パーソルグループは、男性の育児参加を後押しし、グループ全体で男性育休取得率(1日以上)100%を目指す取り組みを進めています。その一環として2023年12月に、有志コミュニティ「男性育休推進部」が発足しました。

そこで今回は、部活動を立ち上げた背景や活動内容、そしてメンバーの皆さんの育休体験談について聞きました。

<プロフィール>

金村魁(写真右)
パーソルキャリアで法人営業および営業企画を担当。パーソルの部活動である「男性育休推進部」部長。2022年1月に1ヵ月育休を取得。家族構成は妻と息子(3歳)、愛犬(6歳)。

松﨑佑哉(写真中央)
パーソルテンプスタッフで人材派遣営業を担当。2021に約6ヵ月の育休を取得。2025年に分割して合計2ヵ月の育休を取得。家族構成は妻と娘(4歳)、息子(10カ月)。

中島秀彰(写真左)
パーソルクロステクノロジーで新卒採用を担当。2020年に1ヵ月半、2024年に1ヵ月の育休を取得。家族構成は妻と長男(4歳)、長女(1歳)。

パーソルグループの有志コミュニティ「男性育休推進部」とは?

――男性育休推進部の設立背景について教えてください。

  • パーソルキャリア金村魁

    パーソルキャリア金村魁

男性育休推進部はパーソルグループの正式な事業部ではなく、有志によるコミュニティです。パーソルには「みんなの部活」という取り組みがあって、野球やフットサル、将棋のようにさまざまな趣味の部活動があるんです。男性育休推進部もそんな部活動のひとつで、現在は約40名が参加しています。

男性育休推進部が生まれたきっかけは、男性の育休が少しずつ当たり前になりつつある世の中で、情報が不足していると感じたこと。また、実際の体験談を知りたいというニーズもあると考えました。パパならではの育児の悩みを相談できる場があればということで、2023年12月に発足しました。


――具体的な活動内容を教えてください。

月に1回、オンラインミーティングを開催しています。育児は初めてのことも多く、どうしても手探りになりがち。だからこそ、同じ境遇の仲間たちに「こういうやり方はどうですか」と聞ける機会は貴重だし、大切なんです。


たとえば、以前に絵本の選び方について定例ミーティング内で皆さんに相談したことがありました。その時に中島さんから教えてもらった絵本を買ったら子どもにも大好評で、男性育休推進部があって良かったと思いましたね。


「育児パパめし」というイベントも面白かったですね。


  • 「育児パパめし」の様子

    「育児パパめし」の様子

そうですね。キッチンスタジオを借りて、料理が苦手なパパに得意なパパが料理を教えるイベントでした。

私は松﨑さんと同じテーブルで、お互い子どもを連れて参加しました。当初は親だけで料理する予定だったのですが、子どもたちが「やりたい」と言い出して。結局みんなでフォローしながら、子どもたちにも手伝ってもらいました。


当初の予定とは違っても、楽しかったから良かったです(笑)。


  • 「育児パパめし」の様子

    「育児パパめし」の様子

男性育休推進部のメンバーはみんな、子どもの「やりたい」を応援したい人たちなので、喜んで助けてくれましたね。


あとは、おむつ替えや抱っこ紐、寝かしつけのためのスクワットなどの速さや丁寧さを競い合う「育児はスポーツだ! イクジ(育児)アスロン大会」という企画を実施したこともあります。


  • 「育児はスポーツだ! イクジ(育児)アスロン大会」の様子。寝かしつけをイメージしたスクワット10回に挑戦している

    「育児はスポーツだ! イクジ(育児)アスロン大会」の様子。寝かしつけをイメージしたスクワット10回に挑戦している

育児って体力仕事ですからね。おむつ替えをしていたら、おむつのストックが切れていることに気づいて、取りにいかないといけない、でも子どもは置いていけないから抱っこして走る、みたいなこともよくあります。

そういう育児あるあるをポップに表現して、興味を持ってもらいたいと思ったんです。


育休取得に対する会社の反応は……

――皆さんの育休取得体験についてお聞きします。育休取得について会社に相談したときの反応はいかがでしたか。

育休を言い出しにくい雰囲気はまったくありませんでした。「取るんだよね」という感じでしたね。育休を取る取らないではなく、「期間はどうするか、引き継ぎはどうするか」という話からのスタートでした。

周りのメンバーも子育てをしている人が多いからか、「全然大丈夫ですよ」という雰囲気を作ってくれていました。


同じくですね。育休取得は大前提として、「育休はいつまで取る?」というポジティブな反応でした。

当時、新卒採用を担当していたので、内定者にも「育休で離れます」というメッセージを送ったのですが、すごく興味を持ってもらえたようで。内定者との良い会話のきっかけになったことを覚えています。


