東京ミッドタウン八重洲を舞台に、三井不動産が手掛ける、地域と都市が交差し、つながるための「場」と「機会」を創出するプロジェクト「POTLUCK YAESU(ポットラック ヤエス)」。「持ちよる、つながる、何かがはじまる」というコンセプトのもと、地域経済を支えるプレイヤーたちが集い、語り合う場が生まれています。

そこで、三井不動産でPOTLUCKを担当している代島さんにこのプロジェクトに込めた思いや、地域と都市の接点を生み出す背景を伺いました。また、地域の未来に貢献するための活動に取り組む挑戦者たちが集う祭典「POTLUCK AWARD」の最終審査が10月7日(火)に開催されたので、その熱気あふれる現場の様子もお届けします。

「POTLUCK YAESU」とは

八重洲を地方創生の聖地にPOTLUCKの存在が生み出す地域への好循環

――「POTLUCK YAESU」の立ち上げにはどのような背景があったのでしょうか。

もともと東京ミッドタウン八重洲の5階に、「交流やイノベーションを生むフロアをつくる」という要件がありました。その中で、八重洲という場所の持つ「Centrality(交通利便性)」「Open Mind(開かれた精神)」「Harmony(調和)」という特性をどう具現化するか考えたときに、都市と地域をつなぐ拠点を目指すことにしたんです。

地方創生や地域経済×イノベーションをテーマに、全国の地域プレイヤーが東京で出会い、新しい価値が生まれる場として「POTLUCK YAESU」を立ち上げました。

「POTLUCK YAESU」を詳しく見る

――東京・八重洲という街は、どのような街だと考えていますか?

八重洲は交通の結節点であり、新幹線やバスターミナルを通じて全国とつながる街です。また、古くから地方発の企業が東京進出の第一歩として拠点を構えた土地でもあり、地域との親和性が非常に高いです。

また、多様な人々が行き交い、会社のビルだけでなく、路地裏には老舗の飲食店など個性ある店が並ぶちょうどよい雑多さも魅力です。

この「開かれた雰囲気」と「多様な調和」を活かし、誰もが気軽に立ち寄れる街と地域と都市を結ぶハブとしての八重洲を体現したいと考えています。

――「持ちよる、つながる、何かがはじまる」という「POTLUCK YAESU」のコンセプトには、どのような想いが込められているのでしょうか。

全国の地域プレイヤーに話を聞く中で、「東京に気軽に立ち寄って人とつながれる場所がない」という声が多くありました。であれば、打ち合わせではなく“友人の家のようにふらっと立ち寄れる場”を作ろうと考えたんです。

“持ち寄る” を意味する“POTLUCK”という言葉には、食べ物だけでなく、人の想い・アイデア・挑戦を持ち寄るという意味を込めました。持ち寄り、与えあう(GIVEしあう)ことで、新しいつながりやプロジェクトが自然に生まれていくような場としていきたいと思っています。

――POTLUCK YAESUの行動規範として「GIVE & GIVE」という言葉がありますが、こちらはどんな課題意識から生まれたのでしょうか?

POTLUCK YAESUは主催者と参加者、都市と地域がフラットに関わり、みんなで育てていく場所にしたいという想いから、「GIVE & GIVE」を行動規範に掲げました。

「GIVE & TAKE」的な「相手が何をしてくれるのか」という受け身の姿勢ではなく、互いに“GIVE(与える)”を積み重ねることで、結果的に好循環が生まれていくと考えています。

そのため、まずは自分が相手に何を与えられるかを考えることを大切にしています。

――交流ラウンジやイベントスペースを実際に運用してみて、何か変化はありましたか?

最初は、「イベントを開催していない日でも自然と交流が生まれる場にしよう」と思っていましたが、やってみると偶発的な出会いを生むのは簡単ではありませんでした。

そのため、規模を問わず頻繁にイベントを開催するようにしたところ、徐々に「地域プレイヤーが集う場」として認知され、自治体や企業から“POTLUCK YAESUで開催したい”という声も増えています。

単純なイベントスペースではなく、“メディア化された場所”での開催によって、集客への寄与やイベントとしての価値向上にもつながるように運用しています。実際、メディア化していくことで、参加する人の質が高まっているという声を多くいただいています。

過去の取り組みを詳しく見る

――地域プレイヤーとの関わりのなかで印象に残っているエピソードはありますか?

