アクション系、シューティング系のジャンルを楽しむ人にとって重要なのは、やはり「勝つこと」だ。もちろん楽しむことも欠かせないが、勝利して次のステージへ進んでこそ、その面白さはより実感できるもの。だからこそPC環境にはこだわり、ハイスペックなPCを用意するし、ほんのわずかな差が勝敗を分けるからこそ、モニターにも妥協したくない――そんなプレイヤーは多いはずだ。

ここで紹介する「LG UltraGear AI 32GX870B-B(以下、32GX870B-B)」は、LGが誇る最新の第4世代有機ELパネル「タンデムOLED」を搭載。応答速度にフレームレート、明暗部の階調表現、音場の再現に至るまで、徹底した設計がされている。勝つための要素を追及して開発されたゲーミングモニターといえるいいだろう。

そんな32GX870B-Bがどのような意図で開発されたのか、そして多くのゲーマーから支持されているLGの高い技術力について、実際にその映像と音を体験してみよう。

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次世代パネル「タンデムOLED」とは

32GX870B-B最大の特徴は、最新・第4世代有機EL(OLED)パネル「タンデムOLED」の採用だ。

注目すべきは発光層だ。従来のLG製OLEDパネルは、白色を発光させるOLED層にRGBカラーフィルターを組み合わせてフルカラーを表現していたが、最新のタンデムOLEDでは発光層を2つ重ね、黄色の発光層を赤と緑に分離した計4層で構成される。これにより光量が大幅に増え、精緻な色表現が可能になった。HDR映像を特長づける眼に刺さるような陽光もそれを反射する金属の光も、ピーク感を出しながら鮮明に描写できる。

ダイナミックレンジの拡大も、タンデムOLEDのメリットだ。発光量を緻密に制御できるから、OLEDならではの完全な黒も、暗闇に潜む敵キャラクターの微妙な皮膚の凹凸も、グラデーション感を失わずに描写する。簡単に言えば、より明るくコントラストに優れたOLEDへと進化した技術だ。

勝敗を左右する圧倒的スペック

ゲーミングモニターにおいて、応答速度に優れるOLEDタイプを選ぶことは、コンマ1秒以下のタイミングを競うゲーマーにとって常識だが、このタンデムOLEDはトップクラスと呼ぶにふさわしいスペックを備えている。

解像度3,840x2,160(4K)ピクセルはもちろん、応答速度0.03ms(GTG)、リフレッシュレートは4K@240Hz/フルHD@480Hzに切り替え(Dual Mode)可能という刮目のスペックを装備。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    フルHDでもAI Upscalingをオンにすれば、4K並の緻密さで480Hz表示できる

表示サイズをeスポーツ大会で広く採用されている24.5インチ(27インチも可)にも切り替えできるから、31.5インチという画面サイズに縛られない。また速度が重要なゲームは24.5インチのフルHD@480Hzで表示させつつ、美しい世界観のゲームは31.5インチ4Kの壮大かつ美麗な画面で表示できるので、あらゆるゲームを高いレベルで楽しめる点も魅力だ。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    Dual Modeは「全画面」と「16:9 27'」、「16:9 24.5'」の3種類から選択できる

描画の細かさを示す画素密度は140PPI、肉眼では個々の画素を識別できないほど緻密だから、背景に奥行きを感じさせるなどゲーム画面にリアリティを添える。テキスト表示も明瞭だから、PCモニターとして文書作成に使うなど実用性にも長けている。

細部まで徹底した設計も伺える。フレームバッファを通さず映像を画面に出力することで遅延を最小限に抑える「DASモード」、闇に潜むターゲットを発見しやすくする「ブラックスタビライザー」、ターゲットポイントを画面中央に表示し射撃精度を高める「クロスヘア」は、まさに"勝ち“にこだわった工夫だ。

空間に溶け込むデザインと高い実用性

デザイン面では、直線を基調とした落ち着きのあるフォルムが特徴の「Unity Design」を採用。パーツ同士の一体感や配置のバランスにも配慮され、洗練された佇まいだ。背面には六角形モチーフの「Hexagon Lighting」を備え、さりげないアクセントがありつつ、全体としてはスッキリとした外観にまとめられている。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    背面には雰囲気に合わせ色が変えられるアンビエントライトを装備

いかにもゲーミングデバイス特有の過剰な主張を抑え、居住空間やインテリアに馴染みやすいモニターに仕上げられているのも好印象だ。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    4K/140 PPIの緻密さだから表計算やイラスト作成などPCの作業もこなせる

