カシオ計算機(以下、カシオ)といえば、誰もが思い浮かべるのはそのユニークな製品群でしょう。G-SHOCKをはじめ、他社には真似のできない唯一無二の製品は、世界中に多くのカシオファンを生み出してきました。そんな"カシオらしさ"の源泉とも言えるのが、挑戦を後押しする組織文化と人材戦略です。同社の人事を統括する執行役員の小林康裕氏と、人事部 人事企画グループ グループマネジャーの宇都宮亮氏に、カシオとはどんな組織文化を持つ企業なのか、今後どのような組織を目指すのかお話を伺いました。
唯一無二の製品を生み出してきたカシオの組織文化とは
――
まずはお二方のご経歴から伺います。
小林氏:1989年にソニーに入社し、ボッシュ、レゾナックを経て、2023年にカシオに入社しました。一貫して人事領域で仕事をしてきたこともあり、カシオでも執行役員として人事を担当しています。
宇都宮氏:私は新卒でカシオに入社しました。長らくデザイン部門に所属し、その後変革部門を経験して、3年ほど前から制度設計や労政、採用を中心に人事に携わっています。
――
小林さんがカシオに入社した経緯について教えてください。
小林氏:カシオの前に働いていたレゾナックには約10の事業部があり、事業部ごとに人事チームがありました。私はその人事チームのひとつに所属していて、欧米やアジアのグループ会社にいる基幹人材を含めて約1,600人のメンバーを報酬や人材育成の面からサポートしていました。そんな折、カシオの人事責任者のポジションにお声がけいただいたのです。事業部の人事責任者から、1つの企業の人事の責任を担う立場へステップアップできる点に魅力を感じ、入社を決めました。
――
カシオの社風や企業文化について、どのように感じていますか。
小林氏:入社して実感したのは、独自性を大切にするのがカシオらしさだということです。たとえば、G-SHOCKのような製品もそうですよね。唯一無二の製品を生み出せるのは、お客様の感性に訴えかける価値を尊重し、評価する企業文化があるからこそだと思います。
宇都宮氏:同感ですね。カシオでは常に「あなたは何がしたいのか?」と問いかけられます。誰かが言っていたからではなく、「自分はこう思う」「これがやりたい」と、一人称で語ることを求められるんです。
小林氏:カシオでは当たり前のことでも、他社では驚かれることは多いと思います。「一人称で語る」文化は、ものづくりだけでなく、営業やマーケティングなども含めた全社に浸透していますし、それが製品にも表れていると感じますね。お客様にも、「カシオの製品は他社とは違う"カシオらしさ"がある」と感じていただけていると思います。
――
ここ数年で、組織や企業風土にどんな変化がありましたか。
小林氏:以前のカシオと比べて変わってきたのは、過去の成功体験やしがらみにとらわれず、「自分たちのお客様はどんな人なのか」「そこにどんな製品を提供すべきなのか」の本質を考え、ますます率直に議論するようになってきたことです。部署や職種で立場は違っても、お客様に喜んでもらえる製品やサービスを届けたいという目指すところは同じ。ビジネスを最大化するという共通の目標を持って建設的な議論ができる企業風土に進化していると感じます。
――
そのような変化が起きた要因は何でしょうか。
小林氏:ビジネスを強化するための組織体制が整備され、進化していることは大きな要因だと思いますね。時計、電卓、楽器や新規事業の責任者が自分たちの色を出して事業を推進しています。
-

カシオが展開する多彩な製品群
カシオで活躍しているのは、独自性を持ちながら仕事を楽しんでいる人
――
活躍している社員に共通している特徴はありますか。
小林氏:カシオ自体の特徴でもある、独自性を大切にしている点だと思います。カシオでは、人と違った視点や発想を尊重しており、そうした思いから生まれる価値をお客様に提供できる社員は活躍していますね。
宇都宮氏:仕事を楽しんでいる人は活躍しています。仕事なので嫌なことも当然ありますが、何かを成し遂げたときの喜びや、今取り組んでいること自体を面白いと思えるかが大事です。ある役員が「楽しくなければ仕事じゃない」と言っていたのですが、そのとおりだと思います。
――
今後の事業展開を踏まえて、組織や人材面で課題に感じていることはありますか。
小林氏:これまでのカシオのビジネスはハードウェア中心でした。ただ、今後はソフトウェアを活用するビジネスの比重が従来より大きくなっていくと考えられます。また、カシオは売上の8割が海外であり、今後のソフトウェアビジネスにおいても海外展開はマストとなります。その際、グローバルビジネスのスキルに長けた人材、グローバルで活躍したいと努力する人材が欠かせません。そうした新たな事業展開に必要な人材のリソースをより強化したいと感じます。
