オープンソースのグループウェアおすすめ5選|無料との違いやデメリットも解説

グループウェア

ワークフローシステムやスケジュール管理など、業務を進めるうえで不可欠な機能が備わったグループウェアは、近年多くの企業から需要が高まっています。一般的には毎月一定のライセンス料を支払って利用するクラウド型のシステムが主流となっていますが、開発コストを安く抑えたい、自社に合わせたカスタマイズをしたいと考えている場合は、オープンソースのグループウェアを検討しているという企業もあるでしょう。

そこで今回の記事では、そもそもオープンソースのグループウェアとはどのようなものなのか、無料のグループウェアとは何が異なるのかを紹介するとともに、おすすめのオープンソース型グループウェアも解説します。

自社に合わせた機能のグループウェアを導入したいと考えている担当者の方は、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてみてください。

オープンソースのグループウェアとは

そもそもオープンソースとは、プログラムの中身(ソース)が公開されており、自由に修正したり利用したりすることのできる仕組みのことを指します。市販されているソフトウェアやアプリケーションは、あらかじめ仕様が決まっておりソースコードを改変することはできませんが、オープンソースの場合は商用・非商用を問わず使いやすいようにプログラムの中身を修正できるようになっています。

オンプレミス型のように自社に適したシステムを一から自作する方法もありますが、オープンソースのグループウェアはPHPなどのプログラミング言語で構成されており、グループウェアとして共通の機能が備わっているため、極めて自由度の高い使い方が可能になるのです。

無料のグループウェアとオープンソースのグループウェアの違い

オープンソースのグループウェアを選ぶ際に注意しておきたいのが、無料で利用できるグループウェアとの違いです。そもそもオープンソースのグループウェアも無料で利用できるのが前提ではあるのですが、ソースコードが公開されているか否かが重要なポイントになります。

オープンソースではない無料のグループウェアは、プログラムの中身を改変できません。そのため、あらかじめ決められた仕様以外の機能は利用できないのです。 ただし、オープンソースのグループウェアは自由度が高い反面、サポートが受けられずトラブルや不具合が発生した際にも自社で対応することが前提となります

PHPなどのシステム開発の知見がある企業にとっては便利な仕組みといえますが、それ以外の企業にとってはオープンソースのグループウェアは導入ハードルが高いというデメリットもあります。

オープンソースのグループウェア5選

    おすすめのオープンソースグループウェア

オープンソースのグループウェアのなかでもおすすめのサービスを5つ紹介します。

1 シラサギ

シラサギはスケジュール管理や掲示板、ワークフロー、共有ファイルなどの機能が実装されたオープンソース型のグループウェアです。

シラサギが属するサギ類は、異なるサギ類と共同で巣を作る習性がありますが、不特定多数の技術者がお互いに育て上げていくオープンソース型のプロジェクトもこれに似ているため、「シラサギ」という名称がつきました。

オープンソース型であるがゆえに、他のシステムとの連携においても柔軟性があり、業務効率化に大きく貢献できるはずです。

ちなみに、シラサギにはグループウェアのほかにも、Webページの管理を簡単に行えるCMSや、さまざまなデバイスからメールのやり取りが可能なWebメールの機能もオープンソースとして利用できます。

2 Joruri GW

Joruri GWは、主に自治体に求められる機能が充実したオープンソースのグループウェアです。一般的なグループウェアの機能としても知られているスケジュール管理やToDo、掲示板などに加え、電子図書や質問管理などの機能にも対応。

これまで徳島県庁において約4,000名の職員が利用した実績もあり、極めて実用性とコストパフォーマンスに優れたシステムといえます。

無料のグループウェアと聞くと少人数向けのシステムというイメージをもつ方も多いですが、Joruri GWは大規模組織においても十分対応でき、高いパフォーマンスを発揮してくれるシステムです。もちろん、自治体だけではなく、一般企業においても十分活用できます。

3 OSSカレンダー

OSSカレンダーは、その名の通りスケジュール管理やカレンダー機能に特化したオープンソースのグループウェアです。個人ごとにカレンダーでスケジュール管理ができるサービスやシステムは多くありますが、組織やグループごとに管理できる無料のソフトは意外と少ないもの。

また、他のグループウェアに付属してあるスケジュール管理システムは使いづらく感じることもあります。オープンソースのOSSカレンダーであれば、他社のグループウェアと連携して活用することもできます。

PC版サイトはもちろん、スマートフォンに対応したサイトも用意されているため、外出先からでも簡単にスケジュールの確認および更新が可能です。

4 Group Office

Group Officeはファイル共有やプロジェクト管理、タスク管理、カレンダーなどの機能が利用できるオープンソースのグループウェアで、PHPで構成されています。 もっとも特徴的なのが、クラウド型のシステムとしてもオンプレミス型のシステムとしても導入できる点です。オンプレミス型として導入する場合は、ダウンロードしたGroup Officeのシステムをサーバーにインストールして活用します。

また、レスポンシブデザインにも対応しているため、PCはもちろんのことスマートフォンやタブレットなど、複数の端末でグループウェアの機能が活用できます。Group Officeはこれまで空港や公的機関においても導入実績があり、実用性と信頼性の高いグループウェアとしても知られています。

5 Tec STORK.

Tec STORK.はテック情報株式会社が提供するオープンソースのグループウェアです。「STORK」とはコウノトリを意味する単語で、「新しい価値を届ける」という意味が込められています。

メール機能やスケジュール管理、ワークフロー、掲示板などの機能に加え、会計システムや人事給与システムなど企業に求められるさまざまな機能を集約。システム間の連携もスムーズに実現でき、業務効率化に貢献します。

オープンソースのグループウェアは海外の企業や団体が運営しているものも多い中、Tec STORK.は日本国内の企業が運営している数少ないグループウェアです。

オープンソースのグループウェアを導入するデメリット

オープンソースのグループウェアは、ライセンス料は節約できるものの、セキュリティ対策やサポート体制を自社で構築しようとすると、かえって高額な費用がかかってしまうことも考えられます。

グループウェアの導入にあたって重要なのは、コストの安さはもちろんですが、必要な機能が備わっているか、セキュリティ対策が十分で、安全に利用できるシステムであるかも重要なポイントになります。

サポートやセキュリティ対策を重視するなら有料のグループウェアもおすすめ

オープンソースのグループウェアはカスタマイズが自在で、さまざまなシステムや機能と連携できるメリットがあります。しかし、その一方でサポートやセキュリティ対策が不十分で、自社で検討しなければならないことも多くあります。

有料のグループウェアは毎月のライセンス料が発生しますが、その分セキュリティ対策やサポートが充実しています。一度導入した後に製品を変えるとなると手間もかかるため、オープンソースで検討している場合でもまずは有料・オープンソース・無料のそれぞれを比較検討してみることをおすすめします。

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