日頃、私たちが何気なく利用しているATMや金融サービス。その裏側では、金融インフラを支える企業の技術と努力があります。

愛知県名古屋市に本社を構えるエヌ・エス・コミュニケーションズ株式会社も、その一社です。今回は、小池康資代表取締役社長と管理本部 総務部の石原希和子さんに、事業への思いや今後の展望、若い世代への期待について伺いました。

また同社が協賛する高校生向けビジネスコンテスト「マイナビキャリア甲子園START」への参画背景や、次世代育成にかける思いについても聞きました。

エヌ・エス・コミュニケーションズ
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※(左)管理本部 総務部 石原希和子さん(右)小池康資代表取締役社長

金融機関向けATMシステムの設計・開発、導入後のサポートまで一貫して対応

――事業内容について教えてください。

小池社長:主に金融機関向けのATMシステムや銀行勘定系システムの開発・保守・運用を手がけています。創業以来、専門の技術者を育て上げ、業務課題を解決するためのシステム提案から設計・開発、導入後のサポートまで一貫して携わり、お客さまの事業を長期的に支えています。

――そのような事業を通じ、御社は社会の中でどのような役割を担っているのでしょうか?

小池社長:私たちは、人々の“当たり前の日常”を支える役割を担っています。金融機関のATMやサービスは、常に何の支障もなく利用できる状況でなければなりません。「何も起こらないこと」が評価される世界ですので、表立って目立つ仕事ではありませんが、大きな社会的責任が伴います。

――社会的な責任が大きい事業を行ううえで大切にしていることは何ですか?

小池社長:それは「信頼」です。会社を創業して24年目ですが、私自身は大学を卒業してから40年以上、この仕事に携わった経験から、信頼を得られているのではないかと自負しています。「この会社なら安心して任せられる」。そう思っていただけることを何より大切にしています。

――お客さまと長く信頼関係を築くため、心がけていることはありますか?

小池社長:品質に重きを置いて仕事をすることを徹底するのはもちろん、お客さまの立場に立って考えるようにしています。ご要望をそのまま形にするだけではなく、本当に解決したい課題は何かを丁寧にヒアリングし、最適な改善案を提案することもあります。あと、お客さまと積極的にコミュニケーションを取るようにしていますね。定期的に食事会やレクリエーションの機会を設け、親睦を深めています。お客さまに寄り添い、伴走することが、長年にわたる信頼関係につながっていると考えています。

――これまでの取り組みの中で、社会やお客さまへの貢献を実感したエピソードがあれば教えてください。

小池社長:大規模なシステム統合や機能拡張をやり遂げた後、実際に街中で動いているのを見かけると、やはり達成感を感じますね。

石原さん:お客さまから「安心して運用できています」「特にトラブルなく、サービスを提供できています」といった言葉をいただくと、社会を支えている実感が湧きます。

金融インフラを取り巻く環境は転換期に。それでも変わらない想いとは

――金融インフラを取り巻く環境は今後どのように変化していくと思われますか?

小池社長:転換期を迎えていることは間違いありません。すでにキャッシュレス決済の普及により現金を使うシーンが減ってきていますが、その流れは今後も加速していくでしょう。また近年話題に上がりやすいサイバーセキュリティへの対応や、災害時にも安定してサービスを提供できる仕組みがますます求められるため、高い品質と安全性を両立させることがより重要になっていくと考えています。

――そのような流れを受けて、御社は今後どのような役割を果たしていきたいですか?

小池社長:金融インフラを支える企業として、世の中の変化に対応しつつも、これからも人々が安心して金融サービスを受けられる社会づくりに貢献していくことは何ら変わりありません。長年培ってきた金融システムに関する知見に、AIやクラウドといった新しい技術を組み合わせ、お客さまの課題解決と社会の発展を支える存在であり続けたいですね。そのためにも、人材育成にも力を入れていきたいと考えています。お客さまの課題を深く理解し、新しい技術を柔軟に取り入れながら最適な提案ができる人材を育てることが、激変する社会への価値提供には欠かせません。

仕事は楽しく! 全員でカバーしながら若手社員を育成

――これからの社会で求められる人物像について、どのようにお考えですか?

小池社長:AIなどの新しい知識に関心を持ち、柔軟に取り入れようとする姿勢は大切です。ただ、必ずしも最初からその分野に精通している必要はありません。それ以上に大切なのは、わからないことを自分から質問したり、相手の意図を丁寧にくみ取ったりしながら、お客さまやチームメンバーと信頼関係を築いていく力です。課題を伺う相手も、一緒に働く仲間も、どちらも“人”ですから。

――若い世代に対して、どのような期待をお持ちですか?

