さまざまな分野で進化のスピードが増す現代、印刷業界においても変革が求められています。デジタル技術の発展とともに環境配慮や持続可能性も求められる中、共同印刷は新たな価値の創出をどのように考え、次の時代に対応していくのでしょうか。
今回は、人材育成や採用の現場を知る人事担当者と、企業経営を支える人事部長のお二人にインタビュー。企業の成長戦略と社員のキャリア支援についてお話しいただきました。それぞれの視点から語られるその内容は、就活生にとっても業界の枠を超えた新しい発見が満載。印刷業界になじみのない方にもぜひ知っていただきたい、未来の社会を形づくる“モノづくり”の一端をお届けします。
印刷で培った「伝えるノウハウ」をデジタルでも活用することで、
新たなお付き合いも始まっている
――近年、多くの業界でさまざまな変化や改革が行われていますが、印刷業界ではどのような変化を迎えていると考えていますか?
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実際のところ、大きな変革期にあると考えています。印刷は、出版物や紙をはじめとしたパッケージなどに印刷をする、実際に“モノ”が存在する事業です。ただ近年はデジタル化が進み、印刷の必要がない機会も多くなってきました。印刷物は、製造設備があって、早く安く高品質なものを提供することが求められてきましたが、デジタルに置き換えるとそういった設備は一気に不要になってしまいます。異業種からでも参入しやすくなってきたと言えるでしょう。そういう意味で言うと、印刷会社の競争優位というものが非常に薄れてきていると考えています。 |
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そのあたりは、営業などの現場の社員も肌で感じているようです。お客様への提案の際にも、デジタル分野を提案する際の感触が変わってきていて、印刷以外の会社が競合として台頭していることを実感していますね。 |
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ただ、デジタル媒体を通じてクライアントの業種が多種多様に広がっているのも事実で、これまでお付き合いがなかったような企業ともお取引ができるようになる。そこは新たなビジネスの機会が生まれていると思います。 |
“誰かのために何かをしてあげたい”
共に発展し社会貢献をしていく”TOMOWEL”という発想
――共同印刷の最大の魅力はどのようなところだと考えていますか?
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当社は1897年に創業し、もうすぐ130年を迎えようとしています。明治から令和まで長く事業を継続できているのは、お客様との信頼関係があるからこそだと思っており、そうした顧客基盤の強さは大きな魅力ですね。そして、印刷だけでなくさまざまな事業を展開していること。教育のコンテンツ開発や企業のヘルスケア、新素材の開発など、いろいろな新しい領域に挑戦しています。だからこそ、新しく生まれるものもたくさんあるんですね。 |
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そして、もう1つお伝えしたいのが、コーポレートブランドの「TOMOWEL」です。お客様本位でもなく、自分たちのためだけでもなく、社会を含めたいわゆる三方よしの関係性で、「共に“WELL”でありましょう」という考えが、社員の共通基盤になっています。共に発展していく、社会に貢献していくという発想。そこが大きな特徴ですね。 |
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老若男女いろいろな社員がいますが、根底には“誰かのために何かをしてあげたい”という、TOMOWELの想いを持った人ばかりなんです。そしてお客様にも、就活生に対しても、同じ思いで接しています。 |
――本社内に研究室があるという点も、共同印刷ならではですよね。
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研究室が東京の本社内にあるというのは非常に効率が良く、魅力的なところの一つですね。 |
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学生からの声でも、都内で研究していきたい、という人は多いんです。都内の大学で研究してきた学生がそう考えるのはとても自然な流れだと思いますし、共同印刷では、いろんな研究、自由な研究ができて、夢があるということを、会社の魅力の一つとして伝えていきたいと思っています。 |
ビジネスの裾野を広げて、さまざまな社会課題を解決したい
――共同印刷が特に力を入れている分野、強みを活かした取り組みについて教えてください。
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やはりデジタル分野は欠かせないですね。デジタル化することで得られる機能、新しいサービスなどは、徹底的に追求していきたいと考えています。 |
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一方で、印刷会社ならではの「より美しく、より伝わる」という技術も追求していきたいと思います。 |
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環境配慮への取り組みも大切にしたいところです。お客様からも「紙を減らしたい」「プラスチックを減らしたい」というご要望は非常に多くいただきます。そこに対して、印刷会社として新しい技術を活用した商品の提案ができるように、日々研究を重ねています。そこも、127年の技術の積み重ね、研究の中で失敗も成功も味わっているからこそできる提案だと考えています。社内にいる私自身もニュースリリースを見て、「そんな研究もやっていたのか」と驚かされることも多いくらいです。 |
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例えば、近赤外線を吸収する高機能ペレットから蓄熱繊維を作る技術を開発しているのですが、「赤外線を吸収する」というところで、盗撮防止機能を持った布としても高く評価されているんです。さまざまな競技でアスリートが着用する衣類に採用されています。このように、印刷から派生した技術が世の中の課題を解決するという流れをたくさん作っていきたいですね。 |
――盗撮防止用の布!そういった商品も手掛けられているのですね。
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盗撮防止については、もともとセキュリティシールなどの印刷をやっていたからこその知見が活かされて、素材開発に繋がっています。 |
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そのほかの意外な事業だと、チーム復職実現プログラム「TriAnchor®」というサービスも展開しています。これは、当社のみならず様々な企業・団体の従業員が、会社や組織を越えてサービスに参加して、育休からの復職に向けて情報交換をしたり、オンライン講座を受けられたりするものです。 |
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実は私も1年間の育休を取得した際に、プログラムに参加しました。私自身、入社前から「育休を絶対に取得する」と考えていたのですが、仕事をしながらだと子育てに集中する時間は作りにくい。だから、しっかりと育休を取って、子どもとの時間を大切に過ごしました。1年間取得したことで復職に不安もありましたが、「TriAnchor」のおかげでスムーズに復帰できました。 |
共同印刷が求めるのは、“未来の開拓者”
――変化する印刷業界の中で、社員に求められるスキルやマインドセットに変化はありますか?
