昨年5月にカシオ計算機が皮膚観察用デジタルカメラ「ダーモカメラ DZ-D100」を発売して、間もなく1年が経とうとしている。DZ-D100は皮膚科医の臨床現場でどのように使われているのだろうか。今回は実際にクリニックでダーモカメラを使用している皮膚科の先生に生の声を聞いてみた。

  • 医療法人 千美会 千春皮フ科クリニック 渡邊千春・総院長

「医療法人 千美会 千春皮フ科クリニック」は、皮膚科のほか、小児皮膚科、美容皮膚科、形成外科のクリニック。浦和レッズでも有名なさいたま市浦和区にある浦和院はJR浦和駅から、徒歩1分ほどの好立地に所在する。また、渋谷区広尾にある広尾院は広尾散歩通りの中ほどにありお買い物にも便利な場所にある。『すべての人の健康な美肌作りをサポートすることで明るい社会に寄与する』を理念に日々診療にあたっている。

  • 医療法人 千美会 千春皮フ科クリニックはJR浦和駅東口至近に立地

渡邊先生が使用しているカメラは、カシオ計算機が千葉大学との共同研究により、皮膚科医のニーズを入念にリサーチして開発されたダーモカメラで、皮膚にレンズを当てる接写と、通常の臨床撮影がこれ1台で行うことが可能だ。カシオ計算機の運営するカシオ医療機器オンラインストア「[D’z IMAGE STORE]( こちらをクリック)」で購入できる。価格は税別199,000円。

このダーモカメラの最大の特長は、一度の撮影操作で、偏光/非偏光/UVの3種類の画像を同一画角で撮影できることだ。フィルターを切り替える手間がなく、撮影時間の短縮を可能にできる。

  • ダーモカメラ DZ-D100


撮影結果のばらつきが少ないのでビフォーアフターの記録が容易

――早速ですが、ダーモカメラを使ってみようと思ったきっかけについて教えて下さい?

渡邊先生:「皮膚科学会に参加した際に拝見したのがきっかけです。便利そうなので使ってみたいと思いました。ただ、最初に手に持ったときは小さくて軽いのはとても好印象でしたが、同時にこれでちゃんとした撮影ができるのかと心配もありました」

――実際に使用してみて印象は変わりましたか?

渡邊先生:「はい。一番驚いたのは、操作性が想像以上に良かったことです。ボタンが少なくて、タッチパネルでスマートフォンのように撮影できます。露出やホワイトバランスなどの難しい設定が必要なく、カメラに詳しくなくても使えるように工夫されているのが良い点です。

普通のカメラだと光の具合などの影響で、撮影結果にばらつきが出てしまいがちなところが、同じように撮れるのも嬉しいです」

――普通のカメラとは、一眼レフカメラですか?

渡邊先生:「そうです。一眼レフはカメラに搭載されたセンサーが大きかったり、ズーム機能が優れていたりするのですが、肌の色などを経時的に見たくても得られる画像が明るかったり暗かったりしてしまうことがありました。

ダーモカメラなら難しい設定や操作方法も覚えることなく、誰が撮影しても明るさなどのばらつきがないのが助かります」

――一眼レフに比べると重さや持ちやすさもだいぶ違いますよね。

渡邊先生:「そうなんです。片手で構えても重たくないので、落とす心配が少なくて済みます。患者さんにベッドに横になってもらって撮影することもあるのですが、その場合、レンズが下向きになることが多いのですが、下向きでも液晶が見やすくて使いやすいです」

  • ダーモカメラを構える渡邊先生

――ダーモカメラは患者さんに対する威圧感も少ないのではと思いますがいかがですか?

渡邊先生:「それはもちろんです。当院は女性の患者さんが多く、コンプレックスを抱えている場合は肌を撮られるのを嫌がる方もいらっしゃいます。ニキビやしみ、小じわなどのお悩みに対しても初診時や経過の診察でも撮影していますし、レーザー治療などの治療後の写真も撮影しています。このようにわりと頻繁に撮影しますので、一眼レフのような黒くて大きいカメラを向けられると身構えてしまう方もいます。

その点、ダーモカメラはスマートフォンで撮られる感覚で、比較的リラックスして写ってくれます。

あとは皮膚科診療で色素性病変を診る際に、ダーモスコープ代わりに使うこともあります。ぱっと使えるし、肉眼で見るよりしっかり観察できます」


操作が簡単なのでスタッフで共有しやすい

――ダーモカメラの操作で迷うところはありませんでしたか?

渡邊先生:「特にありません。操作するボタンが少ないので迷いにくいですし、ボタンを押しているうちに必要なモードに切り替わってくれるので、操作を覚えなくても使いこなせています。

たとえば、オートフォーカスで接写のときにピントが合わせやすいのも良いです。一眼レフではオートフォーカスを使用しても、接写ではピントが合わずにぼけてしまうことがあります。ダーモカメラでは、毛穴や肌のキメまでくっきりと写ります。当院の女性スタッフもストレスなく使っています」

――ダーモカメラはスタッフの皆さんで使われているんですね。

渡邊先生:「そうです。むしろ、私よりスタッフのほうが使う機会は多いです。基本的に診察時に診察中の患者さんに使いますが、私が診察して撮影が必要と判断したら看護師さんに指示して撮ってもらうというパターンが一番多いです。このため、スタッフの皆が使い方を簡単に習得できて、誰が撮影しても明るさなどのばらつきが出にくいことはとても重要なのです」

――操作ボタンが少ないので、誰かが使っているうちに設定が変わって元に戻せなくなったなどというケースも少なそうですね。

渡邊先生:「肌の撮影が前提なので、余計な機能がないぶん、誰が使っても分かりやすくて失敗もない印象です」

――撮影した画像をどのような用途で利用しているのでしょうか。

渡邊先生:「ビフォーアフターの写真を残しておけば、治療の結果がはっきり分かりますし、それを見せることで治療効果を客観的に分かって頂けるので患者さんのためにも治療経過の写真は大切です。そうしたこともあって、当院では初診時には必ず撮影しています」

――D’z IMAGE STOREのサイトで無料でダウンロードできる「D’z IMAGE Viewer」(※)は使われていますでしょうか?

※ダーモカメラで撮影された画像をWi-Fiでの転送にはAPモード(ダーモカメラとPCを直接無線接続)とSTATIONモード(ルーター経由でダーモカメラとPCを無線接続)で自動転送及び一括転送に対応。またWi-Fi環境がない場合は、USBケーブルやSDメモリーカードでのデータ取り込みもできる。

  • Windows用の画像管理ソフト「D'z IMAGE Viewer」

渡邊先生:「カルテはスタンドアロンのマシンで使っています。ネットワークにつながっていないマシンなので、無料と知りながら、まだインストールしてソフトを試していないんです。カメラ本体と一緒にCD-ROMか何かでの提供も検討していただければと思います。あとは欲を言えば、写真を取り込むのと同時に、患者さんごとのカルテに自動で貼り付いてほしいです」

――なるほど。カルテごとに作らないと難しいかもしれません。でも実現すれば確かに便利そうですね。

渡邊先生:「自動で貼り付いてくれれば、スタッフが取り込んでくれたあと、私がカルテを開いて整理する必要がなくなるのでとても助かります。

ダーモカメラの操作自体はとても簡単なので、カメラは誰が担当などということもなく、当院のスタッフが皆で使えるのがとても嬉しいです。施術前と施術後の記録をしっかり残すために今後は益々積極的に使っていきたいです」

――本日はありがとうございます。



医療法人千美会 千春皮フ科クリニック
渡邊千春総院長
医学博士 日本皮膚科学会認定専門医
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