子どもをひとりにさせるのは心配だけど、小さいうちからスマホを持たせるのも不安。そんな悩みに応えるためにカーメイトが生み出したのが、メッセージ機能付きGPS「coneco(コネコ)」だ。もともとは自動車用品メーカーである同社が、なぜ子ども用の見守り製品を開発したのだろう? その背景をご紹介する。

小さい頃からスマホを持たせるのは不安……

「スマホをいつ子どもに持たせるか?」 これは悩ましい問題だ。小学生のスマホ普及率は年々増加しており「塾や習い事に通い始めた」「学校の行き帰りが心配」といった理由で、小さい頃から持つのが当たり前の時代となりつつある。

しかし同時に、スマホを持たせることへの不安も挙がっている。カーメイトの調査によると、「動画やゲームによって長時間使いすぎないだろうか。」「知らない人とSNSで繋がって事件にならないか?」といった声が多かったようだ。

子どもと離れて連絡が付かないのは心配。だけど、幼い頃からスマホを渡すのも、それはそれで心配。そんな両方の悩みに応えるために生まれた製品が、メッセージ機能付きのGPS「coneco(コネコ)」だ。

  • conecoのメッセージ機能

重さ64グラムと軽量なconecoは、GPSによって子どもの居場所や移動経路が分かることはもちろん、電子ペーパーによるディスプレイが搭載されており、スマホから送った「むかえにいくの、ちょっとおくれるね」といったメッセージを表示することができる。

  • リアルタイムの子どもの位置情報や移動経路がわかる

低学年児にとって難しい操作を省くために、conecoからの返信は、あらかじめ登録した定型文を選択するようになっている。子どもはボタンを押して「まってるよ」「わかった!」といったメッセージを選ぶだけでいい。この定型文は、スマホアプリから変更する事ができる。

  • 子どもでも簡単にメッセージの受取りや定型文返信が可能

スマホは高価な上に、子どもにとって"誘惑"が多い。これまでの子ども用GPSは居場所が分かるだけで、ちょっとした連絡には使えない。両者のいいとこ取りをしたのがconecoというわけだ。

技術者集団がみせる安全へのこだわり

スマホを持たせることに抵抗のある小学生向けに開発された、メッセージ機能付きGPS「coneco」。この製品はユニークな背景を持っている。開発したのは、国内最大の自動車用品メーカーのカーメイトだ。なぜ、クルマ関係ではない製品をつくったのだろうか? 同社のガジェット&アプリグループ ゼネラルマネージャー 東尾 太郎氏はこう語る。

  • 株式会社カーメイト
    ガジェット&アプリグループ ゼネラルマネージャー
    東尾 太郎氏

「自動運転車が注目されているように、次世代のクルマには『通信技術』が欠かせない機能となります。そこで、最先端の通信技術を身に付けるために、まずはクルマを問わず社会に役に立てる製品をつくろうと考えたのです。意外かもしれませんが、私たちの会社は、スノーボードの黎明期に日本ブランドとしては初となる『FLUX(フラックス)』バインディングを開発しています。このように、商品企画は『担当者がつくりたいと思ったモノをつくる』という自由な文化があります。conecoもその一つでした」(東尾 氏)

実は、小さなconecoには最新の通信技術が込められているのだ。IoT(モノのインターネット)向けの通信規格"LTE-M"は、移動しながらの通信に適しており、たとえ子どもが新幹線に乗っても接続を安定させる。電力消費も極めて省エネだ。そのおかげで、バッテリーを長持ちさせることができる。

さらにもう一つ、conecoには"SoftSIM"という技術も使われている。スマホは普通、電話番号の情報が登録された「SIMカード」を挿してから使うが、SoftSIMならそういった物理的なカードやチップを使わずとも、通信用の情報を書き込むことができる。カードを差し込むための穴がないのでその分防水性能を向上させるほかに、耐衝撃性やコスト面でもメリットがある。

カーメイトにとって新たな挑戦となる、こうした通信技術の活用は、日本で最初にインターネット事業を開始したIIJの協力により実現した。

ただし「子どもの安全を守る」製品に関しては、カーメイトはむしろ長年に渡って取り組んできたと、ガジェット&アプリグループ プランナーの名児耶 均基氏は言う。

  • 株式会社カーメイト
    ガジェット&アプリグループ
    プランナー 名児耶 均基氏

「通信技術を使う製品はたくさんありますが、いろんなアイデアから『子ども用GPS』にたどり着いたのは、それが"子どもの安全を守る"という私たちの想いに合っていたからです。2000年にチャイルドシートの着用が法律で義務付けられましたが、カーメイトが初めてチャイルドシートを開発したのは、それよりずっと以前で1986年のことです。当時の技術者は、JIS規格化制定委員として、安全なチャイルドシートを広めるための規格づくりにも取り組みました。私たちはベビーカーも開発していますし、子どもの安全を守るための製品づくりには、長年取り組んでいたんです」(名児耶 氏)

自動車用品メーカーとしての社風は、安全へのこだわりに強く現れる。ふつうの日用品と比べて、生命に関わる事態を招くリスクが高いからだ。強い衝撃や圧力をかけたことでスマホやモバイルバッテリーが発火する事故は年々増えているが、安心して子どもに持たせられるように、conecoには「非発火型リポ電池」が採用されている。

クラウドファンディングで共感を集める

  • クラウドファンディング「Makuake」でプロジェクトを成功

conecoは、国内最大級のクラウドファンディングサービス「Makuake」にてプロジェクトを成功させた。こんな応援コメントが並んでいる。

「スマホにするか迷っていたのですが、うちの子どもにも使いこなせそうな機能なので決めました」 「低学年の子どもの場所を知るためにGPSを使っていましたが、メッセージのやり取りができるものを渇望していました!」 「送迎時に行き違いで子どもを泣かせてしまうことがあり、スマホを検討していましたが、余分な機能でトラブルになることもあると聞いて断念していました。そんな時にconecoを見つけ応援したいと思いました」

名児耶氏は、想定していた答えが実際に得られ、喜びを見せる。

「企画段階で社内の女性社員にヒアリングをしたのですが、確かに『仕事で遅れちゃうと子どもを心配させてしまう』といった声がありました。クラウドファンディングというかたちで製品を世に提案したことによって、同じ悩みを抱えていらっしゃる方がこんなにも多かったのかと感じています。今後、conecoを通じてカー用品の販売ルート以外も開拓し、ひとりでも多くの方にカーメイトのモノづくりの価値を届けていきたいと思います」(名児耶 氏)

今後の展開について、東尾氏は次のように語る。

「conecoはサブスクリプション型のサービスですので、より使いやすくなるよう、段階的なアプリの改善を計画しています。そして、conecoで培った通信技術をもとに『自家用車の見守り機能』などに応用し、更なる安心・安全なモノづくりに繋げていきます」(東尾 氏)

  • coneco

安全にこだわり続ける自動車用品メーカーが生み出した、メッセージ機能付きGPS「coneco」は、カーメイトのECサイトで2020年11月24日から販売を開始した。

  • カーメイト

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