IoT(Internet of Things)の拡がりは、「モノとモノ」のつながりを生むだけでなく、そこに介在する「ヒトとヒト」、「企業と企業」をもつなぐこととなり、新しいイノベーティブなビジネスを創出すると同時に、その業界における従来のパワーバランスを一変させる原動力にもなっている。

今回の『3分でわかるIoT関連用語集』は、IoTの普及がもたらす産業構造の変革を語るうえでは欠かせないふたつのキーワード「エコシステム」と「ゲームチェンジ(ゲームチェンジャー)」に触れてみたい。

  • 第15回 エコシステム/ゲームチェンジ イメージ画像

エコシステム(ecosystem)

生態系を示す英単語の「ecosystem」は「生態系」の意味で、食物連鎖などのように、ある種の連環・循環組織を表す。これが主にIT業界で、複数の企業や団体などが経済的に協働・相互に補完しあったり、ピラミッド型の産業構造として展開したりするような、企業間のさまざまな連係を指す表現として用いられるようになった。ビジネス用語として用いられるときにはたとえば、データセンターエコシステムといったようにそのエコシステムの中心となるアプリケーションやプラットフォームを中心として狭義に用いる場合もあれば、多角的なビジネスを展開する一企業を中心として「~社のエコシステム」と用いられる場合もある。

また、最近この言葉が出てきた背景には、IoTが欠かせない。従来であればありえなかった分野にまでデジタル化が及んだことで、企業が提供できる幅が広がったのが要因であるといわれる。製品以上にサービスやソリューションに重きが置かれた結果、ハードやソフトといった垣根を飛び越えて、まったく新しい視座をもってトータルな顧客体験の提供を目指す企業が、レガシービジネスの巨人たちを脅かしはじめた。

たとえばトヨタ自動車は2018年3月期に過去最高益を更新し、自動運転などのマーケットも後押しした状態で、2019年度も堅調を維持するであろうと言われている。ところが社長インタビューなどを見ると、それを必ずしも楽観視しているとは到底思えないコメントが並ぶ。トヨタを脅かし、競争を支配する「ゲームメーカー」あるいは競争ルールを変えていく「ゲームチェンジャー」としてあげられる企業はいまや、従来の車メーカーではなく、アップルでありグーグルであり、アマゾンなのである。自動車業界の好調をけん引する自動運転やコネクテッドカーといったキーワードがまさに、これらの企業が垣根を踏み越えるフックになっているのだ。

参考

東洋ビジネスオンライン:GMも圧倒する「グーグル」自動運転技術の脅威

日経新聞:トヨタ、異業種と生存競争 章男社長「ルール変わった」

マイナビニュース:すべての自動車をコネクテッドカーに

ゲームチェンジ(ゲームチェンジャー)

ビジネスの従来の枠組みやルールが変わったり崩壊したりして、まったく新しいものにとってかわられること(またとってかわる者)。フィンテックや自動車産業におけるデジタル革命、Uberなどのシェアリングエコノミーなどが、最近の顕著な代表例としてあげられる。

政府資料でも使われる言葉で、たとえば内閣府のホームページで「ゲームチェンジ」と検索すると、「統合イノベーション戦略」(平成30年6月15日閣議決定)に基づき内閣府に設置された、「統合イノベーション戦略推進会議」の資料など、100件以上の資料がヒットする。(2019年1月現在)


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