育児と仕事の両立に向け、社会全体で「育業」を後押しする動きが広がる昨今。株式会社日本カストディ銀行でも取組が進んでいます。
今回は、そんな株式会社日本カストディ銀行の人事総務部 企画課 兼 D&I推進室 主任調査役の狩野祐美さんに、育業を推進する背景や実際の工夫、今後の展望について伺いました。
資産を専門に扱う日本カストディ銀行
—貴社の事業内容について教えてください。
株式会社日本カストディ銀行 人事総務部 企画課 兼 D&I推進室 主任調査役 狩野 祐美さん(以下、狩野):主に企業年金基金様、保険会社様、投資信託会社様などの機関投資家から、株や債券などの資産をお預かりし、保管や決済を専門とする資産管理専門の銀行となります。
—現在のご担当業務について教えてください。
狩野:人事総務部の企画課として、給与や福利厚生など制度面の企画を行っています。また、兼務であるD&I推進室では、育児・介護との両立支援、女性活躍推進に取り組んでいます。
取得率が約10%ずつ向上。育業が進んだ背景
—男性育業の状況を教えてください。
狩野:男性の育業取得率は2021年の66%から約10%ずつ伸び続け、2024年には100%を達成しました。育業期間も着実に伸びており、3か月以上育業する社員も増えてきています。
—男性育業の推進に取り組み始めた背景を教えてください。
狩野:女性の育業取得率は以前から100%を維持していたため、次のステージに進みたいと考え、育業した男性社員やその上司による意見交換会を行いました。その際、「他の男性社員がどれくらい育業しているのかわからず、長期間、育業しづらい」「男性育業の状況をもっと知りたい」という声が挙がったこと、2022年に法改正があったことから、男性育業を本格的に推進することになりました。
—推進する中で課題に感じていることはありますか。
狩野:男性の育業期間は伸びており、育業に否定的な声は無いものの女性に比べるとまだ短いです。今後さらに意識を変えていく必要があると感じています。
—課題を解決するために、どのような取組を進めていますか。
狩野:2022年に、「男性育業取得率を100%にする」というKPIを設定し、その達成のために取り組んできました。
2023年に管理職向けの研修を必須化し、育業への理解を促進した上で、部下から申し出があった際の具体的な対応方法を学べる場を設け、2024年には、人事総務部長から「男女ともに、育業することが当たり前になるよう、育業しやすい職場環境を目指す」というメッセージを発信し、全社への意識付けを強化しました。 その他、男性社員に特化した育業ハンドブック、育業取得率や育業期間、長期の育業経験者の事例紹介などを社内イントラに掲載しています。独自の制度で、復職後も支える側も働きやすく
—育業を推進するための社内制度には、どのようなものがありますか。
狩野:育児とキャリア、どちらをどの程度優先するかは家庭によって異なるからこそ、希望に応じてどちらも気持ちよく選択できるようにするべく、さまざまな制度を整えています。
独自性の高い制度としては、2022年10月から育業した社員に対し、復職後2か月以内に5日間、有給で取得できる『育休プラス休暇』を導入しました。また、2024年10月から産前産後休暇の取得、または育業を6か月以上した社員が、子が小学校3年生になるまでにフルタイム勤務に戻ると、子の年齢に応じた手当を毎月支給する『子育てフルタイム支援制度』も導入しました。 さらに、この制度の導入に合わせて、時短勤務が可能な期間を小学校3年生から6年生まで延長する変更も行いました。
「支える側」の負担を軽くする取組も行っています。2021年から導入した『支える社員への特別賞与』では、育業や時短勤務の社員がいる部署に、その人数に応じた賞与を支給し、お互いに支え合いやすい環境になることを目指しています。
育業しても、キャリアは続く。好循環が続く未来へ
—育業推進において、今後の展望を教えてください。
狩野:最近は、育業を経験した社員が管理職として活躍することも増え、自身の経験をもとに若い世代の両立を支える動きが広がってきました。徐々に男性も育業が当たり前になってきたと感じています。
こうした積み重ねで、「育業してもキャリアを諦めなくていい」という安心感が自然と共有され、前向きに両立ができるような良い循環を作っていきたいです。そして、育業だけでなく、復職後も働きやすい環境となるよう、長い目で見た支援にも取り組み続けていきます。—ありがとうございました。
育業とは

東京都が2022年に公募し、選定した育児休業の愛称です。
東京都では育児を「休み」ではなく「大切な仕事」と捉え、育業を社会全体で応援する気運醸成に取り組んでいます。
HP:https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/ikugyo
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