近年、「社会に貢献できる仕事がしたい」「若いうちから挑戦したい」という想いを持つ就活生が増えています。そのなかで、マイナビニュースは、ロキソニンやルルなどのOTC医薬品を中心に展開する第一三共ヘルスケアの社内ビジネスコンテスト「X-NOVA(エックスノバ)」に注目。「常識を超えた新しい視点」と「革新」を重視する同コンテストを立ち上げた経緯と現状とは? そして、さらなる飛躍を目指す第一三共ヘルスケアとはどのような会社なのかについて、事業開発室の時久さんと齋藤さんに伺いました。
第一三共ヘルスケアが今年度から始めた新制度、「X-NOVA」とは?
新規事業創出に向けてのオープンイノベーション戦略のひとつとして、今年度からスタートしたビジネスコンテスト。「In“nova”tion」(イノベーション)から着想を得たネーミングには、「無限(X)の可能性と無数の新しい星(NOVA)の誕生」というメッセージが込められています。発足から来年で20周年を迎える同社が、さらなる企業成長に向けて「『健康』と『美』のその先へ」をコンセプトに企画した改革プロジェクト。全社全員を対象にアイデアを募集し、一次選考後にファイナリストを確定。外部の専門家からもアドバイスを受けながら約4ヶ月間事業探索や検証を行い、最終報告会では役員及び外部審査員に向けてプレゼンを実施。二次審査通過者は、晴れてビジネス運用に着手していきます。
「X-NOVA」事務局の想い――
挑戦する文化が根付く職場へ
――御社がスタートさせた社内ビジネスコンテスト「X-NOVA」は、オープンイノベーション戦略のひとつとお聞きしました。まずは、オープンイノベーションに取り組むことになった経緯を教えてください。
時久さん:弊社は、製薬会社4社のヘルスケア事業を統合し、2006年に発足した歴史を持ちます。統合から約20年が経過した今、さらなる企業成長に向けてさまざまな方向で新たな挑戦が求められる段階に入っています。そこで、新規事業創出に向け、他社やスタートアップ企業との協業により新しい価値を生み出すオープンイノベーションに力を入れています。弊社にはない技術やサービスを持つ他社のパートナー様やスタートアップ企業の方々と力を合わせ、次なるビジネスの共創を目指しているのです。
――つまり、他社やスタートアップ企業との協業を掲げると同時に、自社からも新たなビジネスを立ち上げるべく「X-NOVA」は始まったということですか?
時久さん:そうです。オープンイノベーションの活動をさらに加速するために事業探索の打席を増やすべきと考え、ビジネスコンテストに着手することを決めました。
齋藤さん:ビジネスコンテストは、自分の会社をよく知るメンバーだからこそ見えてくる、事業可能性を具現化するための仕組みです。「X-NOVA」では本気で事業化を目指しているため、単に募集してプランを資料にまとめて終わりというようなコンテストではなく、最後はデモンストレーションまで行い、たとえば商品化したいものを実際に簡単に「つくる」段階までの施策を用意しています。
――参加する社員の方々の活動をサポートするにあたって、事務局として工夫していることはどのような点ですか?
時久さん:新規事業開発に対する心理的ハードルをなるべく下げ、不確実性の高い活動に前向きに取り組んでもらえるよう、やれることは全部やりました。「X-NOVA」ローンチのタイミングが、ちょうど弊社で毎年年度初めに行われる全社員がリアルで集まる全体会議の時期と近かったため、その場でビジネスコンテストの概要と説明会の案内を行う動画を流しました。運営側の顔が見えるほうが、参加側は相談をしやすいだろうと思い、私と齋藤、そして上長が出演する動画を作ったのです。
齋藤さん:撮影は制作会社のカメラマンさんにお願いしました。出演することは恥ずかしかったのですが、全社員に告知できる機会だと思い、頑張りました(笑)。社員しか見られない社内ポータルサイトにも「X-NOVA」の特設ページを作っていただき、そこにも動画を組み込んでもらいました。
――説明会には、どれくらいの社員の方が参加してくださいましたか?
