NEXCO東日本が実践している「高速道路事業を通したSDGs/CSRへの取り組み」を連載でお伝えしている本企画。今年度は、NEXCO東日本グループ全体の活動に着目します!

第7回となる今回は、札幌管理事務所グループの方々を取材。現場を支える様々な部門の皆さんに集まっていただき、どのように連携して高速道路の安全・安心を維持しているのかを伺います。私たちが高速道路を日々快適に利用できるのは、業務に携わる人たちの力の結集があってこそ。新人研修にも潜入し、“協働”の現場に迫ります!

- NEXCO東日本 札幌管理事務所グループ -

日本有数の降雪地帯である道央自動車道と札樽自動車道、後志自動車道の維持管理と料金サービス業務を行う札幌管理事務所。事務所内には複数のグループ会社が集積し、交通管理、設備の保全点検や診断、維持修繕に至るまで、各分野のプロが連携することで安全性の高い高速道路事業を行っている。

お話しいただいたのはこの方々

・井上陽介さん:2007年、ネクスコ・サポート北海道入社。現場を経験後、本社勤務(内勤)を経て、2025年に札幌交通管理事業所へ。現在は調査役と本社安全指導課専任役を務めている。
・八巻 陸さん:2025年、NEXCO東日本入社。札幌管理事務所にて、交通管理やサービスエリアの維持管理などを担当。
・松田翔和さん:2025年、ネクスコ東日本エンジニアリング入社。ETCレーンの機器、通信設備の保守点検などを担当。
・生田圭祐さん:2016年、ネクスコ・サポート北海道入社。北広島交通管理事務所を経て、3年前から札幌交通管理事業所で交通管理巡回業務を担当。

札幌管理事務所グループの仕事内容とは

――まずは、皆さんの仕事内容を教えてください。

八巻さん:札幌管理事務所の管理担当として、交通管理やサービスエリアの維持管理、原因者負担金の回収事務などを受け持っています。原因者負担金とは、たとえば事故でガードレールが損傷した場合などに、当事者の方に負担いただく復旧費用のことです。お支払いいただきたくても連絡が取れないケースもあり、公的機関などの協力も得ながら、事案の解決に向けて取り組んでいます。

松田さん:ネクスコ東日本エンジニアリング所属で、ETCレーンの機器及び通信設備の保守点検や、不具合が起きた際の復旧対応などを行っています。

生田さん:ネクスコ・サポート北海道の交通管理隊員として高速道路の巡回を担っています。定期巡回で落下物や事故の有無を確認し、万が一事故が起きた際は、お客さまに危険が及ばないよう交通規制を行うなどの緊急対応を実施します。

井上さん:同じく交通管理職です。入社時にこの仕事を担当したのちに本社異動となり、制服の発注や契約関係の事務作業を行っていました。そのうえで、今年(2025年)の7月に交通管理隊に戻ってきました。

NEXCO東日本グループだからこそ得られるやりがいとは?

――入社のきっかけと仕事のやりがいを教えていただけますか?

八巻さん:私は福島県出身で、幼いころ東日本大震災で被災をしました。あのときは物流が止まったことでコンビニやスーパーからモノが瞬く間になくなったのですが、NEXCO東日本は地震から1日も経たないうちに高速道路の復旧作業を開始して、物流を素早く再始動させたのです。その技術力の高さに憧れて入社試験を受けました。管理業務は、各部門で何か問題があった際、それを解決するために関係部門と対応の調整を進めます。そうした橋渡しの役割をきちんと果たせたときはやりがいを感じます。

松田さん:ネクスコ東日本エンジニアリングは、NEXCO東日本管内の各地に事業所があり、いろいろな場所で経験を積めそうだと思い入社を決めました。工業高校の機械科で得た知識を活かせる仕事を担当できていて、自分が整備した設備が正常に作動し、それがお客さまの快適な走行に役立っていると思うと嬉しいです。

生田さん:子どものころから車に興味があり、また、体を動かし声を出すことも好きなので、交通管理職に就きました。日々の巡回を通して事故を未然に防げたときや、困っているお客さまの安全を確保することで感謝の言葉をいただけたときに、役に立てていることを実感しています。

井上さん:私は就職氷河期世代で、大学卒業後はトラックドライバーの職に就きました。ただ数年後、他の仕事にも挑戦したいという気持ちがあり交通管理職に応募しました。それまではトラックドライバーとして高速道路を利用する立場でしたが、今度は交通インフラを支える側になりたいと考えました。交通管理業務は、車が高速で走る道路上の落下物を回収したり、交通規制をかけたりするのが主な仕事なので大変な緊張感が伴いますが、交通インフラを支えている自覚は大きな達成感も得られます。

NEXCO東日本グループで働く楽しさ
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高速道路の安全・安心を守るための“協働”とは

――日々の業務を進めるなかで、グループ同士の協力は欠かせないと思います。具体的には“協働”をどのように進めているのでしょうか?

