Windows10のサポート終了に伴い、買い替え需要で活性化するPC市場。そんななか、注目を集めるのが「生成AI」の存在です。幅広いユーザーに生成AIを体験してもらうため、Microsoftはプリインストール版Officeの刷新を行いました。

この動きと連携するのが、9月初旬に「Dell 14」や「Dell 16」といったPCの新モデルを投入したデル・テクノロジーズと、AIを動かすための心臓部ともいえるプロセッサーを提供するAMDです。3社の協力による今回の取り組みは、“AIネイティブ”時代の幕開けを告げる重要な一歩といえます。

今回、デル・テクノロジーズ製品戦略部プロダクトアソートメントプランナー 兼 コンサルタント・松原大さん、AMDグローバルアカウントマネージャー・竹中俊雄さん、日本マイクロソフト デバイスパートナーソリューション事業本部 Microsoft 365 戦略部長・菊地紘子さんに集まっていただき、3社による取り組みの背景とPC市場の現状、AI時代を見据えた戦略について伺いました。

日本マイクロソフト デバイスパートナーソリューション事業本部 Microsoft 365 戦略部長
菊地紘子さん(写真左)
AMDグローバルアカウントマネージャー
竹中俊雄さん(写真中央)
デル・テクノロジーズ製品戦略部プロダクトアソートメントプランナー 兼 コンサルタント
松原大さん(写真右)

生成AIの登場による、市場の変化と3社の取り組み

――まず、PC市場の現状について教えてください。

松原さん:10月14日にWindows10のサポート終了を迎え、PC市場はかなり盛り上がりを見せていると感じます。量販店でもカウントダウンが始まっていて、なかには「Windows 10ってもう使えなくなるの?」と思っているユーザーもいらっしゃるほどです。もちろん、あくまで“サポート終了”なので使えなくなるわけではないですし、Windows11に無料でアップデートできるのですが、これを機にPCを買い替えようと考える方は非常に多いですね。
  • デル・テクノロジーズ製品戦略部プロダクトアソートメントプランナー 兼 コンサルタント 松原大さん

    デル・テクノロジーズ製品戦略部プロダクトアソートメントプランナー 兼 コンサルタント 松原大さん

そこで次に何を買うのかという選択肢として、AI PCの注目度は高いです。デル・テクノロジーズとしても、いかにAI PCを普及させていけるかがポイントだと考えています。

――生成AIの登場と進歩により、プロセッサーにも注目が集まるようになりました。AMDとしては現状をどう捉えていますか。

竹中さん:松原さんがおっしゃったように、Windows10のサポート終了をきっかけとしたPCのリプレイスが個人・企業共に進んでいます。企業では生産性とのバランスを見ながら投資する傾向が見られます。AMDとしても、新しいOSやOfficeのリリースに合わせて最適なプロセッサーであるRyzenを提供できたことでシェアが拡大していますね。
  • AMDグローバルアカウントマネージャー 竹中俊雄さん

    AMDグローバルアカウントマネージャー 竹中俊雄さん

特筆すべきは、デル・テクノロジーズさんが今年3月から企業向けPCでAMDを採用し始めたことです。以前からプロシューマー層にはAMDファンが多かったのですが、このタイミングで連携が進んだのは大きな転換点だと思います。

――生成AIの主役となるサービスの一つがMicrosoft365のCopilotです。Officeソフトにも組み込まれていますが、ユーザーの反響はいかがでしょうか。

菊地さん:Copilotが市場に出て2年経ちますが、認知度は急速に高まっていると感じています。大企業ではPoCを通じて導入検討が進んでいますし、中小企業や個人のユーザーも生成AIに触れる機会は増えています。
  • 日本マイクロソフト デバイスパートナーソリューション事業本部 Microsoft 365 戦略部長 菊地紘子さん

    日本マイクロソフト デバイスパートナーソリューション事業本部 Microsoft 365 戦略部長 菊地紘子さん

そうしたユーザーの多くが生成AIに求めるのが「生産性の向上」です。生成AIの活躍場面が広がっており、たとえばメールの要約や英文の翻訳などで生産性向上を実感している方も多いのではないでしょうか。

刷新されたプリインストール版Office

――そうしたなか、今回Microsoftではプリインストール版Officeを刷新し、Microsoft 365 Personal(24ヶ月版)を追加することを発表しました。刷新の概要について教えてください。

菊地さん従来の買い切り型のOfficeと、Microsoft 365サブスクリプションのハイブリッド版と考えていただければと思います。プレインストール版のMicrosoft 365 Personal(24ヶ月版)はご購入から最初の3ヵ月間は、Microsoft 365 Personalをお試しで利用することができます。その間にCopilotの生成AI機能や1TBのクラウドストレージやなどを体験いただき、その後サブスクリプション(要クレジットカード)に登録することで、トータルで24ヶ月のMicrosoft 365 Personalを利用可能となります。