実用面を大きく左右する多機能スタンドも使い勝手がいい。高さ、チルト、スイベルといった細かな調整機能に対応しており、自分好みの位置、角度にスムーズにセットできる。仕事での集中時とプライベートでのリラックス時で高さや角度を使い分けるなど、多様なライフスタイルに合わせた使い方が可能だ。

なにより、パネル業界を長年リードしてきたというLGの歴史が、本製品への信頼を裏打ちしている。同社は、大型の有機ELテレビをグローバルで2013年、日本では2015年に発売して以降、有機ELテレビのパイオニアとして、13年連続で有機ELテレビ世界出荷台数シェアNo.1※1を獲得。また、有機ELモニター分野でも、2025年に国内有機ELモニター出荷台数でNo.1※2を達成するなど、国内外の両市場で高い支持を得ている。

※1 Omdia 2013年~2025年の世界出荷台数

※2 IDC調べ 2025年出荷台数

有機ELパネルにおける先駆者としてのその実力と、積み重ねられてきた技術的な知見は、32GX870B-Bにも惜しみなく反映されている。大手メーカーならではの品質とサポート体制は、ユーザーにとって大きな安心感と言えるだろう。

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実際のプレイでどう感じるか

32GX870B-Bのゲーミングモニターとしての実力は、ゲーミングPCをHDMI接続した直後から明らかになる。壁紙のコントラスト、何も描画情報のない純黒部分と色が付いた部分の差が明確なのだ。液晶モニターでは、光漏れにより生じる輪郭のぼやけ(ハロ)を完全になくすことは難しいが、画素単位で発光/消灯するOLEDモニターでは基本的にハロが生じない。

そしてゲームが始まると、今度はタンデムOLEDの素性が見えてくる。一言で言えば「金属表現のリアリティ」、実世界で太陽の反射光から感じる眩しさが、深みを帯びた色が、画面に現れるキャラクターの刀や銃から感じられる。単に明るいのではなく、刺激を伴う「ピーク感」で、これはHDRを得意とするタンデムOLEDらしさといえる。

特筆すべきは、キャラクターの動きの滑らかさ。32GX870B-BのDual Mode(最大リフレッシュレートを4K/3,840×2,160ピクセル時で240Hz、フルHD/1,920×1,080ピクセル時で480Hzに切り替え)により、残像はほぼ感じられないレベル。射撃時のごく微妙なタイミングも感覚で把握できる、そう感じさせる動きだ。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    FFXVベンチマークは最大240Hzで4Kネイティブ(3,840x2,160)出力できる

※本テストは『ファイナルファンタジーXV』のベンチマークソフトを使用し、マイナビ独自の環境で計測した結果です。結果は参考値でありスクウェア・エニックスが保証するものではありません

32GX870B-Bの応答速度は0.03ms(GTG)、そもそも遅延は感じにくいが、DASモードの効果も加わり、遅延はほとんど意識できないレベルだ。レーシングゲームにおけるブレーキタイミングのように、わずかな遅延が勝敗を左右する場面では重要なポイントだ。

暗部階調の描写も、タンデムOLEDの得意とするところ。たとえば薄暗い森を彷徨うシーンなどでは、ディテールが精緻に描かれるから闇に潜む敵のわずかな動きを感知しやすいし、背景の木々のリアリティも増す。ブラックスタビライザーの効果で索敵も捗るというものだ。しかし、その次の瞬間には闇に眩い閃光が走る、という激しいコントラストが発生するから、ただ暗闇の描写が得意であればいいというものではない。一度この最新世代のタンデムOLEDを体験してしまうと、以前の環境に戻れないというのが正直な感想だ。

映像だけではない、没入感を高めるAI機能

タンデムOLEDは32GX870B-Bというゲーミングモニターにおける最大のアドバンテージだが、勝つためにはそれだけでは足りない。いわゆる周辺機能や音響システム、スタンドの可動域といったモニターとしての総力を結集することが、より没入感を高めてくれるのだ。

ステレオスピーカーを内蔵することは、32GX870B-Bの特徴のひとつ。画面下部に下へ向けて取り付けられた7W+7Wのフルレンジユニットは、その薄い筐体からは想像できないほど豊かな音を展開する。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    AI Soundをオンにすると画面から音が聞こえるよう設計されたスピーカー。ヘッドホン端子も装備

