「大人のための変身ベルト」をコンセプトに開発されたバンダイの「COMPLETE SELECTION MODIFICATION(CSM)」の第28弾は、平成仮面ライダーシリーズ第9作『仮面ライダーキバ』(2008年)に登場した仮面ライダーイクサの変身ベルト「イクサベルト」に決定した。「CSMイクサベルト&イクサライザー」(33,000円/税込)として、5月26日11時よりプレミアムバンダイで予約受付がスタートする。

  • 名護啓介を演じた加藤慶祐

『仮面ライダーキバ』は、現代(2008年)と過去(1986年)、2つの時代を並行して描き、人間のライフエナジーを狙う怪物「ファンガイア」と戦う若き戦士たちの熱きドラマが生み出された。

仮面ライダーイクサとは、民間組織「素晴らしき青空の会」がファンガイア迎撃のため1986年に作り出された強化スーツ・システムのこと。常人の数十倍もの能力を発揮し、生身の人間では太刀打ちできないファンガイアをも倒すことができる。初期のイクサシステムは装着者に凄まじい身体的負担がかかっていたが、2008年までに10回ものバージョンアップが繰り返され、性能も格段に高まっている。イクサライザーは、イクサのパワーアップ形態である「ライジングイクサ」が使用する強力な専用銃である。

今回の「CSMイクサベルト&イクサライザー」では、1986年の初期型イクサ、2008年の最新型イクサそれぞれの「変身効果音」が切り替え可能となっているほか、過去編でイクサに変身した紅音也(演:武田航平)、そして現代編でイクサ、ライジングイクサに変身した名護啓介(演:加藤慶祐)による劇中の名セリフの数々が収録される。

「CSMイクサベルト&イクサライザー」発売を記念して、『仮面ライダーキバ』の「現代編」でイクサシステムの装着者として活躍した名護啓介役・加藤慶祐にインタビューを敢行。正義感の強さゆえ「悪は絶対に許さない」という信念を持ち、時にその思いが暴走することもある名護だが、イクサシステムを装着して強敵ファンガイアに挑む姿はまさに王道のヒーローそのもの。『仮面ライダーキバ』放送から12年の歳月を経た現在、大人向け商品として復活したイクサベルトについての思いを聞いた。

――『仮面ライダーキバ』では以前に、「CSMキバットベルト」が発売されたのですが、今回はファンの方々からのリクエストを受ける形で、続くように「CSMイクサベルト」も商品化されることになりました。商品サンプルをご覧になって、加藤さんの率直な印象から聞かせてください。

塗装がぐっとリアルになっていますし、何より光と音のギミックがすごいですよね。『仮面ライダーキバ』の放送当時から、ファンの方たちが「DXイクサベルト」を着けて名護のコスプレをしてくださっていましたが、今回の「CSMイクサベルト」は、あれから12年のうちに進歩した技術が詰まったすごいアイテム。より遊び方も広がりますよね。

――イクサは劇中で現代・過去それぞれ複数の装着者がいましたが、メインでイクサになったのは過去編の紅音也を演じた武田航平さんと、現代編の名護啓介を演じた加藤さんでした。ひさびさに名護のセリフを収録した感想は?

今回用意して頂いた台本を目にしたとき、ひとつひとつのセリフが「長いな……」と思いましたね(笑)。相手の言葉を受けるものもありましたが、印象的なのは名護のほうから一方的に言い放って、そして去るタイプのセリフ。数はとても多かったのですが、懐かしさを感じながら収録していましたから、まったく疲れませんでした。

――『キバ』のメインライターを務められた脚本家・井上敏樹さんが作り上げた名護は、正義感が強すぎるあまり極端な性格のキャラクターとなり、「俺様」的な言動も視聴者に強烈なインパクトを与えました。特に「~~しなさい!」といった命令口調は名護のトレードマークになりましたね。

当時、番組を見てくれているお子さんのお母さんから「息子がぜんぜん言うことを聞かないのですが、名護さんの口調をマネて『勉強しなさい!』と言うと、ちゃんと聞くようになりました。ありがとうございます」という手紙をいただいたことがありました。何もしていないのにお礼を言われたのは初めてで(笑)。それだけ子どもたちに名護のキャラクターが親しまれたのかもしれませんね。