北海道・上川町の事例が印象的です。上川町は人口が約3,000人の地域ですが、東京に事務所があって、スタートアップのような自治体です。POTLUCK YAESUで偶然出会ったAIベンチャーと意気投合し、生成AIやエッジAI映像解析技術などを駆使した実証実験をスタートさせました。

当時はコロナ禍によってオンラインミーティングが加速していた時期で、場所がなくてもつながれるという風潮がありました。でも、POTLUCK YAESUができて、年に2回「POTLUCK FES」や「POTLUCK AWARD」といった大規模な企画を実施することで、今ではここがプレイヤーの同窓会会場のような場になりつつあります。がっちりとしたコミュニティではなく、ゆるやかにつながっている感覚が心地よいと感じています。

地域のプレイヤーの方々からも「POTLUCKの存在は地方にとって大きい」と言っていただき、このプロジェクトの意義を改めて感じることができました。

――昨年初めて開催した「POTLUCK AWARD」を振り返って、どんな手応えがありましたか?

2023年のオープン直後から、「POTLUCK FES」という500~600人集まる地方創生テーマの日本最大級のカンファレンスを開催しています。その中で、さらに地域で地道に挑戦を続ける方にスポットライトを当てたい、という想いから「POTLUCK AWARD」が始まりました。

開催第1回目の昨年は140件の応募があり、最終審査には10組が登壇。単なる順位づけではなく、各地で奮闘するプレイヤーの活動を広く紹介する機会としての価値もつくれたと感じています。

また、昨年の出場者メンバー同士で、優勝者が活動する熊本県上天草市に視察に行くなど、横のつながりを生むきっかけにもなりました。受賞者の中には、他メディアでの取材や企業との協業につながった例もあり、私たちとしても、確かな手応えを感じています。

――「POTLUCK AWARD」を通じて、地域経済にどんなインパクトを与えたいと思いますか?

出場を目標に事業を磨く人が増え、決勝進出や受賞が信頼や新たな仕事につながる。そんな循環を創りたいと考えています。

また、「POTLUCK AWARD」はトークセッションや食事を通じたネットワーキングなど、さまざまなコンテンツを準備しているので、出場者だけでなく、地方創生に興味あるという方であればどなたでも参加いただけます。「POTLUCK AWARD」をきっかけに「自分も挑戦したい」という方が一人でも増えれば、それが地域経済を動かす原動力になりますので、プレイヤーの熱量と行動力を広げる場として、今後も続けていきたいです。

――「POTLUCK YAESU」を通じて、三井不動産としてどんな未来を描いていますか?

八重洲が「地域創生の聖地」として認知され、全国の地域とのハブとなることを目指しています。

このプロジェクト を通じて、八重洲という街の価値を高めるだけでなく、地域と地域の懸け橋として、自然とみんながつながっていき、地域にプラスの循環を生み出す空間を実現したいと考えています。

不動産事業という枠を超えて、三井不動産が日本全体の地域活性に貢献できる形を模索し続けます。

――最後に、地域経済に関わる企業や個人に向けて、メッセージをお願いします。

POTLUCK YAESUは、三井不動産だけの取り組みではなく、みんなで育てていく「場」です。イベントに参加したり、自分たちで開催したりと、関わり方はさまざま。本業で地域に関わる方はもちろん、地方出身の方、学生の方も一緒に盛り上げていけたらと思います。

今後のイベントをチェックする

「POTLUCK AWARD」と幅広いコンテンツで、地域とのつながりの機会に

インタビューの中でも紹介があった「POTLUCK AWARD 2025」の最終審査が、10月7日(火)にPOTLUCK YAESUで開催。その熱気を体感してきたのレポートします。

イベントは13時のオープニングセッションからスタート。「POTLUCK AWARD」の最終審査会は、14時30分から2部構成で開始されました。

全国各地から集まった100件を超える熱いプロジェクトの中から、厳しい審査を経て選ばれた12団体がファイナリストとして登場。最終審査では、プレゼンテーション形式でそれぞれの想いと成果をぶつけ合いました。

会場には多くの応援者や観客が詰めかけ、まるでお祭りのような賑わいに。審査開始前から、ワクワクとした高揚感が会場全体を包んでいました。

各団体が発表を行った後に審査員との質疑応答をおこなう形で進行し、各団体は限られた持ち時間の中で、スライドを活用しながら、自身の取り組みや魅力を効果的に伝えていました。全12団体のどれも印象的で、時間の経過を忘れるほど充実した内容でした。

そして、1時間半以上の審査タイムを経て、ついに授賞式。今回は、審査員の熱望により、「特別賞」が急きょ設定され、4つの賞が発表されました。すでにお酒を手に会場に集まるファイナリストと関係者、そして観客たちは、賞の発表のたびに大きな歓声と拍手喝采で讃えていました。

各賞の受賞者と、活動内容は以下となります。

オーディエンス賞

九州地域間連携推進機構株式会社「九州移住ドラフト会議」

地域に関わる人を増やしたい、移住者を受け入れたい地域を「球団」、九州に興味がある人や移住希望者を「選手」と見立て、球団が選手を指名するように「地域側がぜひあなたに来てほしい」というのを伝える、プロ野球のドラフト会議に見立てたマッチングイベントを主催しています。オーディエンス投票の結果と、会場を何度も湧かせる快活でユニークなプレゼンが評価されての受賞となりました。

