長時間労働の解消だけを目的に据えると、事業が衰退し社員の士気は下がってしまう。テクノロジーを有効活用して業務の効率化や新たな挑戦を進め、労働時間を圧縮しつつも会社の成長を達成する。それが "改革" のあるべき姿だ。2019年11月27日にマイナビニュースが開催した「マイナビニュースフォーラム2019 Autumn for 働き方改革」では、今挙げた "改革" について語れるスピーカーが集結した。本稿では、述べ300名を超える方が来場した同イベントより、戦略的なERP導入のポイントについて語られた富士通マーケティングによるセッションをダイジェストでお届けする。

DX時代にあっても、企業を牽引する主役は人

富士通マーケティングのセッションでは、同社ソリューション事業本部 マネージングコンサルタント白塚 明彦 氏が登壇。「DXを加速する!ERPから獲得したい新しい価値とは?」と題して、自社データを有効活用するための戦略的なERP導入のポイントを紹介した。

2004年から同社でビジネスコンサルティング事業に従事する白塚 氏は、現場と経営をつなぐ業務改革プロジェクトを中心に、多くの企業の "改革" を支援してきた。

富士通マーケティング 白塚 明彦 氏

富士通マーケティング
ソリューション事業本部
マネージングコンサルタント
白塚 明彦 氏

そんな白塚氏はまず、今日の企業を取り巻く環境について「見えざる資産の時代」になっていると説明。これは、企業の経営資源が、技術力、ノウハウ、ブランド、システム力、組織力・組織風土、サービスの供給力といった、情報や知識に関連した「情報的経営資源」になってきたことを指している。

ただし、これによって人材が担うべき業務のウェイトが下がるのかというと、そうではない。むしろ白塚 氏は、「情報を流したり蓄積したりする "担い手" は、いずれも人です。企業は、顧客に価値を創出するための業務プロセスの中で、個々の従業員の特性や志向を見ることが求められます。つまり、デジタルトランスフォーメーション(DX)の時代にあっても、企業を牽引する主役は人なのです。」と語る。

DXとは、データやデジタル技術を活用してビジネスモデルや組織、プロセス、企業文化・風土を変革すること、これにより「情報的経営資源」を集中させて競争上の優位性を確立することを指す。

しかし、現実は、個社単位に変革に対する足かせが残存していたり、データを利活用するための体制やシステム構築が未整備だったりする。

「DXの推進にあたっては、体制やICT基盤の整備が必要です。ICT基盤を確立した上で業務やビジネスモデルを変えていく。こうしたプロセスが、DXの推進や働き方の変革へと繋がっていくわけです。先程触れたように、『情報的経営資源』を生み出すのは『人』ですから、ICT基盤の整備にあたっては『人が有効に活用できる』という視点が欠かせません。」(白塚氏)

  • 「見えざる資産の時代」にあっても、「情報的経営資源」を生み出すのは「人」となる

    「見えざる資産の時代」にあっても、「情報的経営資源」を生み出すのは「人」となる

  • 「人」がICTを活用して業務を回すことが、働き方の変革やDXの推進に繋がる

    「人」がICTを活用して業務を回すことが、働き方の変革やDXの推進に繋がる

従業員が意思を持ち情報を活用できる「戦略的ERP」を提供

富士通マーケティングでは、ICT基盤を整備する1つの手段として、ERPの導入を提案している。いまごろERPかと思う方もいるかもしれない。しかし、白塚氏は「ERPの良さは、業務を横断した情報活用をタイムリーに実施できることにあります。企業を構築するあらゆる人、あらゆる組織の持つ情報を蓄積して流通させることが、『情報的経営資源』の肝です。この観点から、ERPは、DXや働き方変革を進める上でメスを入れるべきICTだと考えています。」と述べ、同社が提供する「FUJITSU GLOVIA」シリーズについて説明する。

「FUJITSU GLOVIA」シリーズは、国産ERPとして40年以上の実績があり、業種・業務システムとしての累計販売実績は2万サイト超にも及ぶ。2016年11月からは新シリーズとして「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA iZ(アイズ)」の提供を開始。同シリーズは経営、会計、人事給与、販売、貿易、生産など企業の広範囲な業務プロセスをカバーし、全ての情報を一元化して可視化してくれる。

「連想技術(Associative Technology)という独自エンジンによって、自動でデータを関連付けたり、人の思考に沿って気づきを与えたりすることも可能です。業務情報を集約するだけでなく、『戦略的ERP』であるGLOVIA iZが『人』に対して気づきの機会を提供する。これによって、従業員は自ら意思を持って情報を活用できる状態となるのです。」(白塚氏)

  • ERPをデータ活用の目的を明確にする「戦略的ERP」として活用することが、変革にあたっては重要だと白塚氏は強調した

    ERPをデータ活用の目的を明確にする「戦略的ERP」として活用することが、変革にあたっては重要だと白塚氏は強調した

改革ムードを創るワークショップも提供

もっとも、ICT基盤を整備したとして、改革のムード自体が生まれなければ "変革" は無し得ない。強力な推進メンバーの不在、現状肯定派の存在などを理由に先のムードが生まれないというのは、よく耳にする話だ。そうした悩みを持つ企業を支援するために、富士通マーケティングはERPだけでなく、業務コンサルティングサービスも提供している。

具体的には、情報システム刷新や情報活用に向けた情報化構想立案、特定ソリューションに基づく要求定義と適合性分析、ソリューションを選定するための製品調査や構築ベンダーに対する提案依頼などを行っている。

「企業がICTの整備で抱える悩みとして、業務の成熟度やICTの達成度が見えにくい、プロジェクトの進め方がわからずベンダーに伝えるべき要求事項を定義できない、などがあります。業務コンサルティングでは、全体最適視点を持った提案型アプローチで潜在化している課題を抽出し、課題解決に向けたプロジェクト化を支援。最適なソリューションを選定するために業務要件の整理からRFI/RFP策定、ソリューション評価、マスタープラン策定までを一貫して支援します。組織文化的な課題を解決するために、『改革ムードを創るワークショップ』というものも提供しています。」(白塚氏)

  • 業務コンサルティングサービスの概要

    業務コンサルティングサービスの概要

  • 「改革ムードを創るワークショップ」のプログラム例。過去の取り組みや事例の紹介、課題の抽出と見える化、働き方のコンセプトの導出、ロードマップの作成といったステップを踏みながら、社員の中にある「目指す未来の働き方」を明確化していく

    「改革ムードを創るワークショップ」のプログラム例。過去の取り組みや事例の紹介、課題の抽出と見える化、働き方のコンセプトの導出、ロードマップの作成といったステップを踏みながら、社員の中にある「目指す未来の働き方」を明確化していく

終わりに白塚氏は、「富士通では、ヒューマンセントリックという言葉に代表されるように『人』中心のICT活用を標榜しています。企業のICT構築を、皆様と一緒に考えながら支援していきます」と述べ、講演を締めくくった。

[PR]提供: 富士通マーケティング