「製薬業界」と聞くと、堅実で慎重という印象を持つ人も少なくないのではないでしょうか? しかし、医薬品などの研究開発、製造販売などを手がける第一三共ヘルスケアは、そのイメージとは一線を画し、革新的な姿勢でさまざまなプロジェクトを推進しています。
全社員が参加可能な『イノベーションアワード』も、そのひとつ。社員一人ひとりが新たなアイデアを発表でき、部門を超えて集結したチームが製品化を目指して協力し合うプログラムです。今回は、同プログラムをきっかけに、自身のアイデアを製品化につなげた社員の方にインタビュー。そして、社員の成功体験を後押しする事務局の方には、運営に込める想いを伺いました!
誰でも応募できる!
アイデアで勝負する『イノベーションアワード』とは?
第一三共ヘルスケアでは、研究や開発職だけでなく、本社スタッフや営業部門など全社員が参加できるアイデアコンペ『イノベーションアワード』という取り組みがあります。提案されたアイデアは厳正な審査によってグランプリや準グランプリなどが決定され、さらに実現性をクリアしたアイデアは商品化とともに社長賞も授与されます! それぞれの想いを形(製品)に仕上げられる挑戦の場なのです。
社員のひらめきが商品に! 話題のアイデア実現ストーリー
『ミノンリンスがいらない薬用ヘアシャンプー』は、研究本部の辻さんが『イノベーションアワード』でアイデアを出したことにより生まれた製品です。泡タイプで洗いやすく、1本でさらっとまとまるので、からまりやすい子どもの髪にも最適。どのような発想をもとに、このシャンプーは生まれたのか。教えてもらいました!
日頃の不便を綴った“ネタ帳”から
『イノベーションアワード』にチャレンジ!
――『ミノンリンスがいらない薬用ヘアシャンプー』が生まれたきっかけを教えてください。
辻さん:このシャンプーのアイデアが最初に浮かんだのは2020年頃で、提案自体は2021年度に行いました。当時は、『イノベーションアワード』の前身として、研究部門とマーケティング担当とで『アイデア提案会』という名前でコンペを実施していたので、そこで提案しました。
アイデアのきっかけは、当時7歳だった娘が、ひとりで洗髪をするようになっていたのですが、髪の一部しか洗えていないことに気づきまして(笑)。しかも、よくからまる髪質にも関わらず、コンディショナーを使うのは面倒なようで、ちゃんと使えていない日も多く……。そうであれば、髪全体に行き渡りやすく洗い流しやすい泡シャンプーで、さらにリンスも一体型なら便利なのでは? と。市場調査をしてみると、そのような製品は当時ほとんどないことがわかったので、チームメンバーと相談して、発表のテーマに決まりました。
――その後は、どのような展開を経て商品化に至ったのですか?
辻さん:私の案をメンバーは前向きに受け止めてくれて、半年ほどチーム内で意見交換を行い、さらにマーケティング担当のメンバーが市場調査やアンケート調査を実施してくれました。そのうえで、最終的にはよりブラッシュアップされた形で2021年度の『アイデア提案会』で発表したところ 、ありがたいことにグランプリを獲得でき、社長にプレゼンをする機会もいただいたのです。製品化が本格的にスタートする際、社長から「市場規模などの課題は感じたけれど、辻さんのプレゼンが印象に残っていて、まずはやってみようと思ったよ」とコメントをいただけたことも大変嬉しかったです。
――そして見事、シャンプーは2025年8月に発売されました! 市場で販売されるまでは大変なこともあったのではないですか?
辻さん:泡タイプのシャンプーは、シャンプーの液が、ポンプ内に装着した網目状のメッシュを通ることで泡状になります。しかし、リンス効果を出そうとすると、そのためのコンディショニング成分がメッシュに詰まってしまうんです。市場に同様の製品が少ない理由は、この課題が理由のひとつだったのかもしれません。アイデア提案当時から、このことが製品化するうえで大きな課題になるとは考えていましたが、製剤化チームが努力を重ねてくれて解決に至り、提案から約3年という比較的早い期間で製品化されたことには驚かされました。
――ご自身の経験をもとにしたアイデアが実際に製品になるというのは、感慨深いですよね。
辻さん:製品に対して「使い心地がいい」と感想を寄せてくださる方がいて、とても嬉しいです。また、お子さんだけでなく、介護を受けていらっしゃる方や療養中の方にもよい評判をいただいています。私はずっと、「自分がお客様だったらどんな製品があると嬉しいかな」という視点を大切にしてきました。日々の暮らしのなかでのちょっとした不便を“ネタ帳”にメモしているのですが、今回の経験を機に、その気持ちをより一層大事にしようと思いました。現在も“ネタ帳”作りは継続しています。

研究本部 H&B研究所 製品化研究グループ 廣田さん
社員のアイデア商品を実際の製品として実現化することは、製剤化のハードルが高くとても難しかったのですが、その分やりがいが大きく、非常によい経験になりました。
辻さんに初めて相談されたとき、私自身も同じぐらいの年齢の子どもがいてとても共感できる悩みだったので、ぜひ製品化したいと思いました。実際に製剤化を検討するにあたっては本当に大変で、採用されたのは264番目の処方でした。液体タイプのシャンプーに配合されている成分や配合量のままではメッシュに詰まってしまうため、成分の探索、組み合わせ、分量のバランスを調整するのにとても苦労しました。
また、ミノンは赤ちゃんから高齢の方までお使いいただけるというコンセプトのため、安全性の評価も徹底していて、成分の選定にもこだわりました。辻さんにヒアリングを行い、どのようなシーンの使用感を特に重視するかを確認しながら検討していったので、製品が発売されたときには、喜びを分かち合いました。大変思い入れがある製品になったので、ひとりでも多くの方に使っていただきたいです。
挑戦を後押しする仕組み――
イノベーションアワードの舞台裏
辻さんのアイデアを発端に、さまざまな部門の社員の皆さんが力を合わせることで新製品は誕生しました。そして、この挑戦が成功に至ったのは、『イノベーションアワード』事務局の運営があってこそ。次は、同局の事務局を務める福崎さんに、制度誕生の背景や、その仕組みと運営方法、さらにプロジェクトに込める想いを伺います!
