みなさんは「肥満症」という言葉を聞いたことはありますか? BMIが25以上で、さらに肥満によるなんらかの健康障害があるなら、それは“肥満”ではなく「肥満症」かもしれません。
「肥満症」は、「肥満」を意味する単に体の中に脂肪がたくさんたまっている状態とは違います。「肥満症」は肥満に加えて、 肥満に関連する合併症がある、またはそのリスクの高い状態をいいます。肥満症は、治療が必要な慢性的な病気です。その原因には、食べすぎや運動不足などの生活習慣だけでなく、ストレスや遺伝など、さまざまな要因が関係しています。肥満症をそのままにしておくと、新たな病気を引き起こしたり、すでにある病気を悪化させたりする可能性があります。それにもかかわらず、生活習慣ばかりがフォーカスされ、肥満症は「自己管理の問題」と軽視されがちです。
出典:肥満症診療ガイドライン2022
そこで、社会の肥満症に対する理解を促すために始まったのが、「その肥満、肥満症かも!」プロジェクト。肥満症のある人や、その周りの人たちを、さまざまな思い込みや偏見から解放したいという想いで発足。誰もが生き生きと過ごせる、健康的な社会の創造をめざします。
今回は、応募いただいた川柳の中から、入選作品をご紹介。言葉の力で肥満症の正しい知識を広めるために始まった本企画には、どんな川柳が集まったのでしょうか。
「肥満症のただしいミカタ川柳」入選作品8作品を発表!
全国から寄せられた数多くの応募作品の中から、肥満症への理解を深め、見方を変える力を持つ8作品(最優秀賞1作品/優秀賞2作品/特別賞5作品)が選ばれました。作品とともに、作者の想い、そして審査員の注目ポイントをご紹介します。尚、最優秀賞と優秀賞の計3作品については、SNS総フォロワー数148万人のクリエイター「うめぼしちゃん」が描く人気キャラクター「ネギうさぎ」とのコラボレーションが実現しました!
肥満症の正しい知識とともに、川柳ならではの短い言葉の中に込められた気づきややさしさに、ぜひ触れてみてください。
最優秀賞
【審査員コメント】
「見方」と「味方」という二つの“ミカタ”を巧みに重ねた表現が印象的です。ミカタが変われば「光差す」という比喩も、美しい未来への広がりをやさしく感じさせる前向きな一句です。
優秀賞(2作品)
【審査員コメント】
「見方」と「味方」をかけることで、正しい肥満症の理解と周囲からの支えの大切さを品よく描いています。短い中に温かさがにじむ一句です。
【審査員コメント】
肥満症の定義を簡潔に示した一句で、肥満との違いを初学者にも伝えやすい表現です。「肥満症」に関する啓発活動においてのスライドやパンフレットにもそのまま活かせるわかりやすい作品です。
特別賞(5作品)
「痩せよう」が 「治そう」になる 診察日 /増田正二さん
【作者コメント】ただの肥満なら痩せようで構わないが、肥満症は治療が必要な病気。 「痩せよう」から「治そう」になることで精神的な負担が軽くなり、自分の体と向き合うことができる。 「個人の目標」から「治すべき病気」へと認識がかわることで前向きな気持ちになれる、ということを詠んだ句です。
【審査員のコメント】「痩せよう」から「治そう」へと、診察日をきっかけに意識が転じていく流れが鮮やかです。短い言葉に内面的な変化が端的に映し出された一句です。
肥満症 知って広がる 理解の輪 /Kazuさん
【作者コメント】今回のイベント(その肥満、肥満症かも?「肥満症のただしいミカタ川柳」)のように、肥満症について知ってもらう機会が増えることによって、先入観や偏見などがなくなり理解の輪が広がるのを、イメージしました。
【審査員のコメント】知ることが「理解の輪」を広げるという発想がいいです。語呂の良さもあります。
「治したい」 痩せたいよりも 重みある /あおによしおさん
【作者コメント】痩せたいよりも、肥満症を『治したい』という思いの方が、肥満症の方には強いのではないかと思ったので川柳にしました。
