アデコグループは世界60以上の国と地域で事業を展開し、「Making the future work for everyone」をパーパスに掲げて、誰もが自分らしく生き生きと働くことができる環境づくりに取り組んでいます。しかし、男性育業については、「育業したいと言いにくい」「どの制度を利用できるのか分からない」「手続きが複雑で面倒」といった声があり、利用までのハードルがありました。

育業支援を担うピープルバリュー本部 プランニング オペレーショナルエクセレンス部 Wellbeing課 課長 小林香織さん、檜木田光希さん、そして育業経験者のパブリックソリューション事業本部 ソリューションセールス事業部 担当部長 市川純太さんに、男性育業の現状と推進の工夫、今後の展望を伺いました。

  • 左からアデコ株式会社 パブリックソリューション事業本部 ソリューションセールス事業部 担当部長 市川純太さん、ピープルバリュー本部 プランニング オペレーショナルエクセレンス部 Wellbeing課 課長 小林香織さん、檜木田光希さん

    左からアデコ株式会社 パブリックソリューション事業本部 ソリューションセールス事業部 担当部長 市川純太さん、ピープルバリュー本部 プランニング オペレーショナルエクセレンス部 Wellbeing課 課長 小林香織さん、檜木田光希さん

人材サービスで企業を支援するアデコ

―貴社の事業内容について教えてください。

ピープルバリュー本部 プランニング オペレーショナルエクセレンス部 Wellbeing課 課長 小林香織さん(以下、小林):当社はアデコグループの日本法人として、人材派遣、アウトソーシング、人材紹介、HRコンサルティングなどの総合人材サービスを展開しています。

―現在のご担当業務について教えてください。

小林:私は給与・労務領域の中で、社員のウェルビーイングに関わる施策の企画・運用を担当しています。 制度や給付金などの情報が増える中でも、社員が必要な支援に辿りつける状態を整えることが役割です。

ピープルバリュー本部 プランニング オペレーショナルエクセレンス部 Wellbeing課 檜木田光希さん(以下、檜木田):私は福利厚生や両立支援制度の運用管理、問い合わせ窓口対応などを担っています。実際に育業する社員の疑問点を整理し、解決方法を案内しています。

パブリックソリューション事業本部 ソリューションセールス事業部 担当部長 市川純太さん(以下、市川):私は事業部でメンバーの育業を後押ししながら、私自身も第2子誕生の際に2カ月間、育業しました。

経営層や管理職が率先することで“言い出しやすさ”をつくる

―男性育業の現状を教えてください。

小林:2024年度時点で男性の育業取得率は60%、平均育業期間は68.7日です。短期のケースもありますが、最長では1年の例もあります。

―男性の育業推進に取り組み始めた背景を教えてください。

小林:2016年頃から男性社員が育業する事例は少しずつありましたが、当時は制度の利用者が現在ほど多くはなく、言い出しにくさや手続きの分かりにくさが課題でした。そこで、まずは経営層や管理職が率先して育業し、行動で示すところから始めました。

“制度が分かりにくい”をガイドブックで解消。窓口での伴走と「育業することの壁」の改善へ

—制度や運用面での工夫を教えてください。

小林:まず育児支援ガイドブックを整備しました。特に不安になりやすい収入面について、会社制度と給付金、手続きの流れをまとめ、必要なタイミングで確認できるようにしています。人事が全員に個別に説明することは難しいので、迷いを減らすツールとして位置付けています。

檜木田:制度が更新されると「自分にどの制度が適用されるのか分からない」「手続きが煩雑で分かりづらい」という声も出ます。窓口では要点を整理して案内し、必要に応じて一緒に確認しながら進めることを大切にしています。

―育業経験者の立場から見た推進の状況や“壁”はどのようなものでしたか。

市川:制度があっても使う人が少なく、人事と一緒に「これどうするんですか?」と確認しながら進めていましたね。たとえば、申請時に「子供の名前」の入力が必須で手続きが進まない、といった課題もありました。一つずつ解消してきたことが、現在の育業の実績につながっていると思います。

経験談が次の人の背中を押す。コミュニティと情報発信で“当たり前”へ

―文化づくりの取組はありますか。

小林:社員有志のワーキンググループが、パパママコミュニティを企画・運営しています。育児と仕事の両立にまつわる悩みを共有でき、上司・同僚がどう支援したかも学べる場になっています。

檜木田:男性も幅広い年齢層が参加し、現場の悩みや疑問が具体的に見えてきます。そこで出たテーマを次の企画に反映するなど、当事者の声を施策に反映できる点が大きいですね。

―今後の課題・展望を教えてください。

小林:制度を分かりやすく届け続けること、育業について相談しやすい環境をつくっていくことが大切だと考えます。育業の経験を通じて支え合える職場をつくることができれば、育業にとどまらず、病気や介護などにも柔軟に対応が可能な組織になります。

誰かのライフイベントをきっかけに、社員にとってより働きやすい環境を整備していくという好循環を、広げていきたいです。

―ありがとうございました。

育業とは

東京都が2022年に公募し、選定した育児休業の愛称です。
東京都では育児を「休み」ではなく「大切な仕事」と捉え、育業を社会全体で応援する気運醸成に取り組んでいます。
HP:https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/ikugyo

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