井上さん:私たち交通管理隊は、札幌管理事務所の管理担当(八巻さんなど)と連携することが多いです。破損物や事故の現場を最初に確認するのは私たちなので、写真撮影などで現場を記録したり、当事者の方々とも必要なコミュニケーションを図ったりしながら、現場の対応を進めます。そして、現場の情報を管理担当へ共有し、エンジニアやメンテナンスなどの部門へ必要な対応を依頼するという流れです。

松田さん:私が在籍するエンジニア部門は、交通管理隊が乗車するパトロールカーに無線やアンテナを載せ替えるなど、通信設備を整える作業を行うことがあります。

生田さん:NEXCO東日本グループには、交通管理職やエンジニア職だけでなく、料金収受やメンテナンスを行う部門など、数多くのグループ会社があります。札幌管理事務所内は機能的なレイアウトになっているので、グループ会社間での連絡や相談などのコミュニケーションを取りやすい環境が整っています。

――ふだんからコミュニケーションを取っていらっしゃるからこそ、仕事での協力体制がよりスムーズに進むのでしょうね。実際に事故や災害が起きた際は、どのように連携されるのでしょうか?

井上さん:各部門、高速道路の状況を常に見守っている道路管制センター、警察の皆さんなどで一丸となって対処します。特に冬場は、より一層力を結集させる必要があります。北海道では、厳冬期を迎える前に各管理事務所で雪氷出陣式を行い、団結を図ります。そこにはNEXCO東日本グループのメンバーだけではなく、警察の方々など多くの関係者も集まり、多数の除雪車が整列するなか全員で安全を祈願し、一層の連携を図ります。

生田さん:また、いざというときのための研修も積極的に行い、個々のスキルアップはもちろんのこと、グループ間のコミュニケーションも図っています。交通管理に関する研修は、札幌管理事務所グループに在籍する新入社員を対象に、着任後、月1回ペースで実地想定の訓練を受けます。私たち交通管理隊が指導役を務め、最初の座学を終えると、次は訓練会場で、道路上の落下物を回収する練習を受けてもらいます。交通規制の設置や解除、無線を使った連絡など、回を追うごとにレベルを上げた訓練をしていきます。そして、半年後には集大成を札幌管理事務所関係者や交通管理隊の前で披露し、振り返りを行います。

――本日、その発表の様子を拝見させていただきました。皆さん真剣に取り組んでいらして、緊張感が伝わってきました!

八巻さん:主に新人社員(8名)がふたり1組体制で参加し、私は松田さんと組んで実演しました。今まで学んできたことを悔いのないよう発揮したかったのですが、車のハザードランプを付け忘れるなどのミスをしてしまいました……。半年間に渡る研修は、日頃緊急事象に当たってくださっている交通管理隊の皆さんに直接指導していただき、貴重な経験になりました。たとえば落下物を取りに行く際は、辺りから目を1秒離すだけで、走行している車はその間に驚くほどのスピードで接近してくるなど。命に関わる仕事だと実感できることばかり教わりました。今後自分が事故などに遭遇した場合は、研修での学びを活かしたいです。

松田さん:研修では、事故車を見つけたらどうするのか、対応後はどうなるのかという具体的な動きを知ることができて、とてもためになりました。最後の発表を通して自分に足りない点がわかったので、今後に役立てたいです。

――NEXCO東日本グループのSDGs/CSR活動コンセプトは、「地域をつなぎ 地域とつながり 未来につなげる」です。地域住民の方々が高速道路を安全に利用するためにも、研修の実施や“協働”の意識はとても大切ですね。

井上さん:大変重要です。高速道路は「何ごともない」状態を作るのが理想です。そのために、少しでも異変が起きた場合は1秒でも早く交通規制をかけ、その後は通行止めを1秒でも早く解除できるようにするなど、お客さまの安全と安心を第一に考えています。

生田さん:たとえば事故が起きると、事故車両はエアコンが動かなくなることも多く、夏はとても暑く、冬は非常に寒いです。そういうときは、お客さまにお水や毛布をお渡しし、小さいお子さんにお声がけをするなどのサポートを積極的に行うことで地域住民のみならず高速道路を利用されるお客さまに安心と安全を提供しています。

八巻さん:自分は管理担当として、週に何日かサービスエリアとパーキングエリアの確認作業も実施しています。エリア内を実際に歩き、段差など危ないところはないかをチェックし、お客さまをはじめ、そこで働くスタッフも安心できる環境を整えることにも気を配ります。

松田さん:ETCレーンは通れて当たり前の状態を維持するため、日頃から隅々までチェックし、気になる点はすぐに対応しています。お客さまにご迷惑をおかけしないよう、引き続き業務に励みたいです。

安全・安心をグループ協働で実現
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――それでは最後に、皆さんの今後の目標をお聞かせください。

八巻さん:今は札幌管理事務所に勤務していますが、その他の地域も経験し、幅広い対応ができるよう頑張ります。

松田さん:第一級陸上特殊無線技士などの通信分野の資格を取得し、仕事の幅を広げたいです。また、後輩が入社してきたら、自分が上司や先輩方に教えていただいたことを受け継ぎ、次につなげていきたいです。

生田さん:交通管理の仕事には、道路管制センターで道路や気象状況を監視する交通管制業務、そして、過積載などの車両の指導・取締りを行う車限取締業務という職種もあります。ゆくゆくは、私もこれらの仕事が経験できるよう精進していきたいです。

井上さん:私も生田と同じ考えです。今までより視野を広く持ち、自分自身のキャリアを上げ、グループ全体で高速道路の安全・安心を支えることができるよう努めていきます。

グループ協働で高速道路の安全・安心を守る

・緊急事象に備え、新入社員は半年間に渡る実地研修でスキルアップ
・降雪期の安全を祈願する出陣式で、関係者一丸
・1秒でも早い対応で「何ごともない」状態をより長く
・事故や災害には、部門同士がスピーディーな連携で対応

グループ協働で高速道路を守る
NEXCO東日本グループ

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