効果音やBGMを分離して最適化するLG独自の「AI Sound」機能は、オフのときは机で音が反射することを計算に入れた設計なりの音だが、ひとたびオンにすると画面から音が出ているような、画面サイズを超えて音場が広がるような印象に一変する。スピーカー非搭載のゲーミングモニターは少なくないが、この音を体験すればあるほうがいいことを実感できることだろう。カーレースやオープンワールドといった音の広がり・臨場感が重要なゲームタイトルはもちろんのこと、足音で敵の接近を知ったり攻撃のタイミングを音で測ったりするアクションRPGにも効果的だ。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    サウンド出力はヘッドホンと内蔵スピーカーで選択できる

AIといえば、低解像度のコンテンツを4K解像度に向上させる「AI Upscaling」も効果的だ。映像出力はフルHDがMAXのゲーム機でオンにしたところ、それ以前の少しぼやけていた画面がクリアに。画面の隅々を見回すと、風にそよめく草の動きが自然になり、文字の周囲のギザギザ(ジャギー)がすっきりしている。時刻やWi-Fiピクトですら、4Kネイティブ入力のように鮮明だ。少し前の家庭用ゲーム機でも遊びたい、用意したストリーミングデバイスでYouTubeの低解像度コンテンツを鑑賞したい、といった場面で大いに役立つことだろう。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    AI Upscalingがオンのとき(左)とオフ(右)のとき

ゲームはその世界観や制作者の意図によって最適な色味・コントラストが異なるものだが、それもAIに任せるといい。「AI Scene Optimization」を有効にすれば、そのときプレイしているコンテンツを認識して表示を最適化してくれるのだ。効果がわかりやすいのはダーク系アクションRPG。暗部階調表現がわかりやすいようコントラストを自動調整してくれるから、暗闇に潜む敵を見分けやすくなる。好みはあるかもしれないが、筆者的には常時オンをおすすめする。

そして、サイズ感もポイント。32インチで4辺フレームレス設計だから見た目はすっきり、スタンドも5角形で安定性がある割に設置スペースが少ないから設置しやすい。110mmの高さ調整に加え、前:-8゚~後:15゚のチルト(縦角度調整)、左右30゚のスイベル(横角度調整)、右90゚回転のピボットに対応するから、着座位置に応じて画面配置できるところもいい。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    使い方に合わせて縦にも横にも動かせる

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    スタンドは110mmの高さ調整に対応

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    左右30゚のスイベル(横角度調整)に対応

ゲーム用途にとどまらない使い道

32GX870B-Bは、まさに勝つために作られたゲーミングモニター。高輝度・高コントラストのタンデムOLEDは、その暗部階調表現の巧みさで暗闇に潜む敵を描き出し、4K時最大240Hz、フルHD時最大480Hzというリフレッシュレートの高さでとっさのエイムやキャラクターの操作感が向上する。AI Upscalingなど周辺機能も充実し、"ともに戦える"モニターといえる。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    AI Upscalingをオンにすると、解像度フルHD以下の映像が4Kネイティブ並に

32インチ/4Kで140PPIという画素密度の高さもあり、PCを接続し表計算や映像処理に利用してもいいだろう。HDMIx2、DisplayPortx1、USB Type-Cx1(USB PD 90W)といった入力端子に加え、ステレオスピーカーも内蔵だから、ストリーミングデバイスを接続し映画などの映像を楽しむのにもいいだろう。ゲーム以外にも余裕で対応できる守備範囲の広さも、この32GX870B-Bの魅力だ。

  • UltraGear evo AI 39GX950B-B

    入力端子はHDMIx2、DisplayPort×1、USB Type-Cx1(USB PD 90W)、出力端子はUSBダウンストリーム(USB 3.0)x2、ヘッドホン(ヘッドホン出力+マイク入力)を備える

LGだからこそ実現できるクオリティ

LGは世界でも数少ないOLEDパネルメーカーであり、最新技術を備えた製品を他メーカーに先駆け、市場に届けられるという大きなアドバンテージを持つ。タンデムOLEDパネルを始めとするOLEDパネルは、LG製はもちろん、多くのテレビメーカーのOLEDテレビに採用されている。「OLEDといえばLG」であり、それはOLEDゲーミングモニターでも同様だ。

そのうえ、LGはゲーミングモニターに積極的で、DASモードやブラックスタビライザーのようなOLEDパネルとは直接関係ない支援機能も開発している。これからもゲーミングモニターへのコミットは続くはずで、その意味でも安心して選べる1台といえるだろう。

最新のタンデムOLEDパネルによる圧倒的な描画性能、そして豊富な支援機能。32GX870B-Bは、ゲームも仕事も妥協したくないユーザーに適した、充実のゲーミングモニターだ。

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