新型コロナウィルスの感染拡大により、人々の生活が大きく一変した2020年。社会のシステムも大きく変わり、採用活動もその一例として挙げられる。
2021年卒の就職活動においては、WEBによる会社説明会や面接を導入する企業も多数見受けられた。また、デバイスや通信環境が整ってきたことで、2022年卒以降はオンラインでの就職活動がますます進んでいくと予想される。

そんななか、大手電子部品メーカーのTDK株式会社は、2022年に卒業予定の理系学生344名を対象に「コロナ禍でのオンラインの就職活動に関する調査」を実施。実際に就職活動をしている学生たちは、オンライン化をどのように感じているのだろうか。

オンライン就活に満足している学生は9割以上

まずは、オンラインでの就職活動の経験を調査。すると、93.0%が「オンライン上での会社説明会や事業説明会に参加したことがある」と回答した。また、面接や面談といった選考まで実施したのは全体の75.0%。わずか1年あまりではあるが、企業側の迅速な対応も相まって、オンライン就活が学生の間で広く一般化したことが伺える。

  • (上)「オンライン上での会社説明会、事業説明会」に参加したことはありますか。
    (下)「オンラインでの選考(面接・面談など)」を受けたことはありますか。

それぞれの満足度を問うと、オンライン会社説明会、事業説明会は 84.1%、オンライン選考は 77.1%が「満足」と回答。そのほとんどが「納得のいく活動ができた」と感じているようだ。

  • (上)(「オンライン上での会社説明会、事業説明会」に参加したことがあるという方に)参加した感想として、あてはまるものを 1 つお答えください。
    (下)(「オンラインでの選考(面接・面談など)」に参加したことがあるという方に)参加した感想として、あてはまるものを 1 つお答えください。

オンライン上でのやり取りに慣れないうちは、不安を覚えたり、コミュニケーションの取り方に難しさを感じたりするかもしれない。しかし、回数を重ねるに連れて様々な機能を使いこなせるようになり、対面時とは異なる相づちの取り方やリアクションをマスターしていく。すると、時間をかけて企業に訪問するよりも効率が良く、学生たちもそのメリットを享受できるのだろう。

オンライン化を支持する理由

就職活動では一般的に、セミナーやイベントといった企業情報を集めるステップから、選考・面接へと進んでいく。そのなかには企業説明会やインターンなどもあり、内容もそれぞれで大きく変化する。

段階ごとに、オンライン/オフラインのどちらが適していると感じるかを調査すると、「就活セミナー、イべント」や「企業説明会」「選考面接(1 次など初期段階)」ではオンラインが良いという回答が過半数に。一方で、二次面接以降から最終面接までのフェーズではオフライン化を望む意見は増加傾向となった。ただし、コロナ禍以前はほとんどが対面での実施だったことを考慮すると、全過程においてオンライン化の支持率は上がっているといえる。

  • 就職活動を行う上で、オンライン(Web)とオフライン(リアルの対面)のどちらが望ましいと感じていますか。各ステップ・項目ごとにあてはまるものをお答えください。

企業情報を集め、どういった会社なのかを知っていく段階では、学生たちはより多くの企業や採用担当者から見聞きする機会を持ちたいと考える。そのため、気軽に効率良く参加できるオンラインは学生にとって嬉しい手法なのだろう。

実際にオンライン化が向いていると感じた理由を聞くと、「移動時間が発生しないために、時間の節約ができる」という意見が押し並べて7~8割から選ばれている。

  • 上記項目について、オンライン(Web)の方が望ましいと感じた理由を教えてください。(3 つまで)

一方で、インターンシップや社内ツアーといった、一見すると「対面でないと」と思い込みがちなイベントにおいても、オンライン化へと果敢に挑戦する企業が出てきている。それらは新しさも相まって、学生たちから好意的な印象を持たれているようだ。
逆にいうと、今後は企業側がどれだけ学生のニーズに対応できるのか、その柔軟性がより一層重視されていくといえる。

