「おめでとう。育業、いつからする?」そうした言葉が自然に交わされる光景が、株式会社ベター・プレイスでは日常となっています。小さな支え合いが文化として根づき、育業が定着した結果、社員の再入社も生む結果に。本記事では人事総務部の西本博史さん、末廣智久さんに、育業を推進する背景や取組の工夫、今後の展望についてお聞きしました。
中小企業の資産形成を支える仕組みを、導入から運用まで伴走
―貴社の事業内容について教えてください。
株式会社ベター・プレイス 人事総務部 ゼネラルマネージャー 西本 博史さん(以下、西本): ベター・プレイスは、厚生労働大臣認可の確定給付企業年金制度(DB)の加入促進事務業務を受託し、制度の普及推進から導入設計・支援、導入後の各種サポートまで一貫して担っています。
―人事総務部ではどのような業務をされていますか。
株式会社ベター・プレイス 人事総務部 人事課 チーフ 末廣 智久さん(以下、末廣):育業の推進をはじめ、社員の労務管理や環境整備を担当しています。
育業は「家庭の大切な仕事」。心理的ハードルを下げる文化づくり
―男性育業の状況を教えてください。
西本:2011年の創業期から育業に力を入れていますが、2022年に本格的に取組を開始して以降、男性の育業取得率は常に100%を維持しています。
社員からパートナーの妊娠や出産の申出を受けた際、最初の声かけを、「おめでとう。いつから育業はじめますか?」に変えたことで、育業することが当たり前の状況になっていきました。 末廣:育業する人へのサポートや社内へのアナウンスを続けたことで、「育業することが普通の会社なんだ」という認識が会社全体に広がっていきました。―男性育業の推進に取り組み始めた背景を教えてください。
西本:「ビジネスを通じて、子育て世代と子どもたちが希望を持てる社会をつくる。」を企業理念に掲げる当社は、育児を「休み」ではなく家庭の大切な仕事として捉え、家族に寄り添う時間を後押ししたいと考えていました。
さらに、経営層には「男性の育業取得率100%を目指す」という強い方針があり、この意思が取り組みの土台となりました。 代表の森本をはじめ、社員全員が「子どもの成長にしっかり向き合うこと」の重要性を強く意識していたことも背景にあります。 こうした価値観を実際の行動に落とし込むため、まずは社内で声をかけ、意識を浸透させる取り組みからスタートしました。育業が結ぶつながり──再入社が示した信頼
―育業の推進や育児と仕事の両立に関する社内制度について具体的に教えてください。
末廣:経済的な支援としては、有給での特別休暇や、お子さんが生まれた際のお祝い金を支給しています。
働き方の面では、「7時~22時」の間、利用可能だったフレックスタイム制を、社内の声を受け、「5時~22時」の間、利用できる制度に見直しました。子供が寝ている早朝に仕事を進めたり、フレキシブルタイム中に休憩を挟んで再開したりと、育児と両立しやすい柔軟な働き方を可能にしています。
加えて、制度を“使いやすくする”ために、日常的に人事へ相談しやすい雰囲気づくりも意識しています。ほかにも育児の先輩と気軽に話せる『Thank you Cafe』を設け、経験談の共有や相談ができる場を提供することで、声を上げるハードルを下げるための取組も実施しました。―育業を推進していく中で、社内にどのような変化がありましたか。
末廣:一度離職した社員が2人目の出産を考え再入社するという事例もありました。べター・プレイスで働くことへの安心感や信頼が根づいている証だと感じています。
育業がもたらした業務改善
—ご自身も育業されたと聞きましたが、どのような変化を感じていますか。
末廣:私自身も育業して復帰した経験があるのですが、業務の効率化や生産性向上につながる効果を感じています。
育業する前に、業務を引き継ぐ必要があり、その過程が仕事の進め方や設計を見直すきっかけになりましたし、復帰後はフラットな状態から業務を再設計することができました。こうした動きが育業する社員の周りでもあることで属人化の解消につながるなど、組織にとってもプラスの効果があると捉えています。―育業の推進における今後の展望を教えてください。
西本:事業拡大で現場に負荷がかかる中でも、育業しにくくならないよう“会社のインフラ”を整えていくことが重要だと考えています。
育業中の人員補填や業務の受け渡しが回るように、ジョブローテーションや社内公募など、組織の流動性を高める仕組みづくりにも取り組みたいです。 育業する側・支える側の両方が安心できる運用へ磨き込み、希望通りに育業することが当たり前となるようアップデートしていきます。 —ありがとうございました。育業とは

東京都が2022年に公募し、選定した育児休業の愛称です。
東京都では育児を「休み」ではなく「大切な仕事」と捉え、育業を社会全体で応援する気運醸成に取り組んでいます。
HP:https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/ikugyo
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