宇都宮氏:カシオは各部署で専門性を高めながらスペシャリストや管理職を目指していくキャリアを歩む社員が多いです。そのため、異なる部署同士での連携が取りにくくなっている光景を目にすることもあります。みなさん製品への思い入れやこだわりが強いこともあり、考え方をすり合わせるのに時間がかかることもあるようです。この課題を解決するには、人の流動性を高めていくことに加えて、外部からの新しい風をいれていく事も必要だと考えています。
――
新卒・中途を問わず、入社する人に意識してほしいことはありますか。
宇都宮氏:自分のやりたいことを大事にして、突き抜けることです。採用の場面でも、「やりたいことで突き抜けてほしい」ということを伝えています。
――
入社前からやりたいことを明確に持っている必要があるのでしょうか。
小林氏:入社前から明確にやりたいことを持つのは難しい場合も多いと思います。入社後に「やりたいことで突き抜けられる」ポテンシャルを持っていることが大事です。
宇都宮氏:もともとやりたいことを明確に持っている人はもちろん歓迎ですが、カシオに入ることで自然とそうなれる部分もあると思います。何しろ、カシオでは日常的に「どんなことがやりたいの?」と聞かれますからね。そう言われ、自問自答していると自然とやりたいことが見つかったりするものです。
新規ビジネス提案、海外赴任体験――豊富な制度で社員の挑戦を後押し
――
社員のチャレンジを後押しする制度はありますか。
小林氏:たとえば新規事業提案プログラム「IBP(Idea Booster Program)」や、長期で海外に赴任する前に短期間の海外勤務を経験できる仕組みなど、さまざまな制度で社員の挑戦を支援しています。
宇都宮氏:IBPは主に開発系の部署の取り組みです。事業開発の考え方を学ぶところから始まり、何段階かのステージで審査を受けて事業化・製品化を目指すプロセスを踏みます。年次などは関係なく、やる気のある若手がチームを組んで参加している姿もよく目にします。
――
事業を提案できるだけでなく、同時に事業の作り方を学ぶことができるのは、やる気のある社員には嬉しい仕組みですね。
小林氏:そうですね。たとえば、最近だと「サ時計」もIBPから生まれた製品なんですよ。製品化まで3年くらいかかっているのですが、発案者の社員はあきらめず、食らいついて商品化にこぎつけたんです。そうしたら大反響で、あっという間にソールドアウトですからね。
宇都宮氏:仕事では、気の合う人たちだけでチームを編成できないのが普通だと思います。でも、IBPは気の合う仲間とチームで作りたいものが作れますからね。楽しいと思います。
――
人事制度についても聞かせてください。人事制度設計で大切にしている考え方はありますか。
小林氏:公平で公正な仕組みにすることです。たとえば報酬については、会社への貢献が大きい人により報いたいと思っています。また、カシオで働く社員が安心して、安全に働き、伸び伸びと個々の力を発揮できる環境を整えることも大切だと考えています。カシオは2026年も含め、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に3年連続で認定されており、女性社員の健康支援や男性社員の育休取得を積極的に推進しています。社員一人ひとりが健康を大切にしながら、自分らしく力を発揮し、前向きに仕事に取り組んでくれることを期待しています。
――
今後、カシオという会社をどのような組織にしていきたいと考えていますか。
小林氏:とにかく意思決定の早い組織ですね。挑戦することが奨励され、失敗したらすぐ軌道修正する。企業規模が大きすぎると意思決定を早めるのも簡単ではないのですが、カシオ計算機は正社員が約2,000名、海外を含めると約8,400名ぐらい。部長以上なら私は全員と話したことがあります。企業規模が大きすぎないところは、スピード感のある意思決定を進めるうえでメリットだと思います。
――
最後に読者へメッセージをお願いします。
宇都宮氏:カシオはやりたいことを実現できる会社であると同時に、やりたいことが変わっても新しい選択肢が選べる会社でもあります。強い意志を持っている人にぜひ入っていただきたいです。
小林氏:自分のやりたいことをカシオで実現する。そんな思いを持ってカシオに来ていただきたいですね。何も既存事業に自分の夢を合わせなくても構いません。IBPや海外赴任など、挑戦をサポートする仕組みがたくさんあります。カシオでぜひ新しい挑戦をしてください。
[PR]提供:カシオ計算機株式会社