学生が考える、企業に求める配慮とは

また、オンライン化に限らず、企業に対して就職活動時にどんなことに配慮して欲しいかを尋ねる質問では、次のような結果となった。

  • 企業に行ってほしい就活上の配慮について、優先度の高い上位 3 つと、最も重視するものをそれぞれ教えてください。

企業に対して求めたい就職活動に関する配慮のトップスリー

1位 「選考日程の柔軟化」 47.4%
2位 「選考プロセスのオンライン化」 41.6%
3位 「動画の活用」 33.4%

緊急事態宣言中は、県をまたぐ移動に制限が出たほか、交通機関も本数が減るなど、移動するには何かと気苦労が絶えなかった。また、大学の授業がオンライン化したことで、実家に帰っており、都心へ出るのが難しい学生も少なからずいたと考えられる。そんな背景もあり、「選考日程の柔軟化」を切実に求める意見が多くなったのかもしれない。

続く「選考プロセスのオンライン化」や「動画の活用」は、これこそオンライン就職活動の得意とするところが選出された。

金銭的なメリットを享受

コロナ禍という不可抗力の事態が発端ではあるが、オンライン化に伴って学生側の時間や手間が削減されたことで、結果として効率的な就職活動が可能となった。さらに、カットできたのは時間や手間だけではない。費用面でも恩恵を受けたという意見が多く挙がっている。

「オンラインのほうが望ましいと感じた理由」でも2番目に多く集まったのが、まさに「金銭的な節約」。就職活動の平均予算(交通費、宿泊費、その他飲食費など)は約6万1千円。地域別では、最高額は中国・四国地方の約11万4千円で、最低額は関東地方の約4万8千円。ほかに、スーツを準備したり、下調べのために書籍を買ったりもするだろう。学生にとって、この費用を捻出するのは決して楽ではない。かけなくてもいいコストをカットできるなら、それに越したことはないのである。

効率化によって得られる、企業と就活生の新しい絆

オンライン就活の導入によって、時間、費用、労力と様々なことが効率化された昨今。仕組みがシンプルになっていくことで、新しく得られるものも出てくるはずだ。

たとえば、学生自身が自分とじっくり向き合い「自分が本当にやりたいことや、得意なことは何だろう」と考える時間は最たるものだろう。はたまた、「将来のための学び」に費用を回せるかもしれない。 「自分にとって仕事とは?」を考え、そして未来の自分のために時間や労力、資金を少しでも投入できるなら、きっとそれは就活生自身にとっても、企業にとっても、ともに有意義な結果につながる。

遠く離れていてもつながれるようになった今、画面を通したコミュニケーションによって、もしかしたら新しい形の絆も育まれているのかもしれない。自分らしさをしっかり受け入れ、そして伸ばしてくれる企業に出会えることを願いたい。

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今回のアンケート調査を実施したTDKは、「柔軟性のある通年採用」によって選考日程もフレキシブルになったほか、「就活生の時間を効率的にする面接のオンライン化」も導入している。また、社内では在宅勤務体制の導入やデジタルツールの活用など、新しい働き方を探る取り組みが積極的に行われているとのことだ。

また、現在は「尖った大胆さ、くれよ。」という若者たちに向けたまっすぐな想いをコピーにした企業ブランドキャンペーンを展開中。たとえばオリジナルムービーでは、企業と学生が従来の就職活動に抱いている疑問やうっ憤をミュージカル調で伝えている。そのほかにも、キャンペーンサイトでは若者を応援するコンテンツを掲載中だ。

学生の気持ちに寄り添うようにそっと差し伸べられた手からは、オンラインであっても、たしかな温もりを感じられるのではないだろうか。

「尖った大胆さ、くれよ。」
キャンペーンサイトはこちら >

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(調査概要)
調査目的:全国の理系学生の就職活動実態調査
調査期間:2021 年 4 月 5 日(月)~8 日(木)
調査対象:就職活動を実施中/実施経験のある、全国の理系大学 2~4 年生、大学院修士・博士学生
本調査:有効回答数 344 サンプル
調査方法:インターネット調査
委託先:楽天インサイト株式会社

[PR]提供:TDK株式会社