面白くない回答かもしれませんが(笑)、まったく同じです。「おめでとう」から始まって、期間や引き継ぎについて相談しました。

育児を経験されている方が多いオフィスなので育休取得に向けて前向きに応援をしていただくことの方が多かったです。


――育休を取得するにあたり、工夫したことはありますか。

妻が妊娠してから、お客様への引き継ぎを早い段階から行なったことですね。育休って、取得期間の前から徐々に始まっている気がしました。妻の体調や入院の状況に合わせて、男性側も少しずつ育休モードにシフトしていかなければいけません。そうした状況をしっかりとお客様に説明して、「このタイミングから徐々に離れますが、人間的にパワーアップして戻ってくるので楽しみにしていてください」とお伝えしました。

その後、復職してからは顧客商談の予定をいつもの倍近く入れて、業務から離れていた遅れを早期に取り戻せるようにしました。


  • パーソルクロステクノロジー中島秀彰

    パーソルクロステクノロジー中島秀彰

タスクの整理が重要だと思いますね。女性は妊娠期間の約10ヵ月で母親になる準備ができていきますが、男性は育休を取っても何をしていいかわからないことも多いです。

私の場合は、妻と話し合って産前産後のタスク整理をして、私がやるべき育休期間中の家族の食事づくりや保活などのタスクリストを何とか準備をしました。それでも追加タスクが発生したり、想定外の事態が起こったりして……。なので、男性も育休前にしっかりとタスクを洗い出しておくことをおすすめします。


チームメンバーとのコミュニケーションは大事ですよね。それぞれの家庭に事情があるので難しいところですが、できるだけ早く相談して、育休前後の対応を決めておくべきだと思います。


メンバーへの配慮は必要ですよね。「権利だから取ります」で終わらせるのではなく、自分がいなくてもしっかりと仕事が回る状態を作っておく必要があります。物理的に一人減るわけですからね。できる限り資料をまとめておいたり、効率的に業務を進められるような体制を作ったりするのは重要です。


「パパになれた」と思った瞬間はいつだった?

――皆さんは育休を取ったことで、育児に対する意識の変化はありましたか。

自分がパパになったと思えたのは、発熱してすごく泣いている息子を1時間以上抱っこし続けてようやく泣き止んでくれたときでした。

妻が体力的にも精神的にも辛かった状況のなか、私の抱っこで息子に安心してもらえたことで、「ああパパになれたのかなあ」と感じましたね。


私がパパになったと感じたのは、育休期間に入ってしばらく経ってからでしたね。というのも、第一子のときはコロナ禍で病院にも行けず、出産にも立ち会えなかったんです。

生まれてから5日後にやっと息子と対面できたのですが、すでに妻は母親としてのマインドが出来上がっている一方で、私はそのステージにたどり着いておらず、急激な環境変化で、育児開始2日目にして私の方が体調を崩してしまいました。妻からすれば何してるんだという感じだったでしょうね……。

そんな育休の始まりでしたが、生活のリズムがアップレートされ、息子も私の沐浴で泣かなくなったり、夜泣きした時の寝かしつけに要する時間が短くなってきたりとできることが増えてきてやっとパパになれたのかなという実感を得たと記憶しています。小さな成功体験の積み重ねですね。


  • パーソルテンプスタッフ松﨑佑哉

    パーソルテンプスタッフ松﨑佑哉

私も最初の苦しさは二人と同じでしたね。ミルクをあげられる、お風呂も入れられる、予防接種に連れて行ったり児童館で遊ばせてあげたりといったように、妻に頼らず一通り全部できるようになったときにはじめて娘にとってのパパになれたのではないかと思います。

妻が一人で外出することになった時、子供の料理を作り置きしておくとか、メモを残しておくとかもなく、私に娘を任せてくれたんです。そのときは妻からもパパとして認めてもらえているような気がしました。


それはありますね! うちも妻が友だちと遊園地にいくことがあったんですが、帰宅するまで一度も連絡がなく、ベビーカメラを見ることもなく、「心置きなく楽しめたよ!」って戻ってきたんですよ。パパとして信頼されていると思えて嬉しかったですね。


育児や育休情報を発信し続け、困ったときの相談窓口になりたい

――今後の男性育休推進部の展望について教えてください。

いろいろな展開を考えていますが、まずはリアルな交流をもっと増やしたいですね。男性育休推進部に所属しているメンバーは会社もバラバラだし、地方にいる人も多いんです。そうなると、会社の制度や職場の雰囲気も違います。でも、同じグループにいるから共感しあえることがたくさんある。情報共有しながら、育児と仕事の両立に役立てていきたいです。

また、マネージャーや管理職が部下から育休について相談されたときに、どんな関わり方をすればいいのかといった価値観や情報を伝えられる機会も増やしたいです。


困ったときの気軽な相談窓口として認識していただきたいです。育児の当事者として、パーソルグループ全体での男性育休情報の発信にも努めたいと思っています。


何よりも自分たちが楽しく活動することが一番だと思います。リアルな交流も月1回のミーティングもそうですが、自然と笑いが生まれて、育児の悩みがすっきりしたと思ってもらえるような場であり続けたいですね。「なんでそんなに子育てを楽しめているんですか?」と言われるような、楽しい部活にできたらいいなと思います。


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