ソフトクリエイトは2020年1月21日、エンジニアに向けたキャリアセミナー『エンジニア「35歳限界説」「40歳の壁」“転職”という選択肢は正解なのか ~今からはじめる自分自身の働き方改革~』を都内で開催した。

昨今、情シス人材は空前の売り手市場になっており、企業は「採用したくても人が集まらない」という悩みを抱えている。一方で世の中には「転職は35歳を境に難しくなる」「転職は40歳に壁がある」という定説があり、転職希望者への風当たりは強い。

今回のセミナーでは「エンジニア自身が望むキャリア」と「企業が求める人材」のギャップを把握し、「転職」という選択肢への情報を提供するのが狙いだ。

エンジニアがこれからのビジネス、これからの世界を作る

基調講演を行ったのは、圓窓 代表取締役 澤円氏だ。同氏は「エンジニア・マインドセット・アップデート ~これからのエンジニアの生き方~」と題し、エンジニアが持つべきマインドセットについて語った。

  • 圓窓 代表取締役 澤円氏

    圓窓 代表取締役 澤円氏

澤氏は「現代の日本人が一日に触れる情報量は、平安時代の日本人の一生分、江戸時代では一年分」と話を始める。触れる情報量が増えたのは、情報交換の手段が発達し、限られた時間で多くの情報を得られるようになったためだ。この手段が現代ではデジタルになり、情報量は爆発的に増加した。世界に存在する全データのうち直近2年で生まれたデータの割合は90%にも上るといわれ、5GやIoTの普及によってさらに増えていくことが予想される。

「唐突ですが、みなさんは道を歩いていてレストランを見つけたら『よし、入ろう』と思いますか?……まずはスマートフォンを開いてどのお店の情報を調べたりしませんか。なんなら、目の前にお店があるのにわざわざスマートフォンから予約を入れたりしていませんか。何を言いたいかというと、皆さんはすでにデータを信じ、データで行動を決める人に進化を遂げているのです」(澤氏)

現代におけるビジネスは“データになっていなければこの世に存在しない”ものになっているといっても過言ではない。こうした前置きをしたうえで澤氏は、「エンジニアがこれからのビジネス、これからの世界を作るのは間違いないのです。なぜならすべての企業はテクノロジーカンパニーにならなければ生き残れないからです」と話を続けた。

「もちろん企業だけでなく、皆さん一人ひとりの個人も同様です。企業と組織の中で最小の単位は“人”です。自分をコンテンツ化し、それが拡散されていくことで最終的にタレントとみなされ、企業に採用されたり重宝されたりします。自分がコンテンツとして定義されているというのがこれからは絶対条件になります。これがマインドセットのいろはの“い”です」

しかし、通信の発達によるバックボーンの変化、それに伴うコンテンツの消費速度の高速化を例に、澤氏は次のように忠告する。

「自分をコンテンツ化するということは、時間が経つにつれ“飽きられる”ということも理解しなければなりません。技術の進化に伴い、自分自身も進化し続ける必要があるのです」

これからのエンジニアの生き方

働き方改革の話になるとよく話題にあがるのが、AI(機械学習)だ。基本的に過去(データ)の延長線上に未来があると考え、相関関係はわかっても因果関係が分からないのがAIの特徴といえる。人間の仕事は、ビジネスとの因果関係を知り、未来を創造し続けることに変わっていくだろう。これはエンジニアも同じだ。自分の携わっているシステムが、世の中にどのようなインパクトを与えるのかを考え続けなければならない。

澤氏は81歳で現役プログラマの若宮正子さんの事例を挙げ「やろうと思えば何歳になってもできるし、できないと思ったら何もできません。何事も本気で取り組もうとするマインドが重要なのです。そして、やると決めたら絶対に時間を無駄にしないでください」「時間は最も高価なリソースなため、自分の時間を奪うことは徹底的に排除しましょう」と強調した。

