最近、経費精算システムのCMをテレビや電車内のモニターなどでよく目にします。昨今、働き方改革が問われるようになったことで、経費精算のシステム化による効率化が注目を浴びるようになりました。しかし、今まで、「紙での申請に慣れているから」、「システム化は面倒が増えそう」といった理由で、システム導入を見送ってきた企業も多いことでしょう。

ところが、スマートフォンの普及やクラウド化サービスなどにより使い勝手が良くなったことで、経費精算のシステム化を検討する企業が増えています。この経費精算のシステム化は、単なる業務効率化にとどまるだけでなく、実は「経営強化」にも大きく貢献するのです。本稿では、その経営強化における2つのポイントについて解説します。

1 経費精算の効率化は「経営判断の早期化」につながる

今でも多くの企業では「紙」を使って経費精算業務が行われています。精算書類は手書きする場合もあれば、表計算ソフトに打ち込む場合もあります。また、現場にパソコンがあるとも限りません。壊れてしまった消耗品を購入したので、その領収書だけを本社に送って「経費精算しておいて」といったケースもあります。申請側にとっては、パソコンの入力よりも手書きの方がずっと早いことが往々にしてあるのです。

しかし、最近の経費精算システムは、スマートフォンで申請・承認をすることができるようになりました。システムの操作は苦手でも、スマートフォンの入力には慣れている人が多いはずです。さらに、今までは、事務所に行かなければ経費精算ができませんでしたが、電車内でも現場の空き時間中でもできるようになったのです。これは申請側にも大きなメリットをもたらします。

また、スケジューラーと連携することで二重申請の防止やAIが自動的に交通費を調べてくれたり、チャットボット上で簡単な質問に答えるだけで申請ができるなど、入力の負担を軽減するサービスも登場しています。また、カメラ機能によって領収書の写真を撮影して申請することもできます。立て替え分は早く支払ってほしいものですが、会社によっては1カ月以上待たされるケースもあります。領収書の写真によって精算の早期化、原本回覧時の紛失防止を実現できるのです。

経費を早期に確定させることは、経営的にも大きなメリットがあると、日立システムズで、企業の経費精算システム導入を支援する大櫛点氏は言います。

「企業にとって大局的な選択肢は、売上を伸ばすか、コストを減らして純利益を増やすかの2つしかありません。売上だけ注視していても経営判断はできないということです。売上に対して経費がどれくらい占めているのか、システム化をすることによって、純利益を早期に確定させることができます。経費精算システムは『経営判断の早期化』をもたらしてくれるのです」

さらなる経費精算の未来について、日立システムズで大櫛氏と同じ業務を担う石井貴雄氏はこう語ります。

「最大のポイントは、入力の手間をどれだけ減らせるかでしょう。『○○へ行ったよ』と言うだけで申請が完了するのが一つの理想だと思いますが、IoTによって、近い将来これが可能となるかもしれません」

  • 日立システムズ 産業・流通営業統括本部 セールスデベロップメント本部 セールスデベロップメント推進部 第一グループ 主任 大櫛 点 氏

    日立システムズ 産業・流通営業統括本部 セールスデベロップメント本部 セールスデベロップメント推進部 第一グループ 主任 大櫛 点 氏

  • 日立システムズ 産業・流通営業統括本部 セールスデベロップメント本部 セールスデベロップメント推進部 アシスタントマネージャー 石井 貴雄 氏

    日立システムズ 産業・流通営業統括本部 セールスデベロップメント本部 セールスデベロップメント推進部 アシスタントマネージャー 石井 貴雄 氏

2 システム化で「コンプライアンス強化」につながる

スマートフォンの普及に続いて、今後、経費精算に大きく影響を与えると予想されるのが、クレジットカードやデビットカード、電子マネー支払いによる「キャッシュレス化」です。経済産業省は、2025年までにキャッシュレス決済の比率を40%にする目標を掲げました。コーポレートカード(法人クレジットカード)を従業員に持たせ、交通費や宿泊費・交際費などはすべて同カードで精算させる企業も少しずつ増えています。

このように、経費精算をシステム化しキャッシュレス化ツールと連携させることは、不正やミスを未然に防ぐことができるため、企業のコンプライアンス強化にもつながります。

システム化されていない経費精算では、申請する本人に悪意がなくとも間違えて同じ書類を提出してしまうこともあります。クレーム対応などで同じ場所を同日に二回訪問したのかもしれないし、表計算ソフト上のコピー&ペーストミスかもしれない。なぜその数字になっているのか、すぐに判断ができません。

しかし、キャッシュレス化ツールを使うと、支払ったと同時に金額がデータ化されていて、第三者によって支払いが保証されています。さらに、一つひとつ数値を記入せずとも、履歴を見れば何の経費か、一目瞭然です。「本当に○○に行ったのか?」などと確認の手間も省けます。

また、経費精算をシステム化することで、申請者は「常にチェックされている」と身が引き締まるという心理的な効果もあります。「申請しなければすべて私的利用扱いにする」と告げていれば、申請業務を迅速に行う意識付けにもつなげることができます。

ほかにも、不正を未然に防ぐことができるのも重要なポイントです。もし、内部不正が見つかり明るみになった場合、その当事者だけでなく企業の信用失墜にもつながりかねません。コンプライアンスの強化によって、経費精算における不正やトラブルを未然に防ぐことは、企業経営においても大きなメリットになるのです。

未着手だからこそ効果絶大!今こそ、経費精算のシステム化を

経営強化という観点から、経費精算業務の優先順位を下げていた企業も多いかもしれません。しかし、スマートフォンの普及やキャッシュレス化の進展、AIの発達によって、経費精算業務が大きく様変わりしています。未着手の改善領域で大きな効果も見込める今こそ、「経営判断の早期化」と「コンプライアンス強化」という経営強化という観点から、経費精算のシステム化の検討をおすすめします。

[PR]提供: 日立システムズ