【審査員のコメント】「痩せたい」から「治したい」への意識の変化を通して、肥満と肥満症の違いを端的に捉えた一句です。
脱肥満 コツは恥じずに まず相談 /紫月さん
【作者コメント】自分の努力不足だと怒られそうで医療機関に相談するのもはばかられますが、健康のために恥ずかしさを捨てて1歩踏み出してほしいと思い書きました。
【審査員のコメント】「恥じずにまず相談」という一節が、受診の心理的ハードルをほどよく和らげています。軽やかなリズムも心地よく、医療者からのメッセージとしても自然に活用できる一句です。
肥満症 「病」と知って 救われる /風じんさん
【作者コメント】肥満症は、自己責任ではなく病気として理解することで、安心して肥満症と向き合える。
【審査員のコメント】「病と知って救われる」という逆説的な一節が、正しい知識と診断が安心へとつながる現実を静かに映し出しています。自己責任からふっと解放される瞬間を丁寧に捉えた、共感を呼ぶ一句です。
まずは「その肥満、肥満症かも!」と気づくこと。
誤解をなくし、正しい理解をしよう
今回紹介した川柳には、「見方を変えること」で心が軽くなり、前向きに肥満症と向き合えるという共通のメッセージが込められていました。言葉の力が、みなさんの肥満や肥満症に対する先入観や自己嫌悪感から解放し、肥満症を正しく知るきっかけになったことを期待しています。
肥満症は、意思の弱さや自己管理不足と軽視されがちですが、医学的な対応が必要な疾患です。もし運動や食事管理をしても減量できない、リバウンドを繰り返してしまう、といった実感があり、健康障害がある場合は、一度肥満症を疑ってみてください。まずは気づくこと、そして医師に相談することが大切です。“正しく知る”ことで、選択肢も広がります。
「肥満」は体脂肪が過剰に蓄積した状態、BMI25以上と定義されており、病気ではありません。一方で「肥満症」は、肥満(BMI25以上)があり、かつ肥満に起因ないし関連する健康障害(合併症)を1つ以上有するか、あるいは内臓脂肪蓄積がある場合など関連健康障害の合併が予測され、医学的に減量を必要とする病態と定義されており、減量による医学的治療の対象になる慢性疾患です。
※肥満に起因ないし関連する健康障害
1.耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
2.脂質異常症
3.高血圧
4.高尿酸血症・痛風
5.冠動脈疾患
6.脳梗塞、一過性脳虚血発作
7.非アルコール性脂肪性肝疾患
8.月経異常、女性不妊
9.閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群
10.運動器疾患(変形性関節症:膝関節、股関節、手指関節、変形性脊椎症)
11.肥満関連腎臓病
出典:肥満症診療ガイドライン2022
「その肥満、肥満症かも!」プロジェクトでは、肥満症のある人やその周囲の人々を先入観から解放し、肥満症に対する社会の正しい理解の輪を広げ、誰もが生き生きと活躍する健康的な社会の創造を目指しています。「肥満症のただしいミカタ川柳」をきっかけに、自分のために、周囲にいる大切な人のために、肥満症について考えてみてはいかがでしょうか。
自分の体の状態を正しく知ることは、健康管理の第一歩です。下記サイトでは、ご自身が「肥満症」かどうかセルフチェックを行うことができます。また、「その肥満、肥満症かも!.com」には、その他肥満症に関するより詳しい情報や、肥満症治療が可能な医療機関検索サイトへのリンクも掲載されています。ご自身の健康について改めて向き合うきっかけとして、ぜひ覗いてみてください。
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[PR]提供:「その肥満、肥満症かも!」プロジェクト(日本イーライリリー/田辺ファーマ)