特別賞

ポケットサイン株式会社「誰ひとり取り残さない、地域で育てる防災スーパーアプリ「ポケットサイン」

「ポケットサイン」は、避難所運営などで最大の課題となっている“紙での運営”を解決するために開発したアプリ。宮城県と共同開発し、マイナンバーカードを活用した防災DXを実現したことが評価され、特別賞に選ばれました。授賞式では、受賞理由として三井不動産の上垣さんが「いかに地域に対して影響力が持てるかが大事。ビジネスとしてもスケールアップする可能性が高いし、地域に対してポジティブな影響を与えるところがすごく期待できる」と、コメント。審査員の間で、影響力と将来性が高く評価されました。

準グランプリ

OWB株式会社「地域の100の課題から100のビジネスを創出する」

原発事故により避難指示区域となった南相馬市小高区にて創業。避難指示解除前の無人の 街にコワーキングスペースを開設し、食堂や仮設スーパー、女性の職場としてのガラス工房など、生活インフラの整備から生業づくりまで、複数の事業を立ち上げた事業創出が称えられ、受賞となりました。審査員の内藤佐和子さんは「一番評価したのは“覚悟”。地域を元気にするだけでなく、同じような地域にも飛び込んで支援する姿勢が素晴らしい」と絶賛。 さらに、OWB株式会社代表取締役 の和田智行さんは、「みんながそれぞれ取り組めば日本は絶対もっと良くなる。こういった集まれる場があることは本当にありがたい。ともに日本の地域を元気にしていく仲間として、これからもご一緒させていただければ」と会場に熱いメッセージを送りました。

グランプリ

株式会社 点々「20世帯40人の集落発、世界へ届けるマイクロエリアブランド・点々。平飼い養鶏から始まる資源循環と風景づくり」

岡山県西栗倉村の限界集落を拠点に、平飼い養鶏を起点とした資源循環型農業を実施。未利用資源を鶏の餌に、鶏糞を肥料にする循環モデルを構築し、中山間地の美しい風景作りを目指す取り組みが、栄えあるグランプリを受賞。

審査員の瀬﨑公介さんは「審査員の評価が文句なしのトップ。地域の課題解決と持続可能性、そして経済の循環性がトータルで一番具体的に体現されていた」と納得の受賞だったと説明。また、プレゼンを務めた株式会社点々代表取締役 の羽田知弘さんは「地域はどんどん衰退しているけれど、まだあがくことはできると思っています。皆さんの選択で市場は必ず変わるので、ぜひ一緒に良い未来を作っていきたい」と、熱い想いを語りました。

その他にも会場を盛り上げるコンテンツが多数!

「POTLUCK YAESU」のラウンジでは、AWARDの他にさまざまなコンテンツが展開し、多くの人がイベントを楽しんでいました。

中央には「持ち寄りCenter」が設置され、各地から持ち寄ったお土産や特産品がずらり。持参者のおすすめコメントを眺めながら、お酒やお菓子などを自由につまめます。

また、地域の産業や食、活動を持ち寄って紹介するパートナーブースも設置。そこでは山形県酒田市の酒田米菓の薄焼きせんべい、東京都武蔵野市の武蔵野デーリー CRAFT MILK‘S PROJECT、北海道上川町の日本酒や甘酒、長野県御代田町の麦チョコやウイスキーと、各地の魅力的な食べ物が紹介されていました。それぞれで試食をしながら製法やこだわり、地域の特長などについて会話をする人たちでにぎわっていました。

さらに、別の階では「リージョナルデベロップメント Session」を開催。地域圏そのものに価値をつくるための6つの議論として、トークセッションが行われました。街づくりや地域ビジネス、人材戦略など、地域の価値創生にまつわるテーマについて語る専門家や識者による意見を、たくさんの方が興味深く耳を傾けていました。

その他にも地方創生に関わる書籍が並ぶ「POTLUCK書店」や、AWARD出場者の展示などたくさんのコンテンツが展開。AWARDだけでなく、自由に幅広く日本の地域について考える機会と出会えるイベントとなっていました。

「POTLUCK AWARD」を詳しく見る

気軽に“持ちよって”「POTLUCK YAESU」からイノベーションを広げよう

東京駅前という都市の中心で、全国の地域と人がつながれる「POTLUCK YAESU」。地方で挑戦する人も、都市で働く人も、気軽に訪れて“持ち寄る”ことで、新しい出会いや発見が生まれています。イベントをきっかけに地域の魅力に触れるのも、地域への想いを誰かにシェアするのも自由。「持ちよる、つながる、何かがはじまる」体験を、あなたも八重洲で感じてみませんか?

「POTLUCK YAESU」とは

三井不動産のサステナブルストーリーはこちら

三井不動産公式サイトはこちら

[PR]提供:三井不動産