不正アクセスへの対策は企業に求められる重要な課題の一つですが、機密情報や個人情報の漏えいは、ハードウェアの盗難・紛失といった物理的な事象によっても発生します。万が一、PCやHDD・SSDなどが第三者の手に渡っても、重要なデータへのアクセスを防ぐために、HDD暗号化が注目されています。

しかし、具体的な対策方法が分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、HDD暗号化の具体的な方法や種類について詳しく解説します。

資料請求をする(無料)≫

※ITトレンドに遷移します

HDD暗号化とは

ハードディスク(HDD)暗号化とは、その名の通りHDDやSSDに保存されたデータを暗号化する技術や方法のことを指します。

暗号化されていないHDDは、盗難や紛失などによって第三者が容易にデータを抜き取ることができ、情報漏えいにつながるおそれもあります。PCを起動しログイン時にパスワードを求めるセキュリティ対策を行っているケースも多いですが、それだけでは情報漏えい対策は不十分です。なぜなら、PCを分解しHDDを抜き取られてしまうと、格納されているデータが丸ごと抜き取られる危険性もあるためです。

PC本体のロックに加えて、HDD自体を暗号化することにより情報漏えいのリスクを軽減できます。HDDの暗号化を解除するためには、パスワードのほか、指紋や顔などの生体認証など、何らかの認証が必要となります。

HDD暗号化の種類

一口にHDD暗号化といっても、さまざまな種類と方法が存在します。まずは、HDD暗号化に用いられる3つの種類について詳しく解説します。

1、フォルダやファイル単位での暗号化

1つ目は、HDD内に保存された機密性の高いファイルやフォルダのみを暗号化する方法です。HDD全体を暗号化するのではなく、必要なものだけを暗号化するため、手軽に実行できるのがメリットといえるでしょう。

一方で、暗号化されたファイルやフォルダを開くごとに認証が求められるため、頻繁に利用する場合は手間に感じることもあります。また、機密情報や個人情報などが含まれる重要なファイルの暗号化を忘れてしまうリスクも考えられます。

ファイルの中身を確認しないまま、万が一OSやアプリケーションに関連したファイルまで暗号化してしまうと、システムが起動しないトラブルが発生するリスクもあるため注意が必要です。

2、ドライブ単位での暗号化

2つ目は、「Cドライブ」や「Dドライブ」といった単位で暗号化する方法です。

Windowsの場合、OSやアプリケーションといったシステムのファイルはCドライブに保存し、データはCドライブ以外に保存するケースが多いです。OSやアプリケーションに関連するシステムファイルを誤って暗号化しないためにも、ドライブ単位での暗号化は有効な方法といえるでしょう。

ただし、この方法を利用するためには、普段からシステムドライブとデータ保存用のドライブを厳密に分けて利用していることが前提となります。たとえばCドライブにシステム関連のファイルのほか、機密データや個人情報が含まれたファイルなども混在している場合は、あらかじめDドライブにデータを移し替えておく必要があります。

3、HDD全体の暗号化

3つ目は、HDD全体を暗号化する方法です。もっとも手間がかからず確実な方法であり、HDD全体を暗号化すれば、万が一HDDを盗まれても中身にアクセスすることができないため、情報漏えいのリスクを大幅に軽減できます。

ユーザーもファイルやフォルダを開くたびに認証する手間がないほか、どのドライブにデータを保存しても暗号化されているため安心して利用できます。

ただし、暗号化されているのはあくまでもハードウェアとしてのHDDのみです。たとえば、フォルダやファイルを別の記憶媒体に移動またはコピーした場合、移動先の媒体が暗号化されていないと容易にデータが盗まれてしまうリスクが生じます。

資料請求をする(無料)≫

※ITトレンドに遷移します

HDD暗号化を行う3つの方法

ファイル単位およびドライブ単位で暗号化を行う場合は、OSの機能を利用できますが、HDD全体を暗号化するにはどうすればよいのでしょうか。今回は、HDD全体を暗号化するための3つの方法について紹介します。