――最初の3ヵ月間が終了した後、サブスクリプションに登録しないとどうなりますか。

菊地さん:その場合は、従来のプリインストール版Officeと同様、買い切り型のOffice Home & Business 2024として継続使用(要ダウンロード)できます。日本では買い切り型に馴染んでいるお客様も多いので、こうした選択肢を用意しました。

――3ヶ月無料でMicrosoft 365 Personalを体験でき、1TBのクラウドストレージやCopilotを体験した上で、不要な場合は従来の買い切り型のまま使用できるというのはユーザーにとってはうれしいサービスです。なぜ、このサービスの提供に至ったのでしょうか。

菊地さん:きっかけはCopilot+ PCが市場に出たことです。「せっかくCopilot+ PCを買っても、プリインストールされているOfficeが買い切り型でAI機能が使えないのはどうなのか」というお客様の声をいただきました。また、私自身も日本市場の担当として、Copilotの普及を日本で加速させたいという思いもありました。

今回のプリインストール版Officeの刷新は、多くの個人ユーザーにCopilotを使っていただく機会を提供することが目的です。そこから、Copilotを仕事でも使いたいと感じていただき、ビジネスユーザーにも普及していくことを期待しています。

――刷新されたプリインストール版Officeを採用したPCとして、デル・テクノロジーズは先日、「Dell 14」と「Dell 16」を発表しました。採用の背景について教えてください。

松原さんユーザーから寄せられる生成AIへの高い期待です。特にOfficeのCopilotは私もテストユーザーとして早期に使用しましたが、非常に便利で驚きました。たとえば、文書の校正や海外からのメールの翻訳、メールの下書き作成などは、使うと「もう戻れない」と感じるほど仕事の効率を高めてくれます。

ただ、従来のプリインストール版OfficeはCopilotとの連動性がなかったため、ユーザーに体験してもらえる機会がありませんでした。なんとかして従来のOfficeとCopilotをうまく組み合わせられないかと思っていたところに、Microsoftさんから「できました」と提案をいただき、他のメーカーよりも早く取り組みたいという思いから、すぐに採用を決めました。

――そんなデル・テクノロジーズの「Dell 14」と「Dell 16」にプロセッサーを提供している立場として、AMDではプリインストール版Officeの刷新をどのように捉えていますか。

竹中さん:AMD社内でもCopilotを使って、会議に合わせたアジェンダ作成やテンプレートを呼び出すなど、業務効率を高める使い方が定着しています。今回のプリインストール版Officeに加わったCopilotが、おそらく今後もっとも現実的なAI活用の入口になっていくのではないでしょうか。また、CopilotのおかげでOfficeがさらに活用されると考えています。

AMDは今後もXDNAアーキテクチャによるNPU(Neural Processing Unit)の提供により、AI活用における“縁の下の力持ち”として貢献したいと考えています。

Copilotの活用でOfficeソフトの活用と生産性は大きく変わる

――Copilotにより、Officeの活用方法はどのように変わるでしょうか。

菊地さん:たとえば、Outlookでは、Copilotにより使い方が一新されます。朝会社に出社して、たくさん溜まっているメールをチェックするのは大変ですよね。しかし、Copilotを活用すれば、重要なメールだけをピックアップしてサマリーしてもらうこともできます。また、メールの下書きや表現の調整なども可能です。メールに関する作業は明らかにスピードアップします。
  • ※イメージ

    ※イメージ

さらに、Word文書をPowerPointに変換したい場合も、そのまま読み込ませるだけで仕上がります。まさに“Copilot(副操縦士)”の名の通り、優秀な副操縦士がサポートしてくれるような感覚が味わえるはずです。

松原さん:Excelも大きく変わりますよね。たとえば、Copilotに「横軸にフィルターをかけるVBA」と聞くと、参考例を出してくれて、それをそのまま実際に使うことができます。ポイントは、VBAのことを知らなくてもやりたいことを聞くだけでCopilotがアイデアを出してくれること。作業を代替させるだけでなく、人間側が答えを知らないアイデアに対する解決策を提示してくれるのです。これこそがAIの強みだと思います。

――プリインストール版Officeの刷新を機に、誰もがそうしたAI機能に触れられるようになりそうですね。

松原さん:はい。ただ、そのためにはもう一つ、重要な点があります。それはコストです。いくらソフトウェアがすばらしくても、それを使うための端末が手に届く価格でなければ意味がありません。そこで今回、「Dell 14」と「Dell 16」をもっとも安いモデルでMicrosoft 365 Personal(24ヶ月版)付きで11万円程度まで価格を下げて提供しています。

