地方での若者の減少が進んでいる昨今、今の大学生が就職先を考えるとき、「地元企業で働く」という選択肢はどう映っているのでしょうか。福岡県出身、福岡県外の九州出身、都市部出身の大学生・大学院生305名に、地元就職へのリアルな声を聞いてみました。

今回はその結果を紹介しつつ、福岡を拠点に医療関連事業・経営支援関連・不動産関連事業を通じて、地元の生活インフラを支える株式会社麻生の管理本部長・O.Oさんと、人事部・Y.Tさんにインタビューを実施。地元企業で働くことで得られる経験についてお話を伺いました。

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学生305名に聞いた「福岡就職」のイメージは?

学生305名に聞いた「福岡就職」のイメージは?

アンケートには、福岡県出身の大学生80名、福岡県外の九州出身の大学生89名、都市部(首都圏・関西など)出身の大学生136名、計305名から回答が寄せられました。その結果、明らかになったのは、出身地によって「福岡での就職」に対する関心や思いが大きく異なることです。

卒業後の就職先について、福岡県内出身者では「福岡で働きたい」が71.3%と圧倒的な多数を占めました。一方、福岡県外の九州出身者では24.7%、都市部出身者では4.4%にとどまっています。福岡県内では地元就職の傾向が強い一方で、同じ九州でも福岡県外出身者では希望者が4分の1程度にまで下がり、都市部では福岡が就職地の選択肢として視野に入りにくい傾向がうかがえます。

福岡での就職を選びにくい理由を尋ねると、都市部出身者では「福岡で働くイメージが湧かない」が52.2%と突出していました。一方、福岡県内出身者では「希望する職種・業界が少なそう」が37.5%で最多であり、福岡県外の九州出身者ではこれら二つの回答が並んで上位に挙がっています。都市部の学生にとっては情報やイメージの不足が壁になっており、地元学生にとっては選択肢の幅への不安がハードルになっているようです。

また、就職先を選ぶ際に重視するポイントを尋ねた質問では、出身地にかかわらず「仕事内容」「給与・待遇」「働き方(時間・柔軟性)」「成長・スキルアップ」の4項目が上位に並びました。希望する仕事ができればいい、給与が良ければいい、というのではなく、複数の観点から就職先を検討する学生が多いようです。

では、そうした地元企業に対して、学生は何を求めているのでしょうか。アンケートによると、「医療・教育など生活インフラを支える」「地域経済を長期的に安定させる」「雇用を生み出す」の3つの項目が上位に挙がりました。特に福岡県内出身者では「生活インフラ」が30.8%、都市部出身者では「地域経済の安定」が30.9%と最多でした。求める役割には多少の違いがあるものの、生活の基盤を長く支えてくれることへの期待は出身地を問わず共通しているようです。

地元就職に関心を持つ学生は決して少なくありません。ただ、自分が福岡で働く姿や、地元企業で築けるキャリアのイメージが、まだ十分に見えていないことがアンケートからわかります。

そこで、地元企業における働き方、成長機会やキャリアなどの実態について、福岡を拠点に事業を展開する株式会社麻生のO.OさんとY.Tさんに伺っていきましょう。

株式会社麻生とは? 150年以上、福岡を支えてきた地元企業

株式会社麻生とは? 150年以上、福岡を支えてきた地元企業

今回お話を聞いた方
O.Oさん

株式会社麻生 上席執行役員 管理本部長。入社40年目、経理財務領域で34年のキャリアを持ち、2025年7月より現職。

Y.Tさん

株式会社麻生 人事部。2023年入社。現在4年目で、労務管理や制度改正を担当。

――株式会社麻生はどのような事業を手がけている会社でしょうか。

O.Oさん
株式会社麻生は、福岡県を基盤とする麻生グループの中核企業であり、1872年の創業から150年以上の歴史があります。3つの事業が柱となります。1つ目の事業は、筑豊地区の飯塚病院を中核とする医療の経営に加え、日本全国の病院に向けたコンサルティングを行う医療関連事業です。2つ目は、麻生グループには2025年4月1日現在、126の法人があり、麻生グループ各社の経営を多角的に支援する経営支援機能。強いガバナンスを効かせるというよりも、各社の自主性を前提にしながら、情報共有や投融資案件等の審議を行う立場です。そして3つ目は、麻生グループが国内外に保有する不動産(土地や建物)を維持管理する不動産関連事業です。

――お二人が入社を決めた理由を教えてください。

O.Oさん
私が入社したのは40年前で、当時はまだ「麻生セメント」という社名でした。情報も今ほど多くない時代だったこともあり、事業内容を細かく調べて選んだというより、「地元で働きたい」という気持ちで入社したんです。人事の方も人柄が良く、面接では「純朴なところがいいね」と言っていただいたのを覚えています。 ※2001年 麻生セメント株式会社による株式会社麻生への改称に伴い、セメント事業を麻生セメント株式会社に分社。