――まずは、『イノベーションアワード』がスタートした経緯を教えてください。
福崎さん:もともとは、2007年から研究開発部門のみで年に1回「アイデア提案会」を行っていました。それが徐々に発展し、製品の企画部門やマーケティング部門が加わってコンセプト調査なども取り入れるようになり、生活者ニーズを反映させた提案制へと変わっていったのです。そして2022年からは、報奨制度を設け『イノベーションアワード』という名称に変更し、全社員が参加できる公募制のプログラムに成長しました。
――御社は、製薬会社4社のヘルスケア事業が統合した歴史をお持ちです。さまざまな環境で仕事をなさってきた方が揃い、事業は医薬品からトータルへルスケア領域まで広がっていらっしゃる。多様性があることも、アイデアが生まれやすい理由でしょうか?
福崎さん:そうですね。そこに新卒社員や専門知識を持ったキャリア入社の方も加わり、さらにコロナ禍を経てオンラインでのコミュニケーションが可能になったため、全国の営業部門の社員もプログラムに参加できるようになりました。ですので、全国から集まった営業、マーケティング、研究開発など異なる部門のメンバーを、職歴・社歴・過去の参加回数などのバランスを考慮したうえで、事務局側で1チーム6名程度に編成し、グループダイナミクスを発揮できるよう工夫しています。
――チーム分けされたあとの流れや、工夫していることがあればお聞かせください。
福崎さん:まずはチーム内でアイデアを出し合い、市場調査やマーケティング戦略も含めたうえでプランを作成します。そして、最終的に社長や役員も出席する発表会で提案を行い、評価をもらう流れとなります。『イノベーションアワード』に参加する社員たちはふだんの業務も並行して行っているので、工数負担が少しでも減るよう、事務局はアンケート調査や提案書のフォーマット作成などのサポートを行っています。また、ランチミーティング時の費用負担や、発表会後の懇親会の開催、製品化された場合は社長賞が授与されるなど、各種褒賞も用意して、スムースな運営と参加者のモチベーションアップを図っています。
――参加者の方々からはどのような声が寄せられていますか?
福崎さん:事後アンケートによると、「参加してよかった」と答える社員が90%以上と、非常に高い満足度をもらっています。ふだん一緒に仕事をすることのない部署との交流の機会になっており、「専門分野が異なるメンバーとの検討で、知見が広がった」「部門を横断してコミュニケーションが図れた」「新製品を考える楽しさや製品開発のプロセスを学べて成長につながった」などの声が上がっています。若手が意見を言いやすい環境を作りたいと思い、新入社員のみのチームを編成したこともあるのですが、その際もモノづくりの楽しさを実感する社員が多かったです。
――『イノベーションアワード』の今後の展望を教えてください。
福崎さん:私自身、マーケティング部門在籍時に自分のアイデアから生まれた製品が店頭に並ぶという経験をしたことがあります。そのときは本当に感動しましたし、製品を使った方から喜びの声をいただいたときには涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。製品化までの苦労は多いのですが、この喜びに勝るものはないと思っているので、ひとりでも多くの社員にモノづくりの楽しさを知ってほしいと思っています。今後、より多くの社員に参加してもらいたいので、さらに充実していけるよう制度を進化させていきたいです。また、毎年のイノベーションアワードの積み重ねが、全社員がモノづくりを発想する企業風土づくりにつながれば嬉しいです。
あなたのアイデアで世界をちょっとおもしろく!
――それでは最後に、現在就職活動中の方や、御社に興味を持っている読者の皆さんへメッセージをお願いします。
辻さん:今、皆さんが感じている不便や悩み、「こんな製品があったらいいのに」という感性や視点はとても大切です。そういった一人ひとりの気づきが、生活者の方々に喜んでいただける新たな製品づくりにつながるので、皆さんの多様な感性とスキルをぜひ活かしてください!
福崎さん:たとえば私のように文系出身の方や、直接製品づくりに関連しない研究・開発以外の職種で入社した方でも、弊社であれば自分のアイデアが製品に反映される機会がたくさんあります。ヘルスケア領域やモノづくりに興味がある方は、未来のヒット商品をぜひ一緒に作りましょう!
第一三共ヘルスケアが取り組む『イノベーションアワード』は、社員の挑戦を応援するカルチャーの象徴です。アイデアが形になる会社で、あなたも自分らしい未来を作りませんか?
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