この価格を実現できたのは、AMDさんにコストパフォーマンスに優れたチップセットを提供いただけたことが大きいです。

竹中さん:「Dell 14」と「Dell 16」に採用いただいているのは、我々が提供するRyzen AI™ 300とRyzen ™ 200というプロセッサーです。Copilotだけでなく、ExcelやWord、Outlook、PowerPointなどのOfficeアプリケーションが並行して動く環境に適した高い処理能力を持っています。

これを可能にしているのは、AMDの半導体設計技術と、高い歩留まりによるコスト削減です。適切なコストで最大のパフォーマンスを提供することが、AMDの企業価値だと考えています。

すべてのユーザーに選択肢を用意する製品ラインアップ

――今回販売されるデル・テクノロジーズ「Dell 14」と「Dell 16」について教えてください。

松原さん:「Dell 14」と「Dell 16」には、Ryzen AI ™300シリーズを搭載しているCopilot+ PCと、Ryzen ™200シリーズまで搭載しているAI PCという選択肢を用意しています。Copilot+ PC はNPUの性能だけでなく、バッテリー駆動時間などの厳しい条件もクリアしているのが特徴です。一方、そこまで高度な作業は行わないという場合は、Copilot+ PCほど高性能でないモデルを選んでいただけます。その場合でも、NPUは搭載しているため、クラウドAIなら十分に活用いただけます。ラインアップを充実させることで、ユーザーが「Copilot+がある方がいいのか、なくていいのか」を選べるようにしているのです。

――最後に、今後の展望について教えてください。

松原さん:Officeは日本の量販店で販売される多くのPCに搭載されており、特にシニア層やファミリー層にとっては「PCであるための条件」と言ってもいいほどのソフトウェアです。そのOfficeと連携してCopilotを利用でき、作業効率が上がるという提案をできるのは、大きな価値といえます。Microsoft 365 Personalがお客様の生活や生産性を向上させるきっかけになってほしいですし、スマホにはできないOffice機能をPCで体験いただくことで、さらなるAI PCの普及につなげていきたいです。

竹中さん:AIを使いこなしていく「AIネイティブ」の時代は、このMicrosoft 365 Personalから始まるのではないかと思っています。AIとの距離感は人それぞれで、どっぷり浸かる人もいればライトに入っていく人もいます。今回、どのユーザー層も取りこぼさないポートフォリオができあがったのは、3社それぞれの企業の努力の結果だと思います。

菊地さん:PC業界にとっても、Microsoftにとっても、日本市場は非常に重要です。今回のMicrosoft 365 Personalの取り組みは日本だけのビジネスモデルであり、社内でも大注目のプロジェクトとなっています。現在、世界のPCの買い替えサイクルが平均4年なのに対して、日本のPCの買い替えサイクルは7年と言われています。今回の取り組みでPC市場がさらに活性化し、買い替えサイクルが世界標準に近づけば、業界全体の成長につながるのではないでしょうか。

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選べるラインアップで「生産性の向上」を目指す デル・テクノロジーズの新作PC

Dell 14(DC14255)
持ち運びもラクラク。低価格帯で気軽にAIを体験

軽量なデザインのコンパクトな14インチノートパソコン。
AMD Ryzen™ 200シリーズ プロセッサーを搭載した、価格8万円台からのAI PCや、AMD Ryzen™ AI 300シリーズ プロセッサーを搭載した価格も13万円台からと手に取りやすく、Copilot+ PCを初めて使う方におすすめです。
Dell 14(DC14255)詳しくはこちら

Dell 16ノートパソコン(DC16255)、(DC16256)
ラインアップはCopilot+ PCモデルとAI PCモデル。仕事でもプライベートでも効率よく作業

●DC16255
プラスチックシャーシを採用したアスペクト比16:10のワイド画面を搭載した16インチのノートパソコン。AMD Ryzen™ 7 250プロセッサー搭載可能で、価格は119,799円。高性能なAI PCを活用できます。

Dell 16(DC16255)詳しくはこちら

●DC16256
アルミニウムシャーシを採用したアスペクト比16:10のワイド画面を搭載した16インチのノートパソコン。AMD Ryzen™ AI 300シリーズ プロセッサー搭載のCopilot+ PCで、価格は184,000円。ストレージやメモリ数も高く、さまざまなシーンで使えます。
Dell 16(DC16256)詳しくはこちら

PCの買い替えを検討されている方は、今後のAI時代を見据えて、「Dell 14」や「Dell 16」を使って生産性を向上する体験をしてみてはいかがでしょうか。

[PR]提供:デル・テクノロジーズ