――最初、登場したばかりの名護はクールなバウンティハンター(賞金稼ぎ)といった印象でしたが、悪人を捕まえた証として服の「ボタン」を集める、という"自分ルール"がどんどんエスカレートして、やたらとボタンにこだわる様が描かれたり、カタブツなゆえに周囲から浮いているところがコミカルに描かれたりして、非常に上げ下げの激しいキャラクターとして多くのファンに愛されていきました。

名護が登場するのは第3話から。最初のころはとにかくボタンボタン言っていたので、子どもたちから「ボタンの人」なんて呼ばれていたそうです。実は、第9話でイクサに変身するまで、子どもからのウケは悪かったんですよ。ロケ先で子どもたちに遭遇すると、彼らはみんなキバの瀬戸(康史/紅渡役)のほうに集まって、僕のところには来ない。たまにお母さんがお子さんを連れて寄ってきてくれるんですが、子どもだけ向こうに行っちゃうとか(笑)。イクサに変身するようになってから、名護の口調をマネする子たちが出てきてくれて、愛されているのが実感できました。

――「ファンガイア、その命、神に返しなさい」という決めゼリフは特に有名ですが、名護には「俺に逆らうな! 俺は常に正しい! 俺が間違うことはない!」(第10話)であったり、「ボタンだ……ボタンだ……オレのボタンだ……ボタンをよこせ」(第17話)であったり、常に真剣で全力なあまりに面白くなってしまうセリフがたくさんありました。井上さんが書かれたものに、加藤さんがアドリブを被せたセリフもあったりしましたか。

基本的に台本に書かれたセリフがベースでしたが、演技をしている中で台本だけにおさまらないところも出てきますので、アドリブで足したりすることもありました。警察に捕らえられたとき、名護が「離せ! 俺を知らないのか! 離せ!離せ! 俺は名護だぞ! 離せ!」(第13話)なんていうのは、現場で僕が勝手に叫んだ言葉でした。名護は正直者だから、ああいうときには自分の名前を明かすものだと思ったので……(笑)。今回、劇中のセリフをたくさん収録しましたが、いずれもインパクト抜群でまさに「名護語録」と呼ぶべき内容になっています。ぜひ今後、名護語録を書籍化、あるいは日めくりカレンダーとかにしてほしいです。すべてのセリフに僕がコメントを入れますから(笑)。

――収録していて、こんなことを言っていたのか……と改めて驚いたセリフがあったら教えてください。

全話観ていますから、たいていのセリフは記憶に残っていました。忘れているセリフも、改めて映像を観返すとすぐに「言ったなあ」と思い出せました。しゃべり方についても当時の雰囲気が再現できていると思いますので、リアルな感覚でお楽しみいただけると思います。ああ、ひとつだけありました。悪人を捕まえるよりボタンを集めることに執着した名護が、「俺のボタン……ハハハハ、やったぞ! ハハハハ……!」と気味悪く笑うくだり(第18話)。さすがにこれは「こんなこと言ってましたか?」と聞き直しました(笑)。

――最後に、「CSMイクサベルト&イクサライザー」の発売を楽しみにされているファンの方たちに、加藤さんからひとことメッセージをお願いします。

『仮面ライダーキバ』の放送開始からもう12年もの月日が経ってしまいました。当時テレビを観てくれていた方もそれだけ年齢を重ねられたわけで、今では結婚してお子さんがいたりするかもしれません。『キバ』をはじめとする仮面ライダーシリーズは、映像ソフトや配信などがあり、今でも気軽に楽しめるコンテンツになっていますよね。「お父さんが好きだった仮面ライダーはこれだったんだよ」とか、親子の会話にも役立ちます。改めて『仮面ライダーキバ』をご覧いただいたら、劇中に出てくるアイテムに興味を持たれるかもしれません。そこで今回こんな素敵な商品が発売されますよ、と「CSMイクサベルト&イクサライザー」をおすすめします(笑)。ぜひたくさんの方に購入していただいて、ぞんぶんに楽しんでほしいですね。

「CSMイクサベルト&イクサライザー」(33,000円/税込)は、5月26日11時よりプレミアムバンダイで予約受付が開始される。

(C)石森プロ・東映

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