「官能映画」といえば、エロティックで刺激的なイメージが先行しやすい。しかし、いざ蓋を開けてみると、魅惑的な描写と重厚なストーリーが絶妙にマッチし、心が痺れる作品も多くある。そこで今回は、エロティシズムだけでは終わらない官能映画4作品をご紹介。多様性に満ちた官能の世界に溺れてみよう。
※本記事で紹介する作品はR15+指定に相当する場面がございます。

官能×孤独なら『カリーナ、恋人の妹』

幼少期から俳優として活躍するアレクサンドル・ゴーチリンが監督デビューを果たした作品。本作は、第29回ソチ・オープン・ロシア映画祭で新人監督賞を受賞した。赤裸々な性描写を交えながら、閉塞的な社会で孤独感や虚無感を抱えて生活する若者の姿を描いている。

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主人公・サーシャはミュージシャンとしての活動が頭打ちとなり、苛立ちや不安を覚える毎日。恋人のヴィカとは結婚を約束しているもののイマイチ気が乗らず、友人のピートやワーニャとともにセックスやパーティーをしながら気を紛らわしていた。

しかしある日、バルコニーから身を乗り出したピートがワーニャに煽られたことで、命を落としてしまう。自責の念に駆られたピートは自ら酸を飲み失声。サーシャは居場所をなくし、孤独感を強めていく。

そんなときに出会ったのが、恋人・ヴィカの妹であるカリーナ。サーシャは自由奔放なカリーナに惹かれ、いけないとはわかっていながら禁断の一線を越えてしまう。心の隙間を埋めるかのように快楽を味わい尽くす2人の恋路は、どんな結末を迎えるのだろうか。

●放送日
『カリーナ、恋人の妹』
8月12日(月・休) よる11:00 [WOWOWシネマ] ※R15+指定相当
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女性科学者の知的な魅力が光る『快楽を貪る本能』

フランス文化が色濃く根付いている、カナダのケベック州。中年女性のマリクレールは、大学で皮膚科学の研究をしている。夫と2人の子どもに恵まれている彼女には、ある秘密が。それは、エクスタシ-を感じる時の皮膚細胞の変化を調べるために、何人もの男たちと関係を持っていることだ。

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教え子や同じ職場の研究者、行きずりの相手ともセックスを重ねるうちに、マリクレールは性欲の本質を捉えるどころか、逆に「性欲の意義」さえもわからなくなっていく。知的欲求と性的欲求の境界線が曖昧になっていくさまは、スリリングで魅惑的。本来ならば対極な位置にあるはずの「エロティック」と「知性」が融合した斬新な作風に、視聴者はハラハラさせられてしまう。

マリクレールは自らの身体を駆使し、果たしてどのような研究結果を打ち出すのだろうか。トロント国際映画祭にて最優秀カナダ長編映画賞にノミネートされた本作を観れば、知的好奇心もくすぐられるだろう。

●放送日
『快楽を貪る本能』
8月13日(火) よる11:15 [WOWOWシネマ]
9月2日(月) 深夜0:20 [WOWOWシネマ] ※R15+指定相当
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金と暴力の匂い漂う『ビッチ・ホリディ』

スウェーデンで注目されている新人女性監督のイザベラ・エクロフがメガホンをとった本作は、ギャングの愛人としてセレブな生活を送る美女の光と闇を描いたもの。完全なフィクションではなく、脚本家のヨハネス・オルグレンの実体験に基づいて制作されたというから驚きだ。

  • (C) 2018 Apparatur ApS ※詳細は画像をクリック

ギャングのボス・マイケルの愛人として、セレブな生活を送る金髪美女のサーシャ。彼女は世界屈指のリゾート地で、ギャングファミリーとともにバカンスやパーティーを楽しんでいた。しかし、誰もがうらやむ暮らしの代償はあまりに大きい。サーシャは贅沢な暮らしの見返りとして、マイケルから乱暴に身体を弄ばれ、人間以下の扱いを受けていた。

そんなある日、サーシャはヨットで世界中を旅しているトーマスという青年に出会い、惹かれていくように。性と暴力に支配された拝金主義の世界で、彼女に差し伸べられる“救いの手”はあるのだろうか。

●放送日
『ビッチ・ホリディ』
8月14日(水) よる10:45 [WOWOWシネマ] ※R15+指定相当
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ナポリで起こる官能サスペンス『ナポリ、熟れた情事』

イタリアのアカデミー賞にあたる第63回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で11部門にノミネートされ、撮影賞と美術賞を受賞した良作映画。

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物語の舞台は、芸術の街として名高いイタリア・ナポリ。アラフォーの検視官・アドリアーナは、芝居の劇場で出会ったアンドレアという男性と情熱的な一夜を過ごす。2人は再会を誓うが、約束の場所にアンドレアが現れることはなかった。

しかしその後、アドリアーナは死体となったアンドレアと再会するはめに。辛すぎる現実に落ち込む彼女だったが、ある日街でアンドレアに瓜二つの青年を見かけるのだった。それを機に、彼女の人生は思わぬ方向へと転がっていく……。

美しい観光都市で巻き起こるミステリーには、不思議な色気と気品が漂っている。エネルギッシュなヒロインを体当たりで演じたジョヴァンナ・メッツォジョルノの表現力にも注目だ。

●放送日
『ナポリ、熟れた情事』
8月15日(木) よる10:45 [WOWOWシネマ]
9月23日(月・祝) 深夜1:15 [WOWOWシネマ] ※R15+指定相当
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今回ご紹介した官能映画は、どれもストーリーにのめり込めるものばかり。快楽の先にある衝撃の結末を、その目にしかと焼き付けてみてほしい。

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