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大きな構造改革を受け止めて、それを楽しめるようなマインドでしょうか。 |
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情報収集が非常にスピーディで、それをちゃんと形にしてアウトプットできる社員は非常に活躍している印象です。お客様のため、会社のため、自分のためと取捨選択して、形にしてアウトプットできる方が求められるスキルやマインドになるのではないでしょうか。 |
――採用の現場ではどのようなところを意識していますか?
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正直なところ、学生時代に得た知識そのものには、そこまで重きを置いていません。それよりも、関心の高さや学ぼうとする意欲を重視しています。 |
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業務に関する知識は会社に入ってから学べばいいので、そのサポートはしっかり行っていきます。もっと大事なのは、好奇心の大きさや、それをしっかりと考えて可視化できるようにすること。アイデアを出しっぱなしにするのではなく、実行力をもってゴールまでたどりつけること。その決定力のようなところは大事ですね。 |
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当社では“未来の開拓者”という言葉をキーワードに学生を募集しています。そこには4つの価値観があって、対人感受性、顧客志向、未来志向、価値創造をベースとしています。フットワークが軽く世の中を変えていこうとしていく人を“未来の開拓者”と定義づけており、そんな学生の方を待っています。 |
1 対人感受性 | 2 顧客志向 |
3 未来志向 | 4 価値創造 |
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あとはコミュニケーション能力も大切です。相手の立場になって考え、発言できる人が内定に繋がっているように思います。 |
年に1度、キャリアデザインを一緒に考える
――社内でキャリアチェンジされた方もいるとお聞きしました。
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私たちは年に1度、自らのキャリアを見つめなおして、将来はこうなりたいというキャリアデザインを、上司と面談を重ねながら描くようにしています。 研究開発の人は、独自の道を進んでいる方が多いですが、決してその枠から出ちゃいけないというわけではありません。今は営業だけど、将来は別のことをやってみたいとか、今とは別の仕事を経験して戻ってきたいとか、いろいろなキャリアをデザインできます。それを会社としてサポートしていく体制を強めていますね。 |
――実はお二人ともいろいろなキャリアを経験していらっしゃるそうですね。
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私はもともと金融業界で長く働いていて、当社に入ったのは2020年11月なんです。金融で10年営業をした後、10年人事を経験して、その後の10年は管理部門でした。社外からの転職ではありますが、私自身もチャレンジングなキャリアなんですよ。入社してからたくさんのことを学び、印刷の面白さやダイナミズム、そして業界の変革を肌で感じています。 |
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私は2014年に入社後、最初の配属先は経理で決算業務などを担当しました。そこでバックオフィスの大切さを学び、面談の際に「人事に行きたい!」とずっとアピールしていたんです。それで19年に異動して人事に配属されました。 |
海外の成長マーケット進出、「私がやる」という気概の人に来てほしい
――変化を迎えている印刷業界で働くこと、共同印刷で得られる経験について、学生のみなさんに伝えたいことはありますか?
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当社は多様なお客様の基盤、いろいろな業界とお付き合いのある会社です。つまり、お菓子のパッケージづくりを通して、それを食べるお子さんのことを考えるなど、いろいろなお客様を通して「疑似体験」ができるんです。そこから得られる刺激ややりがいの素晴らしさを、印刷業界を目指す学生のみなさんにお伝えしたいです。 |
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当社は、多くのお客様との信頼を積み重ねてきたことが大きな魅力です。印刷業界はさまざまな業界と関わることができますが、当社はさらに近い距離感でお客様とモノづくりをしていくことができます。そういうモノづくりをしてみたい学生に、ぜひチャレンジしてほしいですね。 |
――印刷業界でのキャリアを考えていく際に、どんな準備やマインドが役に立つか、ぜひアドバイスをお願いします。
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当社は今後、成長マーケットにどんどん進出していきたいと考えています。具体的には、やはり海外も視野に入れて事業を伸ばしていきたい。すでにベトナム、インドネシア、中国などアジアを中心に展開していますが、今後の成長を考えるとASEAN諸国にリーチしていくことになると思います。その仕事を「私がやるんだ!」という気概のある人と、ぜひ一緒に働いていきたいですね。 |
変化する時代に新たな価値を提供し続ける共同印刷。社会のニーズに応えながら進化するその姿には、未来を切り拓く可能性が詰まっています。そんな現場で、未来のモノづくりに触れる経験をしてみてはいかがでしょうか?
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