齋藤さん:初回の制度説明会には10%以上の社員が事前に関心を示してしてくださり、セミナーには約10%の社員が参加してくれました。そのほかに、オンラインのアーカイブ配信を後日見てくれた社員も多数います。初めての試みにしては、思った以上に多くの人から興味を寄せてもらうことができました。
時久さん:説明会やセミナーでは、「新規事業とはそもそも何なのか」「どんなマインドで取り組むべきか」「テーマを見つけるためには?」など、コンテストに応募することへのハードルを下げられるような内容を取り上げました。また、外部の事業開発のプロを講師に招いて、アイデアの作り方やエントリーシートを埋めるワークショップを行うなど、充実度の高いプログラムも実施したため、新しい刺激を得られたという感想もありました。
齋藤さん:参加者のほぼ100パーセントが新規事業開発に携わった経験がないということもあり、「新しい視点を持つことができて、とても楽しかった」など、前向きな声が多かったです。こちらからは、セミナーへの出席率が高い社員に対してはアプローチを行い、様子を尋ねてみるなど、細かい面のフォローも心がけました。
時久さん:社内の各部所もかなり協力的で、たとえば、業務の都合で今回のコンテストに参加できなかったという社員のなかには、「サポート的な立場で何か役に立てないか?」などのスタンスで応援してくれているメンバーもいます。そういうポジティブな期待感があるからこそ、説明会やセミナー、声掛けを積極的に行えました。
――説明会とセミナーを開催後、実際にはどれぐらいの数の応募があったのでしょうか?
齋藤さん:30名から応募があり、全部で57案が集まりました。こちらも想定以上の数で、我々だけでなく上層部からも、「新しいことにチャレンジしたい社員は、思っていたよりもたくさんいるんだ!」とリアクションがあり、事務局としては嬉しい気持ちでいっぱいです。実際、新卒社員やベテラン、キャリア入社メンバーなど幅広く応募いただき、皆さんの前向きな姿勢に感激しましたが。
時久さん:その後は書類審査を行い、57案のなかから7案が一次審査を通過したのですが、この選考作業が非常に難しく……。魅力的な案が多かっただけに、選ぶのに苦労しました。
齋藤さん:ヘルスケアビジネスのアプローチの角度を少し変えて、異業種と組んで新たな試みを行いたいなど、さまざまなプランが寄せられました。一次審査を突破したファイナリストは現在、11月に行われる二次審査に向けて、アイデアをブラッシュアップさせる段階に入っています。具体的には、自分が考えているプランで想定される顧客や関連企業にインタビューを行い、その後は収益モデルを構築し事業計画書を策定するなどのロードマップを作成。さらに最小限の機能だけを持つ試作品を構築し、最後は、役員及び外部審査員の前でプレゼンを実施します。
時久さん:この間、我々運営側や外部専門家は随時フォローを行います。そして、11月の二次審査を突破したファイナリストは、そのまま事業化に向けて動き出す。これが「X-NOVA」の一連の流れです。
――製薬会社は、歴史があり堅実というイメージがあります。そのなかで、今回の「X-NOVA」の取り組みは革新的ですね。
時久さん:弊社は4社が統合した企業なので多様性に富んでおり、会社全体が新しいことに対して柔軟という風土があると感じています。外部の人の意見を受け入れて、知らないことは「教えてほしい」と積極的な姿勢を見せる人が多いと思います。そういった背景があるため、「X-NOVA」のようなプロジェクトについても、社員は魅力的に感じてくれるのではないでしょうか。製薬を取り扱う企業なので、基本姿勢はもちろん堅実でなければいけませんが、挑戦への取り組み方もとても真面目です。真剣におもしろいことをしていこうという社員で賑わっています。
一緒に会社の未来を創ろう!
第一三共ヘルスケアは、社員の“やってみたい”を大切にする会社
――最後に、これから就職活動を行う学生や未来の就活生に向けて、メッセージをお願いします。
時久さん:世の中には、弊社以外にも素敵な企業がたくさんあります。ですが、第一三共ヘルスケアは、生活者と密接したモノづくりだけでなく、ビジネスコンテストのような仕組みに代表されるコトづくりを堪能できる点も強みです。また、年齢や性別、社歴やバックグラウンドなどの違いにとらわれず、社員同士の異文化許容度がとても高いと感じています。世の中にとって必要なものをポジティブに作るのみ。この姿勢に共感してくださる方と仕事がしたいです。お待ちしています!
齋藤さん:弊社社長の内田は、「何事にも積極的に挑戦し、経験から学ぶことが大切」という考えを持っています。この言葉に象徴されるように、第一三共ヘルスケアは、挑戦と学びを重視する環境があります。若手時代から、一人ひとりに任される裁量が大きいのも特徴です。また、人の生活に寄与するサービスや製品の開発、マーケティングなど、自分の働きの成果が身近なものに表れる点もおもしろいです。ぜひ一緒に、新しい挑戦に取り組みましょう!
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