Y.Tさん
私は2023年入社で、現在4年目です。もともと東京で働くことも考えていたのですが、就活で行ってみると人の多さに圧倒されてしまって……。福岡出身ですし、福岡で暮らしにくさを感じたこともなかったので、地元で働こうと思って会社を探し始めたんです。株式会社麻生を知ったのは合同説明会でした。グループ全体の規模の大きさに惹かれたこと、そして最終面接で社長と話した際に、柔軟で生産性の高い働き方について真剣に考えている姿が印象に残り、入社を決めました。

フラットな社風と、働き方を支える制度が麻生の魅力

フラットな社風と、働き方を支える制度が麻生の魅力

――実際に働いてみて、麻生らしさを感じるのはどんなところですか。

1つは、社内の人たちとの距離の近さでしょうか。古くからの家族的なつながりの名残があって、役職で呼び合わない文化も根付いています。20年ほど前に「さん付け運動」が社内で行われて以来、役員クラスでも普段は「さん」付けが当たり前です。働き方改革で各社がフラット化を進めるより前から、自然とそうなっていた感覚がありますね。

フレンドリーさは本当にそうだと思います。先輩や上司に対して相談しにくいと感じたことはなく、話しやすい環境です。ただ、仕事においては若手であってもしっかり意見を出すことを求められますので、甘えではなくメリハリのある関係です。

――お二人は仕事にどんなやりがいを感じていますか。

私は経理財務領域に34年間、身を置いてきました。2001年にセメント事業を分社化した時期は、会社として資金繰りも含めて厳しい局面もあったのですが、この10数年は金融環境にも恵まれて、比較的前向きな投資ができる状況です。投資における資金調達の業務に関わるのは、大きな責任もありますが、同時に手応えややりがいも感じていました。

私が入社した2023年からは、給与もベースアップが続いています。そんななか、人事部として社員の皆さんに向けた制度改正に関わる機会が多くあるのは、大きなやりがいですね。会社の長い歴史において、変化するべきものは積極的に変えていくフェーズに入っているところに面白さを感じています。

――アンケートで学生が特に重視していたのが、「給与・待遇」「働き方」「成長・スキルアップ」でした。率直にどう思われますか。

給与・待遇や働き方へのこだわりは、当然のことだと思います。一方で「成長」については、会社として環境や機会を整えることはできますが、それを自分のものにできるかは本人の取り組み方次第、という見方も私自身は持っています。株式会社麻生でも、この3年ほどで待遇面の制度は大きく見直されました。4年連続ベースアップし、住宅手当は入社から26歳まで月3万円、その後も段階的に減額はされますが、定年まで支給が続きます。奨学金返済支援は月2万円、家族手当・子女扶養加算に加えて、若手の資格取得を支援する成長支援手当も整備しています。

働き方については、株式会社麻生の勤務時間は9時〜17時45分、年間休日は125日(飯塚病院勤務除く)です。時差出勤・時短勤務や時間年休も導入済みで、育児・介護をしながらでも柔軟に働けます。さらに柔軟な働き方についても、今後検討が進みます。また、企業型確定拠出年金も3年前から始めました。会社負担については月額上限5万5,000円まで段階的に引き上げていきます。長期的に見て、退職金とは別の資産形成につながると考えています。

働く場所を選ぶことは、生活する場所を選ぶこと

働く場所を選ぶことは、生活する場所を選ぶこと

――アンケートでは、都市部の学生から「福岡で働くイメージが湧かない」、地元の学生からは「成長機会やキャリアの幅が狭そう」という声も挙がりました。どう感じられますか。

就職する場所については、「働く場所」というよりも、「生活する場所」として選ぶことが大切だと思っています。福岡は、都市機能と自然のバランスがよく、食べ物は美味しくて物価も抑えめで、交通の利便性も高い地域です。私が経理財務の仕事をしてきた中で、取引のあるメガバンクからこちらに赴任されてきた方を数十名見送ってきましたが、皆さんすっかり福岡ファンになって帰られます(笑)。

福岡って、働きやすくて過ごしやすい「暮らしの街」なんですよね。ただ、それって住んでみないと分からない魅力なんです。学生さんが「イメージが湧かない」というのはある意味で自然だと思います。一方で、成長機会やキャリアについて、当社は「いかに短い時間で成果を出すか」を重視する社長の考え方が社内に浸透していますので、首都圏でなくても成長できる環境はあると感じています。

充実した研修と学びの機会で、社員の成長を支える

充実した研修と学びの機会で、社員の成長を支える

――「キャリアの幅」という点では、どのような経験が得られますか。

麻生グループには126の法人があります(2025年4月1日現在)。特に株式会社麻生の社員は、グループ法人のみなさんと一緒に仕事をしたり、コミュニケーションを取ったりすることが多いため、様々な業界・業種の人たちと触れ合い、見識を広げながら成長する機会が多いと思います。

成長機会という意味では、麻生グループの研修制度もおすすめしたいですね。現在は、「階層別研修」、1年目・3年目・7年目の「グループ合同研修」、年度ごとのテーマに合わせた「目的別研修」、社員が自由に選ぶ「カフェテリア研修」の4本柱に、今年から「ランダム研修」が加わりました。社員がサイコロを振り、出た目に応じて心理学や文化人類学、宇宙工学、哲学といった、自分では普段選ばない分野をランダムで学べる研修です。これは、“社員が意図しない偶発的な学びを得る機会を作る”ことを目的に新しく取り入れた研修プログラムです。