最後に澤氏は、「受信に敏感になり、自分がいろいろな情報の発信源になりましょう。仕事は幸せになるためにするものです。みなさんは自分がどうなりたいのか、世の中をどうしたいのかを考えてください。テクノロジーの裏側を知ったうえで、どんな世界にしたいかを考えることが我々の仕事です。ここに来たみなさんはテクノロジーを知る人たちで、仲間だと思っています。ぜひ一緒に未来を作りましょう」と話し、講演を締めくくった。

ソフトクリエイト社員が話す自らの転職と転身

続いて、ソフトクリエイトホールディングス 情報システム部 部長の長尾聡行氏によって「私の転職&転身物語 ~プログラマからITエンジニア、そして情シスに~」と題した講演が行われた。

  • ソフトクリエイトホールディングス 情報システム部 部長 長尾聡行氏

    ソフトクリエイトホールディングス 情報システム部 部長 長尾聡行氏

これまで4回の転職を経験したという長尾氏。大学卒業後、PCメーカー、ソフトウェア開発企業のプログラマとして働き、続いて外資系EC企業のシステムエンジニア、ネット広告企業の情報システム、そしてソフトクリエイトにインフラエンジニアとして入社し、以来20年以上同社で勤務している。

「直感として、好きなこと、やりたいことにこだわってきたことが大正解だったと今では思います」、長尾氏はキャリアを振り返りこう答える。そして、転職を考えているエンジニアに対して3つのポイントを挙げる。

1つ目は、心身ともに、無理はしないこと。自分が本当にやりたいことと違うことをやって自分にうそをついて我慢することにならないよう、早めに自己分析を行い、全力で頑張れる環境を作る必要があると述べる。

2つ目は、年齢とともに考えが変わるということ。若いころは自分が何をしたいかで、転職するのが一般的である。だが一定の年齢になると、自分がどんな結果を生み出せるか、周りからどう見られるかを考えなければならない。転職市場では特にこの視点が求められるという。

3つ目は、会社を選ぶということ。会社の文化や雰囲気はびっくりするくらい各社全く違う。試してみた結果、合わないと思い転職することも大事。そうやって、自分自身が良い会社だと思えるような会社を探っていってほしいと語る。

ソフトクリエイトでのキャリアチェンジのケース

最後にソフトクリエイト 上席執行役員 事業戦略本部 本部長の引間賢太氏が「ソフクリで働くITエンジニアたち」と題した講演を行った。

  • ソフトクリエイト上席執行役員 事業戦略本部 本部長 引間賢太氏

    ソフトクリエイト上席執行役員 事業戦略本部 本部長 引間賢太氏

引間氏はまず、ソフトクリエイトホールディングスグループ全体の概要と、業績およびビジョン、そして同社が提供するクラウドサービス「SCCloud」について紹介。そのうえで、IT人材の枯渇、セキュリティの境界防御の崩壊、そしてクラウド、それぞれが生み出すであろうエンジニアのキャリアチャンスについて述べた。

ソフトクリエイトの技術職は約170名。そのうち7割が中途採用だ。技術をサービスに代える役割を担い、多様性と柔軟性が求められる職場だという。

最後に引間氏は、同社で活躍する社員のキャリアチェンジの話を具体的に述べ、次のように講演を締めくくった。

「当社では、『広い技術領域やスキルを身につけたいと転職し、キャリアを積み重ねているエンジニア』や『二次下請け業務が主だった前職にたいし、ヘルプデスク系のアウトソース案件を担当している業務コンサル担当』、『マネージメント職を目指して転職し、現在保守サポートの要として活躍するカスタマーサポート』など、多様なキャリアチェンジを実現させた方々が活躍しています。ぜひ皆さんにも、ソフトクリエイトに興味を持っていただきつつ、今後のキャリアの参考にしていただければと思います」

今回のセミナーでは、熱心に耳を傾ける聴講者が多かった。エンジニア自身が望むキャリアアップの一助になったのではないだろうか。

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