岡谷薄板販売では、これまで専任の担当者が手作業で行っていた受注関連業務のデータ入力を、アライズイノベーションが提供するAI×OCRソリューション「AIRead」を導入し入力補助をすることで大幅に効率UP。ノウハウが属人化することで個人に負荷が集中する業務環境の改善を実現した。

発注データ入力作業の効率化を阻む壁とは

愛知県名古屋市に本社を置く岡谷鋼機は、1669年創業の鉄鋼・機械商社である。岡谷薄板販売は、その主力事業のひとつである鉄鋼部門の関連子会社として、営業販売業務を担っている。国内子会社34社、世界22カ国に拠点を置き、グローバルに展開する岡谷グループにおいて、岡谷薄板販売は主に国内東海三県(愛知、岐阜、三重)を中心とした地域密着型の販売業務を担当。同地域で事業を行う、自動車、電気、OA機器、厨房機器、工作機械、食品機械などの多様なメーカーに対して、材料となる鋼材、加工品を供給している。

岡谷薄板販売では、最大で約400社にのぼる顧客からの注文を少数の社員で対応するために、以前よりIT機器を取り入れて受注業務の効率化を図ってきた。しかし、「注文書を基幹販売システムへ入力する」といった業務においては、大きな改善が図れないでいたという。

岡谷薄板販売 取締役 総括部 部長 廣田志津 氏

岡谷薄板販売 取締役 総括部 部長 廣田志津 氏

同社 取締役 総括部 部長を務める廣田志津氏は「当社のお客さまは、業種も規模も幅広く、ITの導入度合いもさまざまです。EDIによるデータ交換で先方の注文を直接当社の販売システムに取り込むといった仕組みも作れるのですが、それが可能なところは多くありません。そのため、メールやFAX、電話を通じて注文を受けるケースが大半です」と話す。

さまざまなツールを通じて送られてくる「注文書」は、そのフォーマットも取引相手によって異なる。さらに、そこに書かれている商品名やコードなども、取引先側のルールに則したものになっている。同社では、入力事務を担当する専任の社員が、注文書の内容をひとつずつ確認し、商品名やコードを自社側のルールに読み替えながら、手作業で販売システムに入力していた。このプロセスが、業務のさらなる効率化を阻害する要因になっていたのだ。

「フォーマットやコードの読み替えは、経験を積んだ専任の担当者でなければ、正確に行うのが難しい作業です。そのため、ノウハウを持った特定の社員に入力業務が集中してしまい、担当者の負荷が膨大になったり、新人や中途社員がその業務を覚えるまでに時間がかかってしまうといった状況を引き起こしていました」(廣田氏)

多様なフォーム、手書きへの対応力で「AIRead」を選定

岡谷薄板販売は、こうした問題を解決し、さらなる業務の効率化を目指すため、OCR(光学的文字認識)技術を用いた入力業務の自動化に動き出す。同社では、加工品の小ロット注文に対応するため、2017年にFAXで受信した注文書をPDFとして保存、管理できるソフトを導入していた。つまり、FAXで送られてくる注文書についても、PDFデータとして管理が可能になっていたのだ。

注文書がPDFデータ化されるのであれば、それを自動で販売システムに取り込むことも可能になるのではないか。――と考え、展示会などに足を運び、OCRシステムの比較検討を進めた。さまざまな製品の中で目にとまったのは、アライズイノベーションの「AIRead」だった。社長自らが製品探しの先頭に立ったことも、システム導入の強力な推進力となった。

「多様な注文書の読み分けに対応でき、将来的には学習によって手書き文字の認識も高精度で行える見込みがあるという点で、AIReadが最も私たちの業務ニーズに合っていると考えました」(廣田氏)

またAIReadには、読み取り後のデータを変換・加工し、他システムと連携するための「AIRead ETL Option」と、利用者が確認・修正する画面を自由に作成できる「AIRead Screen Designer」が用意されている。「コードの読み替え(名寄せ)」「販売システムへの入力」という作業を自動化する上で、こうした周辺環境が整っている点も選定理由のひとつになったという。

  • 注文書自動入力のシステム構成図

    注文書自動入力のシステム構成図

岡谷薄板販売 営業本部 営業第一部 谷朋美 氏

岡谷薄板販売 営業本部 営業第一部 谷朋美 氏

要件定義は2018年6月にスタート。開発作業には、実際に現場で発注書の入力業務を多く担当している、同社 営業本部 営業第一部の谷朋美氏と、営業第二部の佐久間美希氏が参画した。いち早く自動化を実現するために、比較的発注量が多い取引先50社の注文書を自動読み取りの対象として選定したり、それに応じたコードの読み替えルールをシステム化したりといった作業には、ノウハウを持つ彼女たちの協力が不可欠だった。

「これまでも、既にある環境の中で効率化の工夫は行っていたのですが、長く行われてきたプロセスだからこそ、変えづらい部分というのはあったように思います。今回、新たなシステムを一から作っていく中で、より多くの人に使いやすい、便利な仕組みにしたいと考えながら、開発に携わりました」(谷氏)

約7カ月の開発、調整作業を経て、2019年2月より、岡谷薄板販売の新たな注文入力システムは本稼働を開始している。

1カ月あたり約33時間の時短とノウハウの共有を可能に

岡谷薄板販売 営業本部 営業第二部 佐久間美希 氏

岡谷薄板販売 営業本部 営業第二部 佐久間美希 氏

本稼働の時点で、営業一部・二部共に注文書全体の約3分の1が、OCRで読み取って自動的に販売システムへ入力可能になっている。ひとりあたり、注文1件に対し手入力にかかっていた時間が約2分とすると、1カ月あたり、営業一部で約15時間、営業二部で約18時間の作業時間削減効果が見込めるという。数値的な効果もさることながら、誰よりもこの効果を実感しているのは、入力業務を手作業で行ってきた現場の担当者たちだ。

「入力業務以外にも、電話でのお客さまへの個別対応、仕入先との調整等、多くの仕事があります。入力業務の負荷が減ったことで、今後はより多くの仕事を高い品質で、均等にこなせるようになっていくと思います。また、入社したばかりの営業担当者にも新しいシステムの使い勝手を試してもらいました。以前と違い、OCRでフォームが正しく読み取れているかを確認するだけなので、とても簡単に作業を進めることができました」(佐久間氏)

  • AIReadで自動入力されたデータを目視で確認するだけ済む

    AIReadで自動入力されたデータを目視で確認するだけで済む

さらに廣田氏も「これまで習得に時間がかかっていた社内知識やノウハウの一部が、新たなシステムには既に組み込まれています。これがあることで、新たに入った人もスムーズに仕事が進められるようになり、今まで以上に働き方が改善することを期待しています」と評価する。

今後は、AIReadの学習機能を活用して、手書きフォームを含む読み取りの精度を高めると共に、発注数が比較的少ない取引先に対しては、自社で用意した専用の発注書を使ってもらえるよう提案するといった形で、自動化の適用範囲を広げていく計画だ。

岡谷薄板販売では、AIReadを基盤とした入力業務の自動化システムについて、導入や運用ノウハウを、同様の業務を行っているグループ企業などにも提供していくことを視野に入れている。

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