1、専用ソフトウェアによる暗号化

1つ目は、HDDの暗号化を行う専用のソフトウェアを用いる方法です。

専用ソフトウェアをインストールすると、その後はPCを起動するごとに自動的に認証が行われるようになります。そのため、ユーザーは専用ソフトウェアの存在を意識することなく利用できるため、使い勝手のよい方法といえるでしょう。

ただし、ハードウェアによっては暗号化のソフトウェアに対応できないものもあります。また、リカバリー領域を含むHDD全体を暗号化するため、暗号化後にリカバリーに対応できるか否かも、事前に確認しておきましょう。

PCやHDDを買い換える予定がなく、現在利用している機器のまま暗号化を実現したい場合には、専用ソフトウェアによる暗号化はおすすめの方法です。

2、暗号化に対応したHDDを導入

2つ目は、暗号化に対応したHDD製品を導入する方法です。

HDDによっては製品そのものに暗号化の機能が搭載されているものが存在します。あらかじめ製品に機能が組み込まれているため、ハードウェアに影響を与える心配もなく、通常と変わりなく利用できるのがメリットといえるでしょう。また、ソフトウェアを別で用意してインストールする手間もないため、PCにあまり詳しくない方でも手軽に利用できます。

PCやHDDをリプレイスするタイミングで暗号化を検討している場合には、もっともおすすめの方法といえるでしょう。

3、Windows標準搭載の「BitLocker」を利用

3つ目は、Windowsに標準で搭載されている機能を利用する方法です。

Windows 10 Pro以上のOSを利用している場合、標準で「BitLocker」とよばれる暗号化機能が搭載されています。これはドライブ単位で暗号化を行う機能で、HDDやSSDだけではなく、外付けのドライブやUSBメモリなども暗号化が可能です。

専用ソフトウェアや、暗号化に対応したHDD製品に買い換えるコストを抑えたい方には、おすすめの方法といえるでしょう。

暗号化を行うべきHDD

一口にHDDといってもさまざまな形式・製品があります。具体的にどのようなHDDに対して暗号化を行ったほうがよいのでしょうか。今回は2つのケースに分けて紹介します。

1、外付け・ポータブルHDD

本体に搭載されたHDDとは別に、外付けのHDDや手軽に持ち運びが可能なポータブルHDDは利便性が高く人気です。

一方で、ケーブルを抜いてしまえばHDDを盗むことも容易で、セキュリティ上のリスクが高いデメリットもあります。

外付けHDDやポータブルHDDを利用している場合には、盗難や紛失といった物理的なセキュリティリスクを想定し、情報漏えいの危険性を低減するためにも暗号化を行ったほうがよいといえるでしょう。

2、ノートPC

外付けHDDやポータブルHDDと同様に、ノートPCも容易に持ち出しが可能です。万が一PCが盗難被害に遭ったり、紛失したりした場合、第三者によってデータが格納されているHDDが取り出され、機密情報や個人情報などが漏洩する可能性もあります。

そのため、ノートPCも起動時やログイン時の認証に加えて、HDDも暗号化しておいたほうが万が一のときでも安心といえるでしょう。

複数の対策を講じておくことでセキュリティレベルは高くなる

HDDの暗号化にはさまざまな方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。HDD全体の暗号化とフォルダ・ファイル単位での暗号化を併用するなど、複数の方法を組み合わせることが何よりも重要なポイントといえるでしょう。

また、HDDの暗号化以外に、ログイン時の認証なども追加し、二重三重の対策を講じておくことでセキュリティレベルは高くなるはずです。HDD暗号化の専用ソフトウェアをお探しの方は、ぜひ資料請求のうえご検討ください。

資料請求をする(無料)≫

※ITトレンドに遷移します

[PR]提供:マイナビニュース