――ほかに、社員の成長を支える取り組みはありますか。

会社として力を入れているのが、英語学習の支援です。麻生グループとしてグローバルシティズン(※1)教育に力を入れています。英語は、ボーダレスに活躍するための基盤となるスキルであり、社員一人ひとりのキャリアと人生の可能性を広げる重要な要素だと考えています。その取り組みの一環として、麻生グループでは希望者を対象に、英語のオンライン教材やWebセミナーを無料で提供しています(※2)。英語に「自ら主体的に」向き合い、学び続けることで、世界を舞台に価値を発揮できる人材へ成長してほしい――そんな想いをこの支援に込めています。
※1 地球社会の一員としての意識を高め、広い視野を持ち、自分の意見を持って相手に伝える能力を育成する考え方
※2 規定のカリキュラムを修了できなかった場合は自己負担となります

――若手が成長できる経験として、ほかにはどんなものがあるでしょうか。

麻生グループ法人のなかには、規模の小さい会社もあります。そうした会社の経理、人事、総務といった管理機能を株式会社麻生で受託していて、若手のうちから決算や税務申告、給与計算、株主総会の準備といった業務を一人で回す経験を積めます。これは当社ならではの魅力ですね。

――地域に根ざした事業を長く続けてこられた会社として、「地域を支えている」「地域課題に向き合っている」という実感を持つ瞬間はありますか?

飯塚病院は筑豊地区で中核的な役割を担ってきた病院ですし、株式会社麻生としてしっかり利益を上げて納税し、雇用を継続していくこと自体が1つの地域貢献のかたちだと考えています。地域課題に対しては、自治体が主導するのが本来のあり方です。私たち民間企業はそこに技術やノウハウを提供するなどして協力していくのが、現実的な関わり方だと思います。

街を歩いていても、麻生グループの広告を目にする機会が多くて、それだけでも「地域に根ざしている会社なんだな」と感じますね。医療や教育といった生活インフラを長期的に支えている会社で働いていると、地元で働く意義を実感します。自分が生まれ育った土地に貢献できる仕事というのは、やはり特別です。

大切なのはガッツと謙虚さ、視野の広さとバランス感覚

大切なのはガッツと謙虚さ、視野の広さとバランス感覚

――麻生ではどのような人が活躍していますか。

「活躍するのはこのタイプ」とは決めつけられないと思っています。ただ、あえて挙げるなら、元気があって人の話に耳を傾ける謙虚さを併せ持つ人、でしょうか。ガッツと謙虚さ、その両方です。

私が感じるのは「視野の広さ」と「バランス感覚」です。長い歴史の会社ですので、どこを変えて、どこを守るかが、常に問われているように感じます。その中で、いろいろなものを素直に吸収して判断していける人が活躍している印象です。

――では最後に、地元就職や福岡就職に迷っている学生へ、メッセージをお願いします。

就職活動は大変ですが、未来のことや普段知らなかった会社のことを考えられる、貴重な機会だったと今では思います。不安でも一歩踏み出してみると、意外と何とかなるものです。視野を広く持って見ていただきたいです。

「まずは自分の目で見てほしい」という一言に尽きます。記事を読んで気になった方は、採用マイページからエントリーして、ぜひ実際に麻生を訪ねてみてください。

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地元就職が気になったら、まずは知るところから

地元就職が気になったら、まずは知るところから

今回のアンケートから見えたのは、地元就職への関心がないということではなく、福岡から距離のある層ほど企業の実態や働く姿がイメージしにくい、という現状でした。

株式会社麻生へのインタビューを通して、同社が展開する事業や、待遇・働き方、成長機会やキャリアの可能性などが伝わったのではないでしょうか。気になった方は、ぜひWebページをチェックしてみましょう!

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「マイナビキャリア甲子園START」参加高校生を募集中!

「マイナビキャリア甲子園START」
参加高校生を募集中!

「マイナビキャリア甲子園START」は、全国の高校生が地域から挑戦する探究型プログラムです。第1回となる今回は、東海大会と九州大会の2エリアで開催。テーマは「地元企業のこれまでの取り組みを参考に、地域課題を解決するビジネスモデルを考えよ!」。麻生グループは、九州大会に冠協賛として参画しています。150年以上にわたり、地域とともに歩み、「今、この地域に本当に必要なものは何か」を考え続けてきた麻生グループが、次世代を担う高校生の挑戦を応援します。

  • スケジュール:プレエントリー受付中/本エントリー・書類審査:6月26日(金)締切/動画審査:7月24日(金)締切/九州大会決勝:2026年9月6日(日)
  • 応募資格:決勝大会当日、高等学校(高等専門学校等を含む)に在学中の方。2〜4名のチームでの参加。参加費無料

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「就職観・福岡就職に対する意識調査アンケート」
調査時期:2026年4月
調査対象:大学生・大学院生
調査数:305人
調査方法:インターネットログイン式アンケート

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