとは、始業時間も場所も自分で決められるので、自分のスタイルに合わせて柔軟に働けることです。(菅野さん)
オフィスツアー参加者の感想

親がIT関係の仕事をしているのですが、どういうことをやっているのかよく分かっていないので、知りたいと思い参加を決めました。今回のツアーでIT関係の仕事がどういうものか、少し分かった気がします。SCSKはいろいろな業種に関われるので、面白そうだなと感じました。
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