小池社長:若い世代ならではの柔軟な発想や新しい視点に期待を寄せています。これまでのやり方を踏襲することも必要ですが、それにとらわれ過ぎずアレンジして、新しい価値を生み出してほしいと考えています。

――入社後の研修やOJTなど、人材育成の仕組みについて教えてください。

石原さん:入社後は3カ月にわたるプログラミングの基礎講習があり、その後、配属先でのOJTを中心に実践的なスキルを習得していきます。実際の業務では、先輩社員がサポート役となり、一つひとつの仕事を一緒に進めながら経験を積んでいくため、安心して成長できる環境が整っています。

小池社長:基本情報技術者試験(FE)や応用情報技術者試験(AP)などの情報処理の資格取得を支援していますし、今後は新卒入社の若手社員に対するフォローも手厚くしていく予定です。今は“失敗が許されない”風潮が広がっていますが、ミスも成長の糧になるため、組織全体で支えながら若手社員を育てていきたいと考えています。

――若手社員の成長を示す具体的なエピソードはありますか?

小池社長:入社当初は先輩の指示を受けながら開発業務に携わっていた社員が、数年後には開発プロジェクトの中心メンバーとしてお客さまとの打ち合わせを担い、自ら課題を整理して提案できるまでに成長した事例が多々あります。お客さまと親密そうに話す若手社員の姿を見ると「ここまで信頼関係を築けるようになったのか」と微笑ましくなりますね。

――ちなみに、御社はどのような社風なのでしょうか?

小池社長:「楽しく仕事しよう」という理念を掲げています。納期が迫ったり、思わぬトラブルに直面したりと、大変な場面もありますが、そんなときこそ仲間と協力しながら前向きに仕事を楽しむ気持ちが、困難を乗り越える力になると考えています。

石原さん:私も2年前に中途入社しましたが、毎日楽しく仕事ができています。意見を言いやすく、悩みも相談しやすい雰囲気ですね。

小池社長:仕事中は上司と部下、先輩と後輩という関係性ができてしまうものですが、なるべく上下関係は作りたくないというのが私の考えです。勤務が終われば、互いにフラットな関係で会話できる会社が理想です。

――若手人材への期待を持つ御社ですが、マイナビキャリア甲子園STARTにも協賛されていますね。マイナビキャリア甲子園STARTに協賛された背景をお聞かせください。

小池社長:まずは、私たちのように社会を裏から支える企業がたくさんあることを知ってほしいという想いがあります。そのうえで、社会と自分とのつながりを考えていただきたいですね。マイナビキャリア甲子園STARTを通じて、「社会の役に立つ仕事をしてみたい」「新しいことに挑戦してみたい」という前向きな気持ちを育んでもらえれば、とてもうれしく思います。

「安心して利用できる社会インフラを支える」という使命を大切に

――会社として目指している姿やビジョンについて教えてください。

小池社長:これからも「安心して利用できる社会インフラを支える」という使命を大切にしながら、お客さまに信頼される企業であり続けたいと考えています。そのためにも、社員一人ひとりが成長し続けられる環境をつくり、人と技術の両面から企業としての価値を高めていきたいです。

――最後に、読者に向けてメッセージをお願いいたします。

小池社長:私たちの仕事は、普段はあまり目立つものではありません。しかし、人々が何気なく利用しているATMや金融サービスを支えていることに、大きな誇りを持っています。私自身も文系出身ですので、文系か理系かは関係ありません。「人の役に立つ仕事がしたい」「新しいことを学びながら成長したい」という気持ちを持っているのであれば、魅力のある仕事だと思います。これからの社会を支えるシステムづくりに挑戦していただける方と出会えることを楽しみにしています。

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「マイナビキャリア甲子園START」
に注目!

「マイナビキャリア甲子園START」は、大企業から提示されるテーマに対して高校生がチームで挑戦する、国内最大級の高校生向けビジネスコンテストです。学校単位での応募に加え、高校生個人による応募も可能。異なる学校の生徒同士でチームを組むこともできます。高校生が仲間とともに課題解決に取り組み、ビジネスの視点から地域や社会の未来を考える実践的な学びの場となっています。

※エントリー期間は終了しています

【東海大会の開催概要】

マイナビキャリア甲子園STARTの東海大会は、2026年8月30日(日)に開催されます。書類審査および動画審査を通過したチームの中から決勝大会進出を果たした6チームがプレゼンテーションを行い、総合優勝チームを決定します。大会の模様はインターネットでライブ配信(生中継)されるほか、後日